短絡電流計算ツール

%インピーダンス法で短絡電流を算出し遮断器の遮断容量を判定

変圧器容量・%Zとケーブル仕様から三相短絡電流を算出し、遮断器の遮断容量が十分かを判定。

シナリオプリセット

変圧器仕様

容量を選択すると%Z値が自動入力される

変圧器銘板の%Z値。手動で変更可能

ケーブル仕様

遮断器(任意)

入力すると短絡電流との比較判定を表示

計算結果

遮断容量判定

4.11 kA / 25 kA

十分安全

短絡電流は遮断容量の16.4%

三相短絡電流
4.11 kA

4,109 A

合成%Z
33.45 %
変圧器%Z
5.00 %
ケーブル%Z
28.453 %
定格電流
1,374.7 A

本ツールは%インピーダンス法による簡易計算であり、電源側インピーダンス、ケーブルの温度補正、非対称分(ピーク値)は考慮していない。保護協調設計の最終判断は電気主任技術者等の有資格者が行うこと。

不具合・ご要望はお気軽に@MahiroMemoまで

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遮断器を選ぶ前に、まず短絡電流を知る

変圧器の二次側で短絡事故が起きたとき、回路にどれだけの電流が流れるか——この数値を把握しないまま遮断器を選定するのは、目隠しで橋を渡るようなものだ。

短絡電流が遮断器の定格遮断容量を超えていると、遮断器はアークを消弧しきれず、接点が溶着して遮断不能に陥る。最悪の場合、盤内で爆発的なアークフラッシュが発生し、設備と作業者の安全が脅かされる。

短絡電流計算ツールは、変圧器容量・%インピーダンス・ケーブル仕様の3点を入力するだけで三相短絡電流を算出し、遮断器の遮断容量との比較判定をリアルタイム表示する。手計算で30分かかる%Z法の計算を、スマホで数秒で完了できる。

なぜ短絡電流計算ツールを作ったのか

%Z法の手計算は煩雑すぎた

低圧回路の短絡電流を求めるとき、実務で最も使われるのが%インピーダンス法(パーセントインピーダンス法)だ。変圧器の%Zとケーブルの%Zを合成して短絡電流を逆算する。理屈はシンプルだが、実際にやると意外と面倒くさい。

ケーブルの抵抗値とリアクタンス値をJIS規格の表から引いて、長さと基準容量でパーセント値に変換して、変圧器の%Zと足し合わせて……。1ケースなら我慢できるが、ケーブルサイズを変えて比較したり、複数の分岐回路を計算するとなると、エクセルを開かざるを得ない。

メーカー各社のWebツールも試したが、自社製品の選定に特化していたり、入力パラメータが多すぎたりで、「変圧器とケーブルだけでサッと短絡電流を確認したい」という要求にはフィットしなかった。

こだわった設計判断

  • 変圧器容量を選ぶと%Z自動入力: JIS標準の%Z値をプリセット。銘板が読めないときでも概算が出せる
  • CVケーブル抵抗・リアクタンスをテーブル内蔵: JEC規格ベースの13サイズ分。手元に資料がなくても計算できる
  • 並列ケーブル対応: 大容量回路で使う2条・3条引きのインピーダンス低減を自動反映
  • 遮断容量判定のステータス表示: 数値だけでなく「安全」「遮断容量不足」を色分けで即座に判断可能
  • 外部送信なし: 全計算をブラウザ内で完結。現場のオフライン環境でも使える

短絡電流とは何か — %インピーダンス法の基本

短絡電流 計算の第一原理

短絡電流とは、電路の2点以上がインピーダンスのきわめて小さい経路で接続されたとき(=短絡)に流れる過大な電流のこと。

通常の回路では負荷(モーター、照明など)がインピーダンスとなって電流を制限している。たとえるなら、庭のホースの先端にノズルをつけている状態。ノズル(負荷)が水流(電流)を絞っている。短絡とは、ノズルを外してホースを全開にした状態だ。水圧(電圧)はそのままで抵抗がなくなるから、水は勢いよく噴出する。

電気回路でも同じことが起きる。短絡点のインピーダンスがほぼゼロになると、電流は変圧器のインピーダンスとケーブルのインピーダンスだけで決まる。この電流が短絡電流であり、定格電流の数十倍から百倍以上になることもある。

パーセントインピーダンス法 とは

%インピーダンス法は、回路の各要素のインピーダンスを基準容量に対するパーセント値に換算して合成する計算手法だ。

基準容量 Pb = 変圧器容量[kVA] × 1000 [VA]
定格電流 In = Pb / (√3 × V2)

変圧器%Z = 銘板記載値(例: 5.0%)
ケーブル%Z = √(R² + X²) × L × Pb / (V2² × 10)
  ※ R, X: ケーブルの抵抗・リアクタンス [Ω/km]
  ※ L: ケーブル長 [m]

合成%Z = 変圧器%Z + ケーブル%Z
三相短絡電流 Is = In / (合成%Z / 100)

パーセント値に統一することで、異なる電圧階級の機器でも同じスケールで合算できるのが利点。オーム法(各要素の実インピーダンスをΩで足す方法)と比べて、電圧変換の手間がなく計算ミスが起きにくい。

なぜ電源側インピーダンスを省略できるか

本ツールでは電力会社側のインピーダンス(電源側%Z)を省略している。低圧回路では変圧器の%Zが系統全体のインピーダンスの大部分を占め、電源側の寄与は数%程度。省略しても計算結果は安全側(=短絡電流がやや大きめ)に出るため、遮断器選定の実務的な判断に支障はない。

遮断容量が不足するとどうなるか

短絡電流 遮断容量の実務的な重要性

遮断器の「遮断容量」とは、その遮断器が安全に遮断できる最大の電流値だ。短絡電流がこの値を超えると、遮断器は正常に動作できない。

内線規程 JEAC 8001では、遮断器の定格遮断容量は設置点の短絡電流以上でなければならないと規定している。この規定を満たさない場合、以下のリスクがある。

  • アーク消弧失敗: 接点が開いてもアークが消えず、通電が継続する
  • 接点溶着: アークの熱で接点が溶けて物理的に開かなくなる
  • 盤内アークフラッシュ: 閉鎖空間でのアーク放電により爆発的な熱と圧力が発生

遮断器の遮断容量は2.5kA、5kA、7.5kA、10kA、15kA、25kA、50kAなどの系列がある。変圧器容量が大きいほど短絡電流は増加するため、500kVA以上のトランスでは標準の配線用遮断器(MCCB)の2.5kAでは全く足りないケースが多い。

遮断容量の選定ミスが起きやすい場面

  • 既設トランスの容量変更時: 200kVA→500kVAに増設したが、分電盤の遮断器はそのまま。短絡電流が倍以上になっているのに遮断容量が追いつかない
  • 変圧器直近の分電盤: ケーブル長が短いため%Zのケーブル成分が小さく、短絡電流が最大になる地点
  • 並列ケーブル使用時: 2条引きにするとケーブルのインピーダンスが半分になり、短絡電流が増加する

短絡電流計算が活躍する場面

新設時の遮断器選定

変圧器と分電盤の間の短絡電流を算出し、遮断器の遮断容量が十分かどうかを確認する。最も基本的かつ重要な使い方。

既設改修時の再検証

トランス増設やケーブルルート変更の際、既存遮断器の遮断容量で問題ないかを再確認する。改修前後で条件を変えて比較すると、影響範囲が一目でわかる。

保護協調の基礎データ

上位・下位の遮断器が適切な順序で動作するか検討する際、各点の短絡電流が基礎データになる。短絡電流を把握していないと保護協調の検討そのものが始まらない。

電験三種の学習ツール

電験三種の電力科目では%Z法による短絡電流計算が頻出する。入力値を変えて結果がどう変わるかリアルタイムに確認できるので、公式の暗記ではなく「理解」につながる。

基本の使い方

短絡電流計算は3ステップで完了する。

ステップ1: 変圧器容量を選択する。選ぶと一般的な%Z値が自動入力される。銘板の%Z値がわかっている場合は手動で上書きできる。

ステップ2: ケーブルサイズ・長さ・並列本数を入力する。ケーブル長を0mにすると変圧器直近の短絡電流(最大値)が算出される。

ステップ3: 必要に応じて遮断器の遮断容量を入力する。入力すると「安全」「遮断容量不足」の判定がステータスカードに表示される。

具体的な使用例 — 6ケースで計算検証

ケース1: 500kVA変圧器 直近の短絡電流

  • 変圧器: 500kVA, %Z=5.0%, 二次電圧210V
  • ケーブル長: 0m(変圧器直近)

定格電流 = 500,000 / (1.732 × 210) ≒ 1,374A。%Z=5.0%なので、短絡電流 = 1,374 / 0.05 ≒ 27,489A(約27.5kA)。遮断容量2.5kAの標準MCCBでは全く対応できない。最低でも30kA以上の遮断容量が必要。

注意点: 変圧器直近の短絡電流は「最悪ケース」として必ず確認すべき値。実際にはバスダクトや母線の微小なインピーダンスが入るため実測値はやや小さくなるが、設計段階では安全側のこの値を基準に遮断器を選定する。

ケース2: 500kVA変圧器 + CV250mm² × 20m(主幹回路)

  • 変圧器: 500kVA, %Z=5.0%, 二次電圧210V
  • ケーブル: CV250mm², 20m, 1本

ケーブルZ = √(0.0775² + 0.061²) = 0.0986 Ω/km。ケーブル%Z = 0.0986 × 20 × 500,000 / (210² × 10) ≒ 2.24%。合成%Z = 5.0 + 2.24 = 7.24%。短絡電流 = 1,374 / 0.0724 ≒ 18,978A(約19.0kA)。ケーブルが太く短いためインピーダンスの影響は小さいが、それでも変圧器直近と比べて約31%低減している。

注意点: CV250mm²は主幹回路の太径ケーブル。短いほどインピーダンスが小さく短絡電流が大きくなるため、「ケーブルが太くて短い = 短絡電流が大きい」という関係を意識すべき。配管ルートの変更でケーブル長が変わると短絡電流も変わるため、ルート変更時は再計算が必要。

ケース3: 200kVA + CV38mm² × 30m(分岐回路)

  • 変圧器: 200kVA, %Z=4.2%, 二次電圧210V
  • ケーブル: CV38mm², 30m, 1本

定格電流 ≒ 550A。ケーブルZ = 0.502 Ω/km。ケーブル%Z = 0.502 × 30 × 200,000 / (210² × 10) ≒ 6.83%。合成%Z = 4.2 + 6.83 = 11.03%。短絡電流 ≒ 4,985A(約5.0kA)。遮断容量7.5kAの遮断器で対応可能。

注意点: CV38mm²×30mの分岐回路では、ケーブルの%Zが変圧器の%Zより大きい(6.83% > 4.2%)。つまりケーブルのインピーダンスが支配的で、ケーブルが長いほど短絡電流が小さくなる。末端の短絡電流が小さすぎると、今度は「遮断器の瞬時引外し電流に達しない」問題が発生し、地絡保護が効かなくなるリスクがある。

ケース4: 1000kVA + CV325mm² × 50m × 2条並列

  • 変圧器: 1000kVA, %Z=5.75%, 二次電圧210V
  • ケーブル: CV325mm², 50m, 2条並列

定格電流 ≒ 2,749A。ケーブルZ = √(0.060² + 0.060²) = 0.0849 Ω/km。1条あたりのケーブル%Z = 0.0849 × 50 × 1,000,000 / (210² × 10) ≒ 9.63%。2条並列で半分の4.81%。合成%Z = 5.75 + 4.81 = 10.56%。短絡電流 = 2,749 / 0.1056 ≒ 26,032A(約26.0kA)。1条の場合(合成%Z=15.38%, Is≒17,875A)と比較すると、並列化で短絡電流が約46%増加。遮断器選定時に見落としやすい。

注意点: 並列ケーブルの本数を増やすと短絡電流が増加するという関係は直感に反するため見落とされやすい。「ケーブルを太く(並列に)したら安全」と思いがちだが、短絡電流の観点では逆にリスクが増大する。並列本数変更時は必ず遮断器の遮断容量を再確認すべきだ。

ケース5: 75kVA小容量変圧器 + CV8mm² × 50m(末端回路)

  • 変圧器: 75kVA, %Z=3.5%, 二次電圧210V
  • ケーブル: CV8mm², 50m, 1本

定格電流 ≒ 206A。ケーブルZ = √(2.30² + 0.083²) ≒ 2.30 Ω/km。ケーブル%Z = 2.30 × 50 × 75,000 / (210² × 10) ≒ 19.56%。合成%Z = 3.5 + 19.56 = 23.06%。短絡電流 = 206 / 0.2306 ≒ 894A(約0.9kA)。末端の短絡電流は1kA未満で非常に小さい。

注意点: 短絡電流が小さすぎると遮断器の瞬時引外し装置が動作しない可能性がある。一般的なMCCBの瞬時引外し電流はAT値の5〜10倍。AT=30Aなら瞬時引外し150〜300A。894Aなら動作するが、さらに末端の長い回路では確認が必須。末端の短絡電流が瞬時引外し電流を下回る場合、漏電遮断器(ELCB)による地絡保護が重要になる。

ケース6: 300kVA + CV60mm² × 100m(長距離分岐)

  • 変圧器: 300kVA, %Z=4.5%, 二次電圧210V
  • ケーブル: CV60mm², 100m, 1本

定格電流 ≒ 825A。ケーブルZ = √(0.305² + 0.070²) ≒ 0.313 Ω/km。ケーブル%Z = 0.313 × 100 × 300,000 / (210² × 10) ≒ 21.29%。合成%Z = 4.5 + 21.29 = 25.79%。短絡電流 = 825 / 0.2579 ≒ 3,199A(約3.2kA)。遮断容量5kAの遮断器で十分対応可能だが、電圧降下も大きい(別途確認が必要)。

注意点: ケーブル長100mではインピーダンスによる電圧降下も無視できない。短絡電流計算は「遮断器が短絡を安全に遮断できるか」を確認するものだが、同時に「通常運転時の電圧降下が許容範囲か」も電圧降下チェッカーで確認すべきだ。長距離回路では短絡電流と電圧降下を同時に検討するのが基本。

仕組み・アルゴリズム — %インピーダンス法の実装

候補手法の比較

三相短絡電流の算出には主に2つの手法がある。

手法特徴適用場面
%インピーダンス法各要素を%Z値に統一して合成。電圧変換不要低圧〜高圧の一般的な短絡計算
オーム法各要素の実インピーダンス(Ω)を合算。電圧階級が異なると変換が必要単一電圧の簡易計算

本ツールは%インピーダンス法を採用している。低圧回路の短絡計算では最もポピュラーかつ、電験の出題でも標準的な手法だ。

計算フロー

入力: transCapacity(kVA), percentZ(%), V2(V),
      R(Ω/km), X(Ω/km), L(m), N(並列本数)

1. 基準容量 Pb = transCapacity × 1000 [VA]
2. 定格電流 In = Pb / (√3 × V2) [A]
3. 変圧器%Z = percentZ [%](銘板値をそのまま使用)
4. ケーブルZ = √(R² + X²) [Ω/km]
5. ケーブル%Z = ケーブルZ × L × Pb / (V2² × 10 × N)
6. 合成%Z = 変圧器%Z + ケーブル%Z
7. 三相短絡電流 Is = In / (合成%Z / 100) [A]
8. 遮断容量判定: Is[kA] vs 遮断器定格[kA]

ステップバイステップ計算例

条件: 500kVA, %Z=5.0%, V2=210V, CV250mm²(R=0.0775, X=0.061), L=20m, N=1

1. Pb = 500 × 1000 = 500,000 VA
2. In = 500,000 / (1.732 × 210) = 1,374.4 A
3. 変圧器%Z = 5.0%
4. ケーブルZ = √(0.0775² + 0.061²) = 0.0986 Ω/km
5. ケーブル%Z = 0.0986 × 20 × 500,000 / (210² × 10 × 1)
             = 986,000 / 441,000 = 2.24%
   ※ 分母の「× 10」は Ω/km→Ω/m の÷1000 と %変換の×100 を合成
6. 合成%Z = 5.0 + 2.24 = 7.24%
7. Is = 1,374.4 / 0.0724 = 18,983 A ≒ 19.0 kA

遮断器が25kAなら十分安全(19.0/25 = 0.76 → 76%利用率)。

他ツールとの違い

メーカー製ツールとの比較

富士電機や三菱電機が提供する短絡電流計算ツールは、自社製品のラインナップと連動しており遮断器型番まで出力できる。一方で、入力パラメータが多く操作が複雑で、他社製品との比較検討には使いにくい。

本ツールは「短絡電流と遮断容量の比較判定」に機能を絞っている。メーカーを問わず、変圧器容量と%Z・ケーブル仕様だけで短絡電流を算出できるため、設計初期段階の概算検討や学習用途に向いている。

エクセルテンプレートとの違い

Excelの短絡電流計算シートはカスタマイズ性が高いが、PCが必要で現場では使いにくい。本ツールはスマホのブラウザだけで完結するため、現場での即時確認に適している。

豆知識 — 短絡電流にまつわるトリビア

限流ヒューズという選択肢

遮断器の遮断容量が足りない場合、限流ヒューズ(current-limiting fuse)を遮断器の前段に設置する方法がある。限流ヒューズは短絡電流のピークに達する前に溶断して電流を遮断する。限流ヒューズのJIS規格ではC8269シリーズで規定されている。

カスケード遮断

上位の遮断器の限流効果を利用して、下位の遮断器に要求される遮断容量を軽減するカスケード遮断(バックアップ遮断)という手法もある。メーカーが公表するカスケード組み合わせ表に基づいて適用する。独自判断での適用は危険。

短絡電流の時間変化

実際の短絡電流は一定ではない。短絡発生直後は過渡分(DC成分)が重畳してピーク値が対称短絡電流の2倍以上になることがある。時間とともにDC成分が減衰し、数サイクル後に対称短絡電流(実効値)に落ち着く。本ツールが算出するのは対称短絡電流であり、ピーク値(非対称短絡電流)ではないことに注意。

Tips — 短絡電流計算のコツ

  • %Z値がわからないとき: 変圧器容量をプリセットから選ぶと標準的な%Z値が自動入力される。ただし実機の%Zは±10%程度のばらつきがあるため、安全側に見積もるなら%Zを少し小さめにする(短絡電流が大きくなる方向)
  • ケーブル長は最短経路で: 短絡電流が最大となるのはケーブル長が最も短い経路。引き回しの余長ではなく、変圧器から短絡点までの最短距離を使う
  • 安全率の目安: 遮断器の遮断容量は算出した短絡電流の1.25倍以上が望ましい。余裕率70%(比率0.7以下)で「十分安全」としているのはこの考え方に基づく
  • 並列ケーブルに注意: 2条引き・3条引きではケーブルのインピーダンスが本数で割れるため、短絡電流が増加する。並列本数の入力を忘れずに

FAQ — 短絡電流計算のよくある質問

Q: 電源側(電力会社側)のインピーダンスを考慮していないが問題ないか?

低圧回路では変圧器の%Zが系統全体のインピーダンスの大部分を占める。電源側%Zを省略すると短絡電流がやや大きめに算出されるが、これは遮断器選定においては安全側の結果となる。より精密な計算が必要な場合は、電力会社から供給点の短絡容量情報を取得して考慮する。

Q: CVケーブル以外のケーブル(VVFなど)には対応している?

現在のプリセットはCVケーブルのみ。VVFやIV線など他のケーブルは、抵抗値とリアクタンス値がCVとは異なるため、直接的な対応はしていない。ただし、低圧の短絡計算ではCVケーブルが主に使われるため、実務上の大半のケースはカバーできる。VVFの短絡電流を概算する場合は、同等断面積のCVの値を参考値として使える。

Q: 単相短絡電流は計算できる?

現在は三相短絡電流のみ対応している。単相短絡電流は三相短絡電流より小さくなるため、遮断器選定においては三相短絡電流で判定すれば安全側となる。単相短絡電流の計算は今後のアップデートで対応予定。

Q: 計算結果やケーブルデータは外部に送信される?

一切送信されない。すべての計算はブラウザ内のJavaScriptで完結しており、サーバーとの通信は発生しない。入力データが外部に漏れることはない。ブラウザを閉じればデータは消去される。

Q: ケーブルの温度補正は考慮されている?

考慮していない。プリセットの抵抗値は導体温度20℃時の値に基づいている。実際のケーブル温度が高い場合、抵抗値は増加するため短絡電流はやや小さくなる。これも安全側の結果(本ツールの算出値が大きめ)となるため、遮断器選定においては問題ない。

まとめ

短絡電流計算ツールは、%インピーダンス法による三相短絡電流の算出と遮断器の遮断容量判定をブラウザだけで完結させるツールだ。

変圧器容量・%Z・ケーブル仕様の3点入力で即座に短絡電流が算出されるため、設計初期の概算から現場での確認まで幅広く使える。遮断器選定を含む電気設備設計には、遮断器・電線サイズ選定電圧降下チェッカー電線管サイズ判定も合わせて活用してほしい。


不具合や要望があれば、X (@MahiroMemo)から気軽に教えてほしい。

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Mahiro

Mahiro Appの開発者。変圧器増設後の遮断器選定で%Z法の手計算に苦戦した経験から、スマホでサッと短絡電流を確認できるツールを作った。

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