AWG・SQ電線サイズ変換&許容電流早見

AWG⇔SQ(mm²)⇔直径(mm)の双方向変換に加え、許容電流・抵抗値・電圧降下をワンページで計算

AWG⇔SQ(mm²)⇔直径(mm)の双方向変換に加え、銅・アルミの抵抗値・許容電流・電圧降下をワンページで即座に計算。

変換モード

電圧降下計算

電線スペック

導体直径
0.644 mm
断面積
0.3255 mm²
抵抗値
0.0530 Ω/m

銅・20℃基準

許容電流(参考値)
5.0 A

単線・空中配線・30℃基準

許容電流は一般的な参考値(単線・空中配線・30℃基準)です。実際の配線では配管内収容・束線・周囲温度により大幅に変動します。正確な値は使用電線メーカーのデータシートおよびNEC/内線規程を参照してください。

不具合・ご要望はお気軽に@MahiroMemoまで

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海外パーツを買ったら「22 AWG」としか書いてなかった

Amazon.comやAliExpressで電子部品を注文したら、スペック欄に「22 AWG」とだけ記されていた。手元にあるのは日本の「0.3 SQ」の線材。さて、これは同じ太さなのか? 変換表のPDFを検索して、拡大して、目で追って……面倒だ。

このツールはAWG⇔SQ(mm²)⇔直径(mm)の双方向変換に加え、抵抗値・許容電流・電圧降下までワンページで一気に計算できる。数値をタップするだけで、PDFの換算表を探す手間から解放される。

なぜAWG・SQ電線サイズ変換ツールを作ったのか

毎回PDFを開くストレスから

電子工作をしていると、海外部品のデータシートにAWG表記が出てくる頻度は思った以上に高い。DigiKeyやMouserのフィルタもAWG単位だし、GitHubのハードウェアプロジェクトもAWGが前提。そのたびにPDFの換算表を開いて、数値を探して、別の計算機で電圧降下を検算して……という流れを何十回と繰り返していた。

既存の変換ツールは「変換だけ」か「許容電流だけ」で完結していて、「この線で5m引っ張ったら電圧降下はどれくらい?」までワンストップで出せるものがなかった。

こだわった設計判断

  1. AWG公式計算を採用 — プリセットテーブルだけに頼らず、ANSI/ASTM B 258の等比数列公式で計算。テーブルに無いAWGでも正確に変換できる
  2. 銅・アルミの切り替え — 太陽光パネルの配線やアルミ電線を使うDIYユーザー向けに、材質を変えた瞬間に抵抗値と許容電流が再計算される
  3. 電圧降下計算をオプションに — シンプルに変換だけしたい人を邪魔しない。必要なときだけトグルONで入力欄が現れる設計にした

AWG・SQ・電線サイズ規格のすべて

AWG(American Wire Gauge)とは

AWGは北米で使われる電線の太さの規格。19世紀にワイヤー工場で銅線を引き抜く(ダイスを通す)工程から生まれた規格で、番号が大きいほど細いという一見逆に思える体系になっている。

これは引き抜き回数に由来する。太い銅線をダイスに1回通すと少し細くなる。2回通すとさらに細くなる。つまりAWG番号は「何回ダイスを通したか」のカウンタに近い。だから番号が大きい=たくさん引き抜いた=細い、となる。

数学的には、0000AWG(直径0.46インチ)から36AWG(直径0.005インチ)までを39ステップの等比数列で分割している。公式は以下の通り:

d(inch) = 0.005 × 92^((36 − n) / 39)
d(mm) = d(inch) × 25.4
断面積(mm²) = π / 4 × d(mm)²

この公式はANSI/ASTM B 258で規定されている。ASTM B 258の概要(英語)

SQ(スケア)とは

SQ(スケア)は日本・欧州で使われる電線の断面積表記で、単位はmm²。JIS C 3005に基づき、0.08 SQ、0.14 SQ、0.3 SQ……のように標準断面積が定められている。

AWGが直径ベースの等比数列なのに対し、SQは断面積そのもので表すため、計算がシンプルで直感的。たとえば「2 SQ」なら「導体の断面積が2mm²」とそのまま読める。

世界の電線規格を比較

規格主な地域基準特徴
AWG北米・日本の一部直径(等比数列)番号大=細い
SQ (mm²)日本・欧州・アジア断面積直感的
IEC 60228国際規格断面積SQとほぼ同じ体系
B&S Gauge旧英国AWGと同一歴史的名称の違いのみ

電線の規格について(Wikipedia)

電線サイズ選定を間違えると何が起きるか

過電流による発熱・火災

電線が細すぎると、流れる電流に対して抵抗が大きくなり、ジュール熱(I²R)で発熱する。家庭用配線で1.25 SQの延長コードに15A流し続けると、被覆が溶融して最悪の場合は火災に至る。

消防庁の統計によると、電気火災の原因で「配線の過負荷・短絡」は毎年上位に入っている。電線サイズの選定ミスは、計算を怠った結果として最も直接的に被害が出るケースだ。

電圧降下による機器不動作

12V系のLED照明を10m先まで22AWG(0.33mm²)で引っ張ると、2Aの負荷で約2.1Vの電圧降下が発生する。末端電圧は約9.9Vとなり、定格12VのLEDドライバが起動しない、または明るさが大幅に低下するケースがある。

内線規程(JEAC 8001)では、低圧幹線の電圧降下を供給電圧の3%以内に抑えることを推奨している。5%を超えると機器の動作保証外になることが多い。

実務的な感覚

  • 22AWG(0.33mm²): 信号線・センサー配線。電流は数百mAまで
  • 18AWG(0.82mm²): Arduino電源、小型ファン。1〜2A程度
  • 14AWG(2.08mm²): 家庭用コンセント配線(北米の標準)。15Aまで
  • 10AWG(5.26mm²): エアコン専用回路。30A級

AWG・SQ変換が力を発揮する場面

海外通販の部品選定で

DigiKeyやMouserでコネクタを選ぶとき、対応ワイヤーサイズが「22-26 AWG」と書いてある。手元の0.3 SQの線が使えるかどうか、即座に判定できる。

太陽光パネルのDIY配線で

ソーラーパネルからチャージコントローラーまで8m。20Aの電流を流すとき、何AWGの線が必要か。電圧降下が許容範囲に収まるか。このツールなら材質をアルミに切り替えて比較もできる。

車載・キャンピングカーの電装で

サブバッテリーからインバーターまでの配線は大電流が流れる。12V系で50A流すなら、AWG4(21mm²)クラスが必要。電圧降下計算で配線長の限界を事前に把握できる。

ロボット・ドローンの内部配線で

重量制限の厳しい機体内で、最細で済むAWGを選定したい。モーター電流に対して許容電流と電圧降下のバランスを取る計算がワンページで完結する。

基本の使い方

3ステップで変換結果から電圧降下まで確認できる。

Step 1: 変換モードを選ぶ

「AWG→メトリック」または「メトリック→AWG」のボタンをタップ。AWG番号を知りたいのか、SQから逆引きしたいのかで切り替えてみて。

Step 2: 電線サイズと材質を指定する

AWGモードならプルダウンから番号を選択。メトリックモードならSQ値を選ぶか、カスタム入力で任意の断面積を入力。導体材質は「銅」「アルミ」を切り替え可能。

Step 3: 結果を確認する

変換結果・抵抗値・許容電流(参考値)が即座に表示される。電圧降下も計算したい場合は「電圧降下計算」トグルをONにして、電圧・配線長・電流を入力すればOK。

具体的な使用例と検証データ

ケース1: Arduino信号線の選定

入力値:

  • モード: AWG→メトリック
  • AWG: 22
  • 材質: 銅

計算結果:

  • 導体直径: 0.644 mm
  • 断面積: 0.326 mm²
  • 抵抗値: 0.0529 Ω/m
  • 許容電流: 5.0 A

解釈: Arduinoの信号線は数十mA程度なので22AWGで十分。0.3 SQとほぼ同等の太さだと分かる。

ケース2: 12V LED照明の配線(5m)

入力値:

  • モード: AWG→メトリック
  • AWG: 18
  • 材質: 銅
  • 電圧降下計算ON: 12V、5m、2A

計算結果:

  • 断面積: 0.823 mm²
  • 抵抗値: 0.0210 Ω/m
  • 電圧降下: 0.419 V(3.50%)
  • 末端電圧: 11.58 V

解釈: 電圧降下率3.5%。ギリギリ許容範囲だが、10m以上引き回すなら16AWG以上を検討すべき。

ケース3: 太陽光パネル配線(アルミ・8m・20A)

入力値:

  • モード: AWG→メトリック
  • AWG: 4
  • 材質: アルミ
  • 電圧降下計算ON: 48V、8m、20A

計算結果:

  • 断面積: 21.15 mm²
  • 抵抗値: 0.00125 Ω/m
  • 許容電流: 66.3 A
  • 電圧降下: 0.400 V(0.83%)
  • 末端電圧: 47.60 V

解釈: 48V系なら4AWGアルミで電圧降下1%未満。許容電流も余裕がある。

ケース4: SQからAWGを逆引き

入力値:

  • モード: メトリック→AWG
  • 断面積: 5.5 SQ
  • 材質: 銅

計算結果:

  • 最近接AWG: ≈ 10 AWG
  • 導体直径: 2.646 mm
  • 抵抗値: 0.00314 Ω/m
  • 許容電流: 35.0 A

解釈: 日本の5.5 SQはAWG10に近い。北米のデータシートで10AWG対応コネクタを選べばよい。

ケース5: スピーカーケーブルの選定

入力値:

  • モード: AWG→メトリック
  • AWG: 16
  • 材質: 銅
  • 電圧降下計算ON: 30V(アンプ出力想定)、10m、3A

計算結果:

  • 断面積: 1.309 mm²
  • 抵抗値: 0.0132 Ω/m
  • 電圧降下: 0.792 V(2.64%)

解釈: スピーカーケーブルの推奨は片道10m以内で16AWG以上。オーディオ的には損失2.6%は許容範囲内。

ケース6: 極細配線(28AWG)の確認

入力値:

  • モード: AWG→メトリック
  • AWG: 28
  • 材質: 銅

計算結果:

  • 導体直径: 0.321 mm
  • 断面積: 0.0810 mm²
  • 抵抗値: 0.2129 Ω/m
  • 許容電流: 1.4 A

解釈: リボンケーブルやフレキ基板の内部配線レベル。電流は1A程度が上限で、長距離引き回しには不向き。

仕組み・計算アルゴリズムの詳細

採用した手法: ANSI/ASTM B 258の等比数列公式

AWG変換には大きく2つのアプローチがある:

  1. ルックアップテーブル方式 — あらかじめ全AWG番号の値を配列に持つ。高速だが、テーブルにないサイズに対応できない
  2. 公式計算方式 — 等比数列の数式から動的に計算。任意のAWG番号に対応でき、メトリック→AWGの逆変換も連続的に行える

本ツールは公式計算方式をベースに、偶数AWG(0〜30)の許容電流はNEC Table 310.16由来のテーブルで補完するハイブリッド方式を採用した。

AWGからメトリックへの計算フロー

入力: AWG番号 n, 導体材質
↓
1. 直径(inch) = 0.005 × 92^((36 − n) / 39)
2. 直径(mm) = 直径(inch) × 25.4
3. 断面積(mm²) = π/4 × 直径(mm)²
4. 抵抗(Ω/m) = 抵抗率(Ω·m) / (断面積 × 10⁻⁶)
   - 銅: 1.724 × 10⁻⁸ Ω·m (20℃)
   - アルミ: 2.65 × 10⁻⁸ Ω·m (20℃)
5. 許容電流 → テーブル参照(アルミは銅の78%で概算)

メトリックからAWGへの逆変換

入力: 断面積 A (mm²)
↓
1. 直径(mm) = √(4A / π)
2. 直径(inch) = 直径(mm) / 25.4
3. AWG(実数) = 36 − 39 × ln(直径(inch) / 0.005) / ln(92)
4. 最近接の偶数AWG番号に丸める
5. AWG 0〜30の範囲外なら「範囲外」と表記

計算例: 22AWG銅線の抵抗値

d(inch) = 0.005 × 92^((36-22)/39)
        = 0.005 × 92^(14/39)
        = 0.005 × 92^0.3590
        = 0.005 × 5.073
        = 0.02537 inch

d(mm) = 0.02537 × 25.4 = 0.6439 mm
A(mm²) = π/4 × 0.6439² = 0.3257 mm²
R(Ω/m) = 1.724×10⁻⁸ / (0.3257×10⁻⁶)
        = 0.05294 Ω/m

テーブル上の22AWG(0.3255mm²、抵抗0.0530Ω/m)とほぼ一致する。

電圧降下の計算

Vdrop = 2 × L(片道) × R(Ω/m) × I(A)
Vdrop% = Vdrop / V(供給) × 100
末端電圧 = V(供給) − Vdrop

「2倍」は往復分。片道の長さを入力するだけで自動的に往復の抵抗が考慮される。

PDFの換算表やDigiKeyの変換計算機と何が違うか

ワンストップで電圧降下まで

多くの変換ツールは「AWG→mm²」の一方向変換で終わる。電圧降下を知りたければ別のページに移動して、もう一度パラメータを入力する必要がある。本ツールは変換と電圧降下計算がシームレスにつながっている。

SQの標準サイズから即変換

メトリック→AWGモードでは、日本のJIS標準SQ値(0.08〜60 SQ)をプルダウンで選べる。カスタム入力も可能なので、非標準サイズにも対応している。

モバイル完全対応

作業現場や工作台でスマホからサッと使える。PDFは拡大・スクロールが必要だが、このツールはタップだけで完結する。結果のコピー機能でSlackやLINEにそのまま貼り付けられる。

AWGの知られざる歴史と豆知識

19世紀の銅線工場から生まれた番号体系

AWGの原型は1857年にアメリカのJ. R. Brown氏が提案した「Brown & Sharpe Gauge」。当時の銅線製造は、太い銅棒をダイス(穴の空いた金属板)に何度も通して引き延ばすことで細くしていた。1回通すごとにゲージ番号が1つ上がる(=細くなる)仕組みがそのまま規格化された。

AWGの歴史(Wikipedia英語版)

「92」という不思議な数字の意味

AWGの等比数列の底が92なのは、0000AWG(直径0.46インチ)と36AWG(直径0.005インチ)の比率が約92:1だから。39ステップで92倍の比を等分するため、隣接AWG間の直径比は92^(1/39)≈1.123、つまり約12.3%ずつ細くなる。断面積では約26%ずつ減少する。6AWG上がると断面積がほぼ半分になるのは、この等比数列の性質による。

配線作業で差がつく実践テクニック

ワイヤーストリッパーはAWG刻印を確認

ワイヤーストリッパーの刃にはAWG番号が刻印されている。22AWGの穴に0.3 SQの線を通すと少し緩い(0.326mm² vs 0.3mm²)。正確な被覆むきには対応AWGの確認が大切。

より線と単線で許容電流が変わる

同じAWG番号でも、単線(ソリッド)とより線(ストランド)で実効断面積が異なる。より線は隙間があるため、単線より実効断面積がわずかに小さい。許容電流の表を見るときは、単線/より線のどちらのデータか確認しよう。

端子圧着は「正しいサイズのダイス」が命

AWG22用の圧着端子にAWG24の線を入れると、圧着不良で接触抵抗が増大する。発熱の原因になるため、電線サイズに合った端子とダイスを必ず使うこと。

長距離配線は「ワンサイズ上」が安心

計算上ギリギリの電圧降下率でも、実際の配線では接続部の接触抵抗や温度上昇で悪化する。特に屋外やエンジンルームなど高温環境では、余裕を持って1段太い線を選ぶのが実務のセオリー。

よくある質問

Q: AWGの奇数番号(21AWG、23AWGなど)は存在する?

存在する。AWG規格自体は連続的な等比数列なので、奇数番号も定義されている。ただし市販のワイヤーは偶数番号(18, 20, 22…)が圧倒的に流通量が多い。本ツールでは実用性を重視して偶数AWGのプリセットを用意しているが、メトリック→AWGモードで任意の断面積を入力すれば、最も近いAWGを自動計算する。

Q: 許容電流の値はどの規格に基づいている?

NEC(National Electrical Code / NFPA 70)のTable 310.16を参考にした一般的な値(単線・空中配線・30℃基準)。実際の設計では、配管内収容・束線数・周囲温度による補正が必要。日本の内線規程(JEAC 8001)とは多少異なる場合がある。あくまで参考値として使用し、正式な設計にはメーカーデータシートを参照してほしい。

Q: アルミ線の許容電流はどう計算している?

本ツールでは、銅線の許容電流に対して78%の概算係数を適用している。これはNECのアルミ線許容電流と銅線許容電流の一般的な比率に基づく。アルミ線は銅線より抵抗率が約1.6倍高いが、重量あたりの導電率では銅より優れているため、航空機や送電線では広く使われている。

Q: 計算データはサーバーに送信される?

一切送信されない。すべての計算はブラウザ内のJavaScriptで完結しており、入力データがサーバーに送られることはない。オフラインでも動作する(初回アクセス後にキャッシュされた場合)。

まとめ

AWGとSQの変換は、電子工作や配線設計で避けて通れない日常作業。このツールなら変換・抵抗値・許容電流・電圧降下をワンページで即計算できる。

配線の太さ選びに迷ったら、まずこのツールでサイズを確認してみて。関連する配線設計にはケーブル許容電流シミュレーター電圧降下・配線太さチェッカーも併せて活用すると、より安全な設計ができる。


不具合や要望があれば、X (@MahiroMemo)から気軽に教えて。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。海外通販で買った部品のAWG表記に毎回悩まされた経験から、変換と電圧降下計算をワンストップでできるツールを作った。

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