デシベル(dB)換算ツール・倍率⇔dBm⇔dBμV⇔音圧レベル

dB値・倍率・W・Vrms・Pa を相互に換算する。電力量(10log)と振幅量(20log)を常に並べて出し、dBW/dBm/dBV/dBu/dBμV/dBmV/dB SPL の基準値の違いを画面に明示する。

dB値・倍率・W・Vrms・Pa を相互に換算する。電力量(10log)と振幅量(20log)を並べて出し、dBm ⇔ dBμV は想定インピーダンスと換算オフセットを式つきで示す。

電力量(10log)と振幅量(20log)を並べて出す。

負値も入れられる(−3 dB など)

いま選んでいるのは dB

レベル+3.0000 dB電力 1.9953 倍 / 振幅 1.4125 倍
dB から換算

電力倍率(10log)

1.9953 倍

= 199.53 %

振幅倍率(20log)

1.4125 倍

= 141.25 %

ネーパ

+0.3454 Np

1 Np = 8.6859 dB(JIS Z 8106)

レベル

+3.0000 dB

電力量・振幅量で共通の値

基準点の位置

等倍(0 dB)電力2倍振幅2倍電力10倍振幅10倍020dB+3.00 dB
基準ゼロ点 いまの値

同じ量でも、基準の取り方だけで数字が変わることが1本の軸で見える。

同じ「2倍」でも、電力が2倍なら +3.01 dB、電圧・音圧のような振幅(場の量)が2倍なら +6.02 dB。10log と 20log のどちらを使うかは、扱っている量が電力に比例するかどうかで決まる(JIS Z 8106: パワーのような量は 10 倍、場の量は 20 倍)。

dB 早見表

dB電力倍率(10log)振幅倍率(20log)めやす
+601,000,0001,000.00
+4010,000.0100.00
+20100.0010.0000
+1010.00003.1623
+63.98111.9953振幅ほぼ2倍
+31.99531.4125電力ほぼ2倍
+11.25891.1220
-10.794330.89125
-30.501190.70795電力ほぼ半分
-60.251190.50119振幅ほぼ半分
-100.100000.31623
-200.010000.10000
-401.000×10⁻⁴0.01000
-601.000×10⁻⁶0.0010000

このツールで扱わないこと

dB どうしの足し算(60 dB の音源が2つで何 dB か)は対数の合成で、単位換算とは別の計算になる。複数音源 dB合成計算機で扱っている。

dB と dBA は単一の値では換算できない(A特性は周波数ごとの補正)。周波数分析済みのバンドレベルは騒音レベル距離減衰シミュレーター側で扱う。

dBm・dBV・dBA のような接尾辞は広く使われているが、IEC・ISO の規格としては認められていない書き方。報告書では「dB(1 mW 基準)」のように基準量を明記するのが本来の形。

音圧レベルと電気レベルはマイク感度やスピーカー能率が無いと相互換算できず、電気レベルの換算は実効値・純抵抗負荷が前提(どちらもモードを選ぶと結果の下に前提を出す)。設計・測定の最終判断は各規格の原典と実測で確認してほしい。

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関連ツール

同じ信号なのに、仕様書の数字が2つあった

アンテナ側の資料には「60 dBμV」、受信機側の資料には「−48.75 dBm」と書かれていた。両方を机に並べて、これが同じ信号の話なのか違う信号の話なのか、しばらく分からなかった。

答えは「75 Ω で読むなら、この2つはまったく同じ信号」。同じ 1 mVrms を、片方は 1 μV を基準にした電圧レベルで、もう片方は 1 mW を基準にした電力レベルで書いただけ。ところがこれを 50 Ω の受信機の話だと思って読むと、電力側は −46.99 dBm になって 1.76 dB ずれる。受信感度のマージンを 3 dB で切っている検討なら、この 1.76 dB は無視できない。

dB の何が難しいかというと、値そのものではなく 「何を基準にした値か」が書かれていないことだ。dB は「比の対数」でしかないので、基準の量が決まらなければ数字は意味を持たない。しかも基準は書かれないのが普通で、書かれていても 50 Ω なのか 75 Ω なのかまでは書かれない。

このツールは、その「書かれていない前提」を画面に出したまま換算する。モードは3つ。dB ⇔ 倍率(10log と 20log を並べる)、電気レベル(W・Vrms・dBW・dBm・dBV・dBu・dBμV・dBmV を相互に)、音圧レベル(Pa・dB SPL)。

なぜ「基準」を画面に出す換算ツールを作ったのか

正直に言うと、dB の換算ツール自体は珍しくない。日本語のものだけで6〜7個ある。メーカーの技術資料の中にも、個人サイトのツール集にも入っている。それでも作ったのは、どれを開いても3つの不満が残ったからだ。

ひとつ目。想定インピーダンスがUIに出てこない。 dBm ⇔ dBμV の換算は抵抗値で答えが変わる。50 Ω と 75 Ω では 10·log10(75/50) = 1.76 dB 違う。それなのに入力欄がひとつしかないツールだと、出てきた答えが「どちらの前提で出た値か」が手元に残らない。メモに「−48.75 dBm」と書き写した1週間後、それが 50 Ω 換算だったか 75 Ω 換算だったかを思い出せる人はいない。

ふたつ目。電力比と振幅比が並んで出ない。 「3 dB は2倍」と言う人と「6 dB は2倍」と言う人がいて、どちらも間違っていない。前者は電力、後者は電圧や音圧の話をしている。ところが換算ツールはたいてい片方しか出さないので、画面を見ているだけではこの食い違いの理由が分からない。

みっつ目。音響の dB と電子の dB が別々のサイトにある。 基準 20 μPa の世界と基準 1 mW の世界は別々に解説されている。建築設備・オーディオ・計測のように両方を触る仕事だと、2つのタブを行き来することになる。

失敗談を正直に書くと、自分は dBu を dBm と同じものとして読んでいた時期がある。業務用ミキサの「+4 dBu」を「+4 dBm」と読み替えて、そのまま電力の話に接続していた。600 Ω なら数字は一致するのでたまたま合っていただけで、ITU-R の勧告が「600 Ω であれば一致する」と条件付きで書いていることを知ったのは、だいぶあとだった。この「たまたま合っていた」を画面上で潰したかった。

デシベル とは — 「基準の量に対する比の対数」を組み立て直す

デシベル とは: ベルの 1/10 という決め方

JIS Z 8106:2000「音響用語」 は、レベルを「ある量とその量の基準の量との比の対数」と定義している。つまり dB の値は 2つの量の比であって、絶対量ではない。「10 dB」と言われても、何に対する 10 dB なのかが決まらないと物理量には戻せない。

単位の組み立ても同じ規格に書かれている。ベルは「対数の底を10としたときの、パワーに比例する量のレベルの単位」で、デシベルは「ベルの 1/10」。だからパワーに比例する量については、

レベル[dB] = 10 × log10(P / P0)

になる。10 が掛かっているのは「デシ(1/10)」を打ち消すため。ここまでは素直な話だ。

10log 20log 違い — なぜ場の量は 20 倍なのか

厄介なのはここから。電圧・音圧・電流のような振幅の量(規格の言い方では「場の量」)は、20 を掛ける。

理由は「電力が振幅の2乗に比例する」からだ。抵抗負荷なら P = V² / R、音なら音の強さが音圧の2乗に比例する。これを対数の定義にそのまま入れると、

10 × log10(P / P0) = 10 × log10(V² / V0²)
                    = 10 × 2 × log10(V / V0)
                    = 20 × log10(V / V0)

つまり 20 は後付けの便宜ではなく、同じ現象に同じ dB 値が付くように選ばれた係数だ。電圧が 1.41254 倍になったとき、電力は 1.99526 倍になる(どちらも +3 dB)。同じ物理現象を電圧で語っても電力で語っても、dB の数字が揃うようになっている。これがデシベルの設計思想の中核で、JIS Z 8106 が音圧レベルの定義で「比の10を底とする対数を採り、20倍すれば、音圧レベルはデシベルで表される」と書いているのもこの意味だ。

逆に言えば、10 と 20 を取り違えると倍率が2乗ずれる。+6 dB は振幅 1.99526 倍だが、電力では 3.98107 倍。+3 dB の電力倍率と +6 dB の振幅倍率が同じ 1.99526 になるのが、10log と 20log の関係そのものを表している。

dBm dBu dBV 違い — 基準値の一覧

接尾辞の違いは、ほぼすべて「基準の量が何か」の違いに還元できる。

表記基準の量係数主な世界
dBW1 W10log送信電力・電波法
dBm1 mW10logRF・無線モジュール
dBV1 Vrms20log民生オーディオ(−10 dBV)
dBu√0.6 = 0.7746 Vrms20log業務用オーディオ(+4 dBu)
dBμV1 μV20logアンテナ・受信機入力
dBmV1 mV20logテレビ・CATV(75 Ω 系)
dB SPL20 μPa20log騒音・音響測定

上の3つは電力基準(10log)、下の4つは振幅基準(20log)。電力基準と振幅基準をまたぐときだけ、インピーダンスが必要になるP = V² / R の R が決まらないと、電圧から電力に移れないからだ。逆に dBV ⇔ dBu のように電圧基準どうしの換算は、インピーダンスに一切依存しない(差は常に 2.2185 dB)。

音響側の基準 20 μPa は JIS Z 8106 の「基準音圧=習慣的に選ばれた音圧で、気体の場合には20μPa、液体及び固体の場合には1 Pa」から来ている。空気中の話をしているかぎり 20 μPa で固定だが、水中音響では基準が変わるので、桁そのものが別の話になる。

dBu の 0.7746 V はどこから来たのか

dBu の基準だけ半端な数字なのが気になるところだが、これは計算の結果でしかない。600 Ω で 1 mW を消費する電圧を求めると、

V = √(R × P) = √(600 × 0.001) = √0.6 = 0.7745966692414834 [Vrms]

ITU-R Recommendation V.574-5 の §6.5 が「実効値 0.775 ボルトの基準電圧が一般に採用されており、これは 600 オームの抵抗で消費される 1 ミリワットの電力に対応する」と書いているのがこの値だ。600 Ω で 1 mW になる電圧を基準にしたので、600 Ω のときだけ dBu と dBm の数字がそのまま一致する。電話回線と業務用オーディオが 600 Ω で整合されていた時代の名残で、それ以外のインピーダンスでは一致しない。同じ勧告は、インピーダンスが R オームなら dBu は dBm に 10·lg(R/600) を足した値になる、とも明記している。

ネーパ(Np)という別の単位

対数のレベルには、底を10ではなく自然対数 e にとる単位もある。ネーパ(Np)で、JIS Z 8106 の備考に「1ネーパは、8.686dB」とある。正確には 1 Np = 20·log10(e) = 8.685889638 dB。ITU-R V.574 の表題が「Use of the decibel and the neper in telecommunications」であるとおり、伝送線路の減衰定数などは今もネーパで書かれることがある。+3 dB は 0.345388 Np にあたる。詳しい背景は Wikipedia 日本語版『デシベル』 にもまとまっている。

基準を書かない dB が壊すもの

dB の取り違えは、計算式を間違えたときのように派手には失敗しない。数字としては成立してしまうので、設計が一巡してから合わないことに気づく。代表的な壊れ方を4つ挙げる。

(a) インピーダンスを書かない dBμV。 テレビ・アンテナ系の 0 dBmV は、75 Ω で読めば −48.7506 dBm になる。同じ値を 50 Ω の系の話だと思って読むと −46.99 dBm で、1.76 dB ずれる。受信感度のマージンを 3 dB しか持っていない設計で 1.76 dB を取り違えると、マージンが半分以上消える。しかも計算自体は正しく回るので、実機で受信できないという形で初めて表に出る。

(b) dBu を dBm と読む。 プロ機の「+4 dBu」は 600 Ω なら +4 dBm と同じ数字になるが、それ以外のインピーダンスでは一致しない。ITU-R V.574 の §6.6.3.2 は「電圧を測定した端子のインピーダンスが指定されていなければ、対応する電力レベルは計算できない」と言い切っている。にもかかわらず機器の仕様書はインピーダンスを書かないことが多いので、「+4 dBu」という文字列だけを持って電力の検討に入ると、前提が抜けたまま話が進む。

(c) 10log と 20log の取り違え。 点音源の距離減衰「距離2倍で −6 dB」は、音圧が半分になる(20·log10(1/2))と読んでも、距離の逆二乗で音の強さが 1/4 になる(10·log10(1/4))と読んでも、同じ −6.02 dB になる。§3 で見たとおり係数がそう選ばれているので、ここは取り違えようがない。事故が起きるのはその次だ。「音の強さが 1/4」という電力側の比を、そのまま 20log に入れてしまう20·log10(1/4) = −12.04 dB で、距離2倍あたり 6 dB 余計に減る計算になる。距離4倍なら −12 dB のはずが −24 dB だ。遮音計算や騒音の予測で 12 dB の見積もり違いは、壁の仕様がまるごと変わる規模の差になる。比の数字だけを転記して「何の比か」を書き落とすと、この取り違えは検算では見つからない。

(d) A特性を単純な差分として扱う。 JIS C 1509-1:2017「サウンドレベルメータ(騒音計)」 の周波数重み付け特性は、公称周波数ごとに補正量が与えられる表になっている。つまり A特性は「何 dB 引く」という一定のオフセットではない。同じ 80 dB でも 63 Hz の音と 1 kHz の音では dBA が大きく違う。単一の dB 値に固定値を足し引きして dBA を出すと、低周波成分が主体の騒音では大幅に過大評価する。

どれも共通しているのは、基準を書き落としても計算は成立してしまうことだ。だから「使った基準を数値と一緒に残す」ところまでを換算の仕事だと考えたい。

この換算が必要になる場面

無線モジュールの受信感度とアンテナ仕様を突き合わせる。 モジュールの仕様は dBm、アンテナや測定器の資料は dBμV で書かれていることが多い。50 Ω 前提で、dBm と dBμV とその差(オフセット)が一緒に表示されるので、どちらの単位でメモを取っても後から前提を辿れる。

テレビ・アンテナの信号レベルをブースタの仕様に直す。 家庭用の分配・増幅機器は dBμV、業務機器や測定器は dBm で書かれる。75 Ω を選んで dBmV・dBμV・dBm を並べて読むと、同じ信号の別表記であることが見える。

業務用ミキサと民生機器のレベル差を見積もる。 「+4 dBu」と「−10 dBV」は、電圧基準が違うだけで同じ土俵の量だ。差が何 dB になるかが分かれば、間に入れるアッテネータやゲインの当たりが付く。

騒音測定値をマイクの仕様と突き合わせる。 測定値は dB SPL、マイクの感度は mV/Pa で書かれる。dB SPL と一緒に音圧 [Pa] と「1 Pa 基準のレベル(dB re 1 Pa)」が表示されるので、感度の数値を掛ければマイク出力の見当が付く。

基本の使い方(3ステップ)

① モードを選ぶ。 dB ⇔ 倍率 / 電気レベル / 音圧レベル の3つ。それぞれ換算が閉じた別の世界で、モードをまたぐ換算はできない(音圧レベルと電気レベルの間にはマイク感度が必要で、値だけでは繋がらない)。

② 値と単位を入れる。 換算したい値を入れて、その値の単位を選ぶ。dB系の単位(dBm・dBV・dB SPL など)は負値も入れられる。倍率・W・Vrms・Pa のような線形量は 0 と負値を入れられない(対数が定義できない)。単位は電気レベルなら14種類、音圧レベルなら4種類から選ぶ。

③ 電気レベルなら想定インピーダンスを選ぶ。 50 Ω(RF・計測)/75 Ω(テレビ・アンテナ)/600 Ω(業務用オーディオ・電話回線)/カスタム。電力系(W・dBW・dBm)と電圧系(Vrms・dBV・dBu・dBμV・dBmV)をまたぐ換算にだけ効くので、dB ⇔ 倍率音圧レベル では出てこない。

これで全単位の値と、使ったインピーダンス、dBμV − dBm のオフセットが式つきで表示される。何を入れればいいか迷うときは、代表的な6例のプリセットから始められる。

使用例8ケース — 検証済みの入出力

以下の8ケースはすべて、実装した計算エンジンに同じ入力を与えて出力を確認した値だ。うち2ケースは外部の公表値との突き合わせにも使っている。

ケース1: +3 dB は何倍か

  • 入力: モード dB ⇔ 倍率、値 3、単位 dB
  • 結果: 電力倍率 1.99526 倍(199.526 %)/振幅倍率 1.41254 倍(141.254 %)/0.345388 Np
  • 解釈: 「3 dB = 2倍」は電力の話で、厳密には 1.99526 倍。電圧や音圧で見れば 1.41254 倍しかない。同じ +3 dB が、扱っている量によって2つの倍率になることが1画面で見える。この2つの値は ja.wikipedia『デシベル』が載せている対応表(3 dB は場の量 1.413 倍・工率の量 1.995 倍)と一致する。

ケース2: 電力2倍は何 dB か(逆方向)

  • 入力: モード dB ⇔ 倍率、値 2、単位「電力倍率」
  • 結果: 3.0103 dB/振幅倍率 1.41421 倍(141.421 %)
  • 解釈: 現場で「3 dB」と呼んでいる値の正体は 3.0103 dB。実務ではこれを 3 dB と丸めている。振幅倍率 1.41421 は √2 そのもの。逆に単位を「振幅倍率」にして 2 を入れると 6.0206 dB・電力倍率 4.0 になり、同じ「2倍」が 3.0103 dB と 6.0206 dB に分かれることが分かる。

ケース3: 0 dBm を 50 Ω の電圧に直す

  • 入力: モード 電気レベル、値 0、単位 dBm、インピーダンス 50 Ω
  • 結果: 0.001 W/−30.00 dBW/0.223607 Vrms/−13.0103 dBV/−10.7918 dBu/+106.990 dBμV/+46.9897 dBmV。dBμV − dBm のオフセットは +106.990 dB
  • 解釈: RF の基本形。0 dBm は 1 mW で、50 Ω なら 223.607 mVrms。dBμV に直すと +106.990 で、これが「dBm に約 107 を足すと dBμV」という現場の暗算則の出どころ。オフセットが 10·log10(50) + 90 として式つきで出るので、75 Ω に切り替えると +108.751 に動くことも確認できる。

ケース4: 0 dBmV(テレビ 75 Ω)を dBm に直す

  • 入力: モード 電気レベル、値 0、単位 dBmV、インピーダンス 75 Ω
  • 結果: 0.001 Vrms/1.33333e−8 W(13.33 nW)/−78.7506 dBW/−48.7506 dBm/60.0 dBμV/−57.7815 dBu。オフセット +108.751 dB
  • 解釈: Wikipedia 英語版『Decibel』 が「CATV は 75 Ω 同軸を使うので、0 dBmV は −78.75 dBW、−48.75 dBm、およそ 13 nW に相当する」と書いている値と一致する。さらに単位を dBμV にして 60 を入れると全項目がこのケースと同じ値になる。つまり 60 dBμV と 0 dBmV は同じ信号だ。冒頭の「仕様書の数字が2つあった」はこのケースの話で、同じ信号を 50 Ω で読むと −46.99 dBm になる。

ケース5: +4 dBu(業務用オーディオの基準レベル)

  • 入力: モード 電気レベル、値 4、単位 dBu、インピーダンス 600 Ω
  • 結果: 1.22765 Vrms/+1.78151 dBV/0.00251189 W/−26.00 dBW/+4.00 dBm/+121.782 dBμV。dBu − dBm のオフセットは 0.00 dB
  • 解釈: 600 Ω を選んだので dBu と dBm の数字がちょうど一致している。オフセットが 0.00 と表示されることが ITU-R V.574 §6.5 の主張そのものだ。同じ 600 Ω で民生機器側の −10 dBV を入れると 0.316228 Vrms・−7.78151 dBu・−7.78151 dBm になり、+4 dBu との差は 11.7815 dB。よく「プロ機と民生機は 12 dB 差」と言われるが、実際には 11.78 dB でぴったり 12 ではない。

ケース6: 94 dB SPL(音響校正器の出力)

  • 入力: モード 音圧レベル、値 94、単位 dB SPL
  • 結果: 1.00237 Pa/1,002,374 μPa/dB re 1 Pa = +0.0206/基準音圧比 50,118.7 倍
  • 解釈: 音響校正器の代表出力 94 dB SPL が、ほぼ 1 Pa ちょうどであることが数字で出る(1 Pa 基準のレベルが +0.02 しかない)。マイクの感度が mV/Pa で書かれているのはこの基準に揃えているからで、感度をこの Pa 値に掛ければマイク出力電圧の見当が付く。基準音圧 20 μPa に対する比は5万倍で、音圧レベルが対数でないと扱えない理由もここに出ている。

ケース7: 1 μVrms を 50 Ω で読む

  • 入力: モード 電気レベル、値 1、単位 μVrms、インピーダンス 50 Ω
  • 結果: 2e−14 W/−136.99 dBW/−106.990 dBm/−120.0 dBV/0.0 dBμV/−60.0 dBmV
  • 解釈: 1 μV が定義どおり 0 dBμV になり、同時に 50 Ω では −106.990 dBm になる。RF の現場で使われる「1 μV ≒ −107 dBm」がそのまま出てくるケース。電力は 2e−14 W という小さすぎる数字なので、W では感覚が働かない——ここが dBm を使う理由でもある。

ケース8: 120 dB SPL の音圧は何 Pa か

  • 入力: モード 音圧レベル、値 120、単位 dB SPL
  • 結果: 20 Pa/20,000,000 μPa/dB re 1 Pa = +26.0206/基準音圧比 1,000,000 倍
  • 解釈: 最小可聴値の目安 20 μPa から、耳が痛くなる 20 Pa まで、音圧の比はちょうど 100万倍。これを 0〜120 dB の 120 目盛りに畳んでいるのが音圧レベルだ。単位を Pa にして 20 を入れても同じ結果になる。なお 120 dB SPL を超えると聴覚への影響についての注記が付き、標準大気圧 101,325 Pa(= 194.094 dB SPL)を超えると「大気中の正弦波音圧としては成立しない」という警告に切り替わる。

仕組み — 1つの基準量に正規化してから全単位を出す

設計で迷った5つの判断

(a) 21単位を1つのリストに並べるか、モードに割るか。 全部を1つの選択肢リストに並べると、選べるのに換算できない組合せが生まれる。dB SPL と dBm の間には換算経路が存在しない(マイク感度 mV/Pa が必要)ので、同じリストに並んでいると「選んだのに答えが出ない」画面になる。換算が閉じている3つの島にモードを割ったのはこのためだ。モードの選択が、そのまま「何と何が換算できるか」の説明になる。

(b) インピーダンスを必須にするか、逃げるか。 電圧系だけ・電力系だけを出して済ませる手もあった。だが ITU-R V.574 §6.6.3.2 は「インピーダンスが指定されていなければ、対応する電力レベルは計算できない」と明記している。ならば逃げずに必須にして、使った R を結果に併記するのが筋だ。既存の換算ツールがここをUIに出していないので、結果としてこれが差になった。

(c) dBu の基準を 0.775 V とするか √0.6 とするか。 これが今回いちばん悩んだところだ。ITU-R V.574 の本文は 0.775 V と丸めて書いている。だが実装で 0.775 をそのまま使うと、600 Ω のときに dBu − dBm が 0 ではなく 0.0045 dB になる。「600 Ω では一致する」という規格の主張が画面上で崩れるわけだ。そこで Math.sqrt(0.6) を基準値として持つことにした。これで 0 dBm @600Ω の dBu はちょうど 0.0、オフセットもちょうど 0.00 になる。規格の丸めた表記より、規格が言おうとしている内容を優先した判断だ。

(d) オフセットを定数表で持つか、式で出すか。 カスタムのインピーダンス(スピーカーの 4 Ω・8 Ω など)を許すことにしたので、定数表では足りない。10·log10(R) + 90 を毎回計算して式ごと表示する形にした。

(e) A特性(dBA)を扱うか。 扱わない。JIS C 1509-1:2017 の周波数重み付け特性は公称周波数ごとに与えられる補正なので、単一の dB 値からは dBA が決まらない。実装できないものを実装した顔で出すより、理由を注記して周波数分析を扱うツール側へ送るほうが誠実だと考えた。

実装: 換算の連鎖をしない

計算の骨格は単純で、入力をまず SI の基準量(P[W] か V[Vrms] か p[Pa])に正規化し、そこから全単位のレベルを一度に出す

// 1. 入力を SI の基準量に正規化する
//    電力系の dB:  P = ref × 10^(値/10)   // dBW: ref=1, dBm: ref=1e-3
//    電圧系の dB:  V = ref × 10^(値/20)   // dBV: ref=1, dBu: ref=√0.6, dBμV: ref=1e-6, dBmV: ref=1e-3
//    線形量:       base = 値 × 係数        // mW: 1e-3, μVrms: 1e-6, μPa: 1e-6 …

// 2. 足りない片方をインピーダンスで埋める
//    電力系の入力: V = √(P × R)
//    電圧系の入力: P = V × V / R

// 3. P と V から全単位のレベルを直接出す
//    dBW  = 10·log10(P)         dBm  = 10·log10(P / 1e-3)
//    dBV  = 20·log10(V)         dBu  = 20·log10(V / √0.6)
//    dBμV = 20·log10(V / 1e-6)  dBmV = 20·log10(V / 1e-3)

ポイントは3の「直接出す」ところ。dBm → dBμV → dBmV のようにオフセットを積み上げていく実装にすると、経路によって最後の桁が変わるうえ、どこか1本の係数を間違えたときに下流が全部ずれる。すべてのレベルを P と V から独立に計算することで、表示しているオフセットは「計算経路」ではなく「結果から読み取れる差」になる。

もうひとつの実装判断が、インピーダンスの検証を電気レベルの分岐の内側でだけ行うこと。dB ⇔ 倍率音圧レベル は R を一度も読まないので、カスタム欄が空のままでも、あるいは範囲外の値が残っていても、換算結果は普通に出る。前段でまとめて検証すると「使ってもいない欄のせいで結果が消える」状態になる。

倍率の表示にもひと工夫入れている。1e-4 から 1e9 の範囲は桁区切りで、その外は仮数と 10 のべき乗で出す。+60 dB の電力倍率は 1,000,000 と桁区切りで表示されるので、ja.wikipedia の公表表が「1,000,000 倍」と書いている値とそのまま突き合わせられる。

計算例: 0 dBmV @75Ω を1ステップずつ

ケース4の数字を手で追うと、こうなる。

V = 1e-3 × 10^(0 / 20) = 0.001 [Vrms]          // dBmV の基準は 1 mV
P = V × V / R = 1e-6 / 75 = 1.33333e-8 [W]     // = 13.33 nW
dBm = 10 × log10(1.33333e-8 / 1e-3) = -48.7506
dBW = 10 × log10(1.33333e-8)        = -78.7506

この3つの値(−78.75 dBW / −48.75 dBm / 約 13 nW)が、en.wikipedia が CATV の 0 dBmV について挙げている数字とそのまま一致する。自前の式だけで閉じた検算ではなく、外部の公表値を1点通しているのが確認として効いている。あわせて「60 dBμV = 0 dBmV」も、両方を入力して全項目が一致することで固定した。

オフセットが2通りの導出で一致する理由

dBμV − dBm のオフセットは、直接導いた形と ITU-R V.574 経由の形の2つがある。

// 直接導出
dBμV - dBm = 10·log10(R) + 90

// ITU-R V.574 §6.5 を経由した導出
dBμV - dBm = (dBμV - dBu) + (dBu - dBm)
           = (120 - 20·log10(1/√0.6)) + 10·log10(R / 600)

// 両者が一致する条件
10·log10(600) + 20·log10(1/√0.6) = 10·log10(600) + 10·log10(1/0.6)
                                  = 10·log10(1000) = 30   // 厳密に 30

20·log10(1/√0.6)10·log10(1/0.6) に畳めるので、和は 10·log10(600/0.6) = 10·log10(1000) = 30 になる。丸めの都合ではなく厳密に 30 なので、2通りの導出は恒等的に一致する。R = 50 / 75 / 600 / 1e6 / 1e−3 の5点で差が 0.0 であることを確認した。この結果として、オフセットは 50 Ω で +106.98970、75 Ω で +108.75061、600 Ω で +117.78151 になる。50 Ω と 75 Ω の差 1.76 dB は 10·log10(75/50) そのものだ。

音響側の定数も出どころを揃えている。基準音圧 20 μPa は JIS Z 8106 の本文、1 Np = 8.686 dB は同規格の備考、「1 Pa = 93.9794 dB SPL」は 20·log10(1/20e-6) = 20·log10(50000) の計算値。上限の警告に使っている 194.094 dB SPL は 20·log10(101325 / 20e-6) で、標準大気圧を音圧とみなしたときのレベルだ。よく引かれる「空気中の音圧レベルの上限は約 194 dB」の出どころはこの式で、振幅が1気圧の正弦波は負圧側が絶対真空を割るので、大気中の平面波としては成立しない。

同じ「dB換算」でも、このページが引き受けている範囲

日本語の dB 換算ツールは個人サイトからメーカーの技術資料まで6〜7個あって、値を入れて答えを出すだけなら困らない。前半で挙げた3つの不満——想定インピーダンスが画面に出ない、電力比と振幅比が並ばない、音響の dB と電子の dB が別サイトに分かれている——を、このページはそのまま設計要件にしている。

競合との差は、突き詰めると1点だ。答えと一緒に前提が残るかどうか。既存ツールの多くは 50 Ω 固定で、出てきた dBμV が 50 Ω 換算なのか 75 Ω 換算なのかは画面のどこにも書かれない。このページは使った R とオフセットを式ごと結果に並べ、コピー用のテキストにも R を入れている。数値をメモに書き写した1週間後でも前提を辿れる形にしてある。

もう1つ、選んでいるモードの基準ゼロ点と今の値を1本の数直線に並べた図を置いた。同じ1つの物理量が、基準の取り方だけで違う数字になることを1枚で見せるためだ。

関連ツールとの役割分担

サイト内では、dB を扱うページを役割で切り分けている。このページは「1つの量の言い換え」だけを担当する。dB どうしの足し算——60 dB の音源が2つで何 dB になるか——は対数の合成なので複数音源 dB合成計算機、A特性(dBA)と距離減衰と環境基準の比較は騒音レベル距離減衰シミュレーター、カットオフ周波数の −3 dB 点がどういう量なのかは RCフィルタ設計シミュレータ、回路の電圧ゲインを dB で出す話はオペアンプ回路計算機が持っている。換算だけを切り出して、合成も周波数重み付けも入れなかったのは、そのぶん基準値とインピーダンスの表示に画面を使いたかったからだ。

dBm も dBV も、規格の上では「正しい書き方」ではない

普段どおり使っている表記が、実は規格の外にある——という話をいくつか。

英語版 Wikipedia の『Decibel』にはこう書かれている。"In spite of their widespread use, suffixes (such as in dBA or dBV) are not recognized by the IEC or ISO"。dBm・dBV・dBA のように dB のうしろに文字をくっつける書き方は、広く使われているが IEC も ISO も認めていない。本来は dB(1 mW) のように基準量を括弧で明記する形で、ITU-R Recommendation V.574 自身も記号の一覧で dB(1 W) と dBW を並べて書いている。ついでに言えばデシベル自体も SI 単位ではない。日本語版 Wikipedia の『デシベル』によれば、SI 第9版(2019) Ver.4.01(2026) では「SI文書中の非SI単位」に位置付けられ、2026年6月には SI併用単位という分類そのものが廃止された。

dBu は規格の中で2つの意味に割れている

ITU-R V.574 は同じ1本の勧告の中で、dBu を「電圧レベル」と「電界強度レベル(1 μV/m 基準)」の両方に使っている。規格自身がそれを問題だと認識していて、混同のおそれがあるときは dB(775 mV) と書け、という注意を入れている。名前の由来のほうも入り組んでいる。日本語版 Wikipedia によると、信号レベルの単位に dBm を使っていた時代が長く続いたあと、600 Ω で整合されない機器が増えたときに「600 Ω において dBm と互換性があるように」考えられたのが dBv(現在の dBu)だという。同じ記述には「現在でも誤って dBm が電圧に対して 0 dBm = 775 mV r.m.s. として用いられていることがある」とも書かれていて、混乱は 60 年たっても片付いていない。

JIS が IEC を名指しで訂正している箇所

JIS Z 8106:2000「音響用語」の参考欄には、「IEC 60050-801では,空気以外の媒質に対して,1μPaを基準の音圧としているが,誤りである」と書いてある。国際規格を対応させて引き写すのが普通の JIS で、本文に「誤りである」と明記されている箇所はそう多くない。JIS はこの判断のもとで液体・固体の基準音圧を 1 Pa とした。水中音響の資料で基準音圧が 1 μPa と書かれているのを見かけるのはこの系譜で、基準が違えば同じ「120 dB」でもまったく別の音圧を指すことになる。dB の接尾辞が規格外だというさきほどの話と、根っこは同じところにある。

暗算とその場の検算に効く小技

  • 覚えるのは4つで足りる。3 dB → 電力ほぼ2倍(1.99526 倍)、6 dB → 振幅ほぼ2倍(1.99526 倍)、10 dB → 電力ちょうど10倍、20 dB → 振幅ちょうど10倍。あとは dB を足し算に割る。+23 dB なら「20 と 3」に割って、振幅はちょうど10倍のさらに 1.41254 倍と読む。dB を掛け算ではなく足し算で扱えるのが対数の取り分なので、この4つ以外を暗記する価値はあまりない。
  • dBμV は「dBm + だいたい107」で頭に入れる。50 Ω なら +106.990、75 Ω なら +108.751。桁が合っているかの一次検算はこれで済むので、ツールの答えを写し間違えたときにその場で気づける。
  • オーディオは「12 ではなく 11.78」を1つ持っておく。業務用の +4 dBu と民生の −10 dBV の差は、使用例の +4 dBu のケースで出しているとおり 12 dB ちょうどではない。機器をつなぐときのゲインの当たりを付けるには、この1つを覚えておけば足りる。
  • 人に渡す数字は前提まで書式に入れる。「−48.75 dBm(75 Ω 換算)」のように、値・単位・想定インピーダンスを1つの括弧に閉じ込めておくと、受け取った側が読み替えを間違えようがない。
  • 持ち出す桁は 0.1 dB 刻みで打ち切る。画面は小数まで出るが、実測系の不確かさのほうがたいてい大きい。ただし 3.0103 dB を「3 dB」と丸めたことは自分で覚えておく——それを何段も足し合わせると、丸めのほうが先に効いてくる。

よくある質問

dB を dBA に換算できる?

できない。A特性は周波数ごとに違う補正量として定義されていて、JIS C 1509-1:2017 の「表3−周波数重み付け特性」は公称周波数ごとの値を並べた表になっている(前半の「基準を書かない dB が壊すもの」で実害の側から触れたとおり)。単一の dB 値からは決まらないので、このツールでは換算しない。オクターブバンドごとのレベルが手元にあるなら、A特性の補正と距離減衰は騒音レベル距離減衰シミュレーター側で扱っている。

dBμV の答えが他のサイトと合わない

想定インピーダンスが違う可能性が高い。dBm ⇔ dBμV のオフセットは 50 Ω で +106.990 dB、75 Ω で +108.751 dB と、1.76 dB 差がある。50 Ω 固定のツールでテレビ・アンテナ系(75 Ω)の値を読むと、この分だけずれたまま先に進むことになる。このツールは使った R とそのときのオフセットを式ごと結果に並べるので、どちらの前提で出た値かが数字と一緒に残る。相手の資料に Ω が書かれていないときは、まず両方の R で出して差を見ておくと安全だ。

+4 dBu を +4 dBm と読んでいい?

600 Ω なら数字は一致する。dBu と dBm の差は 10·log10(R/600) なので、R = 600 Ω でちょうど 0 になる(この基準電圧の出どころは前半の仕組みの節で説明している)。ただし 50 Ω では −10.7918 dB、75 Ω では −9.0309 dB ずれるので、そのまま読み替えると1桁近い電力の見積り違いになる。dBu は電圧基準なので値そのものは R に依存しないが、電力に直すときだけ R が効く、という関係を押さえておけばよい。ツール側は R が 600 Ω から外れているときに、その差を dB で併記する。

dB SPL をマイク出力の dBV に換算したい

音圧と電気レベルは、マイクの感度(mV/Pa)が分からないと繋がらない。だからこのツールでは相互換算をしない。代わりに音圧レベルの結果に「dB re 1 Pa」(1 Pa 基準のレベル)を出しているので、感度が mV/Pa で書かれた仕様書とそのまま突き合わせられる。音圧を Pa で読めれば、あとは感度を掛けるだけだ。音響校正器がよく使う 94 dB SPL が 1.00237 Pa、つまりほぼ 1 Pa ちょうどになるのも、感度が mV/Pa で表記される理由と繋がっている。使用例の音響校正器のケースを見てほしい。

60 dB の音源が2つあったら何 dB?

それは単位換算ではなく対数の合成で、別の計算になる。このツールは「1つの量を別の基準で言い換える」ことしかしないので、合成は複数音源 dB合成計算機に分けてある。ちなみに「同じ音源が2つで約3 dB 上がる」の 3 がどこから来るかだけ言うと、電力に比例する量が2倍になったときの +3.0103 dB がその正体で、このページの dB ⇔ 倍率モードで「電力倍率 2」を入れれば同じ数字が出る。逆に言えば、dB を単純に足して 120 dB になるような読み方はどこかが間違っている。

入力した値はどこかに送られる?

送られない。換算はすべてブラウザの中だけで完結していて、入力値も結果もサーバーに送信していないし、保存もしていない。測定データや製品仕様の数値をそのまま入れても外に出ないので、社外に出せない仕様書の値でも扱える。コピー用のテキストもブラウザ内で組み立てているだけで、どこにも送っていない。ページを閉じれば入力は何も残らない。

まとめ

dB は値そのものより「何を基準にした値か」が本体だ。このページは基準値と想定インピーダンスを画面に残したまま、倍率・W・Vrms・Pa を行き来する。dB を足し合わせるときは複数音源 dB合成計算機、A特性と距離減衰は騒音レベル距離減衰シミュレーター、壁を隔てた減衰量は遮音・透過損失シミュレーターへ。電子側では、−3 dB 点の意味はRCフィルタ設計シミュレータ、電圧ゲインの dB はオペアンプ回路計算機、スピーカー側の設計はバスレフポート設計計算機が受け持っている。

扱ってほしい単位や、基準の取り方で困っている実例があればお問い合わせページから教えてほしい。単位の追加は表の1行で済むことが多い。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。業務用ミキサの「+4 dBu」を長いこと「+4 dBm」と同じ意味だと思って読んでいて、600 Ω だからたまたま数字が合っていただけだと知ってから、換算するたびに前提のインピーダンスを書き残すようになった。

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