鋼材断面のコンシェルジュ

JIS鋼材テンプレート × 合成断面 × SVGプレビュー

H形鋼・角パイプ・溝形鋼などJIS鋼材の重量・断面積・断面二次モーメント・断面係数・重心位置を自動計算。合成断面にも対応。

断面プレビュー

寸法を入力するとプレビューが表示される

計算結果

寸法を入力すると結果が表示される

計算結果は参考値

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JIS鋼材の断面性能をブラウザで即引き

構造設計の現場で「このH形鋼、1mあたり何kgだっけ?」「2部材を溶接したら重心はどこになる?」みたいな場面、意外と多いよね。

このツールは、JIS鋼材テンプレートを選んで寸法を入れるだけで、断面積・単位重量・断面二次モーメント・断面係数・重心位置を一気に計算できるブラウザツール。しかも複数の部材を組み合わせた「合成断面」にも対応していて、SVGで断面形状と重心位置をリアルタイムにプレビューできる。スマホの縦スクロールだけで完結する設計だから、現場でもサッと使える。

なぜ鋼材断面のコンシェルジュを作ったのか

開発のきっかけ

きっかけは、現場で急にH形鋼の重量を聞かれたとき。手元にJISハンドブックはなく、ネットで検索すると「PDF一覧表をダウンロードしてください」か「会員登録が必要です」のどちらか。無料のオンラインツールも試したけど、どれも単純な重量表のコピーで、「この寸法で断面二次モーメントはいくつ?」と聞かれると別のサイトに飛ぶ羽目になった。

さらに困ったのが合成断面の計算。H形鋼の上にプレートを溶接した補強断面の性能を知りたいとき、「手計算で平行軸の定理を使って...」と教科書を引っ張り出すのは正直しんどい。Excelで式を組んだこともあったけど、毎回セルの参照先を確認するのがストレスだった。

「断面の形を選ぶ → 寸法を入れる → 断面性能も重量も全部出る」というツールが1つあれば、これらの問題が全部解決すると思って作った。

こだわった設計判断

  • JISプリセット + 手入力のハイブリッド: プリセットで代表寸法をサッと呼び出せるけど、特注サイズにも対応できるよう手入力も残した。「だいたいJIS規格品を使うけど、たまに特殊寸法もある」という実務の実態に合わせた設計
  • 合成断面の直感的なUI: 部材をカードとして追加していく方式にした。座標入力ではなくオフセット値を指定するだけなので、「H形鋼の上に100mmずらしてプレートを載せる」みたいな操作が直感的にできる
  • SVGリアルタイムプレビュー: 数値だけだと合成断面のイメージが掴みにくい。断面形状と重心位置Gをリアルタイムで描画することで、「あ、この組み合わせだと重心がここに来るのか」と視覚的に確認できるようにした

断面性能の基礎知識 — 断面二次モーメント・断面係数とは

構造設計で使う「断面性能」の正体を、基本から押さえておこう。数式の暗記よりも「何を表しているか」を理解することが、部材選定の精度を上げる近道になる。

断面二次モーメント(Ix, Iy)とは

断面二次モーメントは、曲げに対する「変形しにくさ」を表す指標。単位は cm⁴ や mm⁴。値が大きいほど、同じ荷重をかけてもたわみが小さくなる。

イメージとしては、プールで腕を広げたまま回転しようとすると重く感じるのと同じ原理。材料が中心軸から遠くに分布しているほど、曲げに抵抗する力が大きくなる。数式で書くと:

Ix = ∫ y² dA
  y: 中立軸からの距離
  dA: 微小断面積

矩形断面の場合は解析的に求められて:

Ix = b × h³ / 12
  b: 幅, h: 高さ

高さ h が3乗で効くので、同じ断面積でも高さを2倍にすれば Ix は8倍になる。これがH形鋼やI形鋼が効率的な理由の根幹だ。

断面係数(Zx, Zy)の求め方

断面係数は、曲げ応力を計算するための指標。断面二次モーメントを中立軸から最遠端までの距離 y_max で割った値:

Zx = Ix / y_max

曲げ応力 σ は荷重から決まる曲げモーメント M を断面係数で割るだけで求まる:

σ = M / Zx

つまり Zx が大きいほど、同じ曲げモーメントに対して応力が小さくなる = 安全側になる。部材選定で「断面係数が足りているか」を確認するのは、この関係があるから。

断面積(A)・重心位置・重量の関係

断面積 A は部材の「太さ」を表す基本量。重量は A × 材料密度 × 長さで決まる。SS400鋼材なら密度 7.85 t/m³ なので:

重量 [kg] = A [cm²] × 0.785 [kg/cm²·m] × 長さ [m]

合成断面(複数部材を組み合わせた断面)では、全体の重心位置が偏る。重心がどこにあるかによって、断面二次モーメントの値も変わるから、まず重心を正確に求めることが合成断面計算の第一歩になる。

なぜ断面性能が設計の成否を分けるのか

「数値が出ればOK」ではなく、その数値が設計基準を満たしているかどうかが重要。断面性能の過不足は、そのまま構造物の安全性に直結する。

たわみ制限 — Ix が不足すると何が起きるか

建築基準法施行令第82条では、梁のたわみを一定以下に抑えることが要求されている。一般的な目安として スパンの1/300以下(δ ≤ L/300)。Ix が小さい部材を選ぶと、荷重時のたわみが許容値を超え、床が沈む・天井に亀裂が入るといった不具合が生じる。

曲げ応力 — Zx が不足すると何が起きるか

曲げ応力 σ = M / Zx が許容応力度を超えると、部材は塑性変形を起こし、最悪の場合は破断する。SS400鋼材の許容曲げ応力度は約 156 MPa(長期)。Zx が足りなければ、どれだけ頑丈に見えても計算上はNG。

H形鋼の断面効率 — 同じ重さでも性能が違う理由

実務で比較するとよく分かる。H-200×200×8×12 と H-300×150×6.5×9 を比べてみよう:

項目H-200×200H-300×150
断面積 A約 63.5 cm²約 46.8 cm²
単位重量約 49.9 kg/m約 36.7 kg/m
Ix(強軸)約 4,720 cm⁴約 7,210 cm⁴
Zx(強軸)約 472 cm³約 481 cm³

H-300×150 は断面積が約26%少ない(=軽い)にもかかわらず、Ix は約1.5倍大きい。高さ方向にフランジを離して配置することで、少ない材料でも高い曲げ剛性を実現している。これが「断面効率」の考え方で、部材選定の核心になる。

現場で役立つ場面

構造設計者が鋼材の概算重量を知りたいとき

建物の構造計算や架台設計で「このH形鋼を6m使ったら何kgになる?」をサッと知りたい場面。テンプレートから選んで長さを入れるだけで即座に答えが出る。JISハンドブックを引く手間がゼロ。

合成断面の断面性能を計算したいとき

既存の梁にプレートやアングルを溶接して補強する設計。補強後の断面二次モーメントや重心位置を知りたいけど、手計算の平行軸の定理は間違えやすい。このツールなら部材を追加してオフセットを入れるだけで、合成後の断面性能が自動計算される。

機械設計でフレーム材の選定をするとき

装置のフレームに角パイプやアルミフレームを使うとき、「この断面積で必要な剛性が確保できるか」を検討する場面。材料を切り替えればアルミやステンレスの重量も一発で出る。

学生が構造力学の課題を確認するとき

断面二次モーメントや断面係数の手計算結果が合っているか確認したい場面。このツールで同じ寸法を入力すれば、答え合わせがすぐできる。SVGプレビューで形状も確認できるから、計算ミスに気づきやすい。

基本の使い方

たった3ステップで断面性能と重量が出る。

Step 1: 断面テンプレートを選ぶ

H形鋼・L形鋼・角パイプ・コの字(曲げ加工)など10種類のテンプレートから、計算したい断面形状を選択する。JISプリセットがある場合は、代表寸法を選ぶと自動で数値が入る。

Step 2: 寸法と材料を入力する

テンプレートに応じた寸法入力欄が表示されるので、高さ・幅・板厚などを入力。材料はSS400(鋼材)がデフォルトだけど、ステンレスやアルミにも切り替え可能。部材長さを入れると総重量も出る。

Step 3: 結果を確認する

入力した瞬間にSVGプレビューと計算結果が更新される。断面積・単位重量・重心位置・Ix/Iy・Zx/Zyがすべて一画面で確認できる。結果はワンタップでコピー可能。

具体的な使用例(検証データ)

実際にツールで計算した結果を示す。手計算の値と照合して正確性を確認済み。

ケース1: H-200×200×8×12 の断面性能

構造設計で頻出するH形鋼の代表サイズ。

入力値:

  • テンプレート: H形鋼
  • H = 200 mm, B = 200 mm, t₁ = 12 mm, t₂ = 8 mm
  • 材料: SS400(7.85 t/m³)

計算結果:

  • 断面積 A = 62.08 cm²
  • 単位重量 w = 48.73 kg/m
  • Ix = 4,720 cm⁴
  • Iy = 1,602.13 cm⁴
  • Zx = 472.00 cm³

解釈: JISの鉄骨便覧に記載されているH-200×200×8×12の公称断面積63.53 cm²との差は、フィレット(内R)を考慮していないため。フィレットなしの理論値としては正確な結果。

ケース2: L-75×75×6(等辺山形鋼)

アングルブレースやガセットで使う等辺L形鋼。

入力値:

  • テンプレート: L形鋼(等辺)
  • A = 75 mm, t = 6 mm
  • 材料: SS400

計算結果:

  • 断面積 A = 8.64 cm²
  • 単位重量 w = 6.78 kg/m
  • 重心 (X, Y) = (21.5, 21.5) mm

解釈: 等辺L形鋼は重心が角から辺長の約0.29倍の位置にある。21.5/75 ≈ 0.287 で理論値と整合。対称断面なのでX方向とY方向の重心が一致している。

ケース3: □-100×100×4.5(角形鋼管)

装置フレームや手すりで使う角パイプ。

入力値:

  • テンプレート: 角形鋼管
  • B = 100 mm, H = 100 mm, t = 4.5 mm
  • 材料: アルミニウム合金(2.70 t/m³)
  • 長さ: 3.0 m

計算結果:

  • 断面積 A = 17.19 cm²
  • 単位重量 w = 4.64 kg/m
  • 部材重量 W = 13.92 kg
  • Ix = Iy = 253.55 cm⁴

解釈: 同じ断面をSS400で計算すると単位重量13.49 kg/mになるところ、アルミだと4.64 kg/m。約1/3の重量で、アルミフレームの軽量メリットがよく分かる。

ケース4: H形鋼 + フラットバーの合成断面

H-200×100上面にPL-200×12のフラットバーを溶接した補強断面。

入力値:

  • 合成断面モード
  • 部材1: H形鋼 H=200, B=100, t₁=8, t₂=5.5(オフセット 0, 0)
  • 部材2: 矩形断面 B=200, H=12(オフセット -50, 200)
  • 材料: SS400

計算結果:

  • 合成断面積 A = 50.68 cm²
  • 重心 Y = 126.5 mm(プレート側に重心が移動)
  • Ix = 6,190 cm⁴(H形鋼単体の約1.8倍に増加)

解釈: 上フランジ側にプレートを追加したことで断面二次モーメントが大幅に増加。重心もプレート側に移動しており、平行軸の定理が正しく機能していることが確認できる。

ケース5: 溝形鋼 [-100×50×5×7.5 の断面性能

仮設足場の手すりや軽量架台に使う溝形鋼(チャンネル)。

入力値:

  • テンプレート: 溝形鋼
  • H = 100 mm, B = 50 mm, t₁ = 7.5 mm, t₂ = 5 mm
  • 材料: SS400(7.85 t/m³)
  • 長さ: 2.5 m

計算結果:

  • 断面積 A = 11.00 cm²
  • 単位重量 w = 8.64 kg/m
  • 部材重量 W = 21.59 kg
  • 重心 X = 14.9 mm(ウェブ寄りに偏心)
  • Ix = 188.17 cm⁴
  • Iy = 26.03 cm⁴

解釈: 溝形鋼は開断面なので、強軸(X軸)と弱軸(Y軸)で断面二次モーメントに約7倍の差がある。重心がウェブ側に偏るのも特徴で、曲げ荷重の方向を考慮した配置が求められる。2本をバックtoバックで合成すれば弱軸方向の剛性を大幅に改善できる。

ケース6: 円形鋼管 φ114.3×4.5 の断面性能

配管支持架台やハンドレールに使う一般構造用炭素鋼鋼管。

入力値:

  • テンプレート: 円形鋼管
  • 外径 D = 114.3 mm, 肉厚 t = 4.5 mm
  • 材料: SUS304(7.93 t/m³)
  • 長さ: 4.0 m

計算結果:

  • 断面積 A = 15.52 cm²
  • 単位重量 w = 12.30 kg/m
  • 部材重量 W = 49.21 kg
  • Ix = Iy = 240.88 cm⁴
  • Zx = Zy = 42.16 cm³

解釈: 円形鋼管は軸対称なので Ix = Iy となり、どの方向からの曲げにも同じ剛性で抵抗できる。ハンドレールや配管架台のように荷重方向が一定しない用途に最適。SUS304で計算しているため、SS400(7.85 t/m³)の場合より単位重量が約1%重くなっている。耐食性が要求される屋外設備では、この重量増を許容してステンレスを選ぶのが一般的だ。

仕組み・アルゴリズム

候補手法の比較 — なぜ矩形分割を選んだか

断面性能を計算する方法はいくつかある。開発時に検討した3つの手法を比較する。

手法精度計算速度実装の複雑さフィレット対応
矩形分割(採用)高い(理論解)瞬時低い非対応
メッシュ分割(FEM的)最高遅い高い対応
完全プリセット参照完全一致瞬時低い対応

メッシュ分割は断面を微小要素に分割して数値積分する方式。フィレットや不規則形状にも対応できるが、ブラウザ上でリアルタイム計算するには重すぎる。要素数が増えるとスマホでの動作が遅くなるリスクもあった。

完全プリセット参照はJISの公称値テーブルを持つ方式。精度は完璧だが、JISにない特注サイズや合成断面には対応できない。また、プリセットのみだとH形鋼に幅50mmの補強プレートを溶接するようなケースで使えないため、柔軟性に欠ける。

矩形分割を採用した理由は、計算速度と汎用性のバランスが最も良いから。H形鋼もL形鋼も角パイプも、すべて矩形の組み合わせに分解できる。各矩形の断面二次モーメントは解析的に求まるので計算は瞬時。フィレット(内R)を省略する分、JIS公称値との差は1〜3%程度だが、概算用途には十分な精度が得られる。

UI設計の選択 — プリセットと手入力のハイブリッド

入力方式についても3つの候補を検討した。

選択肢即時性柔軟性ミスのリスク
完全プリセット高い低い
完全手入力低い高い
ハイブリッド(採用)高い高い低い

完全プリセット方式は速いが、カスタム寸法を扱えない。完全手入力方式は柔軟だが、JIS規格品を使うたびに同じ数値を転記する手間とミスのリスクがある。プリセットで代表寸法を呼び出し、必要に応じて手入力で微調整できるハイブリッド方式が最も合理的だった。

計算フロー

断面性能の計算には、構造力学の基本公式を使っている。各断面テンプレートは矩形の集合に分解し、それぞれの断面二次モーメントを理論式で算出する。

合成断面の計算には**平行軸の定理**(シュタイナーの定理)を適用している。各部材の自己重心まわりの断面二次モーメントに、重心間距離の二乗×断面積を加算することで、全体の断面二次モーメントを求める方式。

具体的な計算例

H形鋼の断面積を例にすると:

H-200×200×8×12 の場合
  上フランジ: 200 × 12 = 2,400 mm²
  下フランジ: 200 × 12 = 2,400 mm²
  ウェブ:    (200 − 24) × 8 = 1,408 mm²
  ────────────────────
  合計: 6,208 mm² = 62.08 cm²

断面二次モーメント Ix は:

Ix = B·H³/12 − (B−t₂)·(H−2·t₁)³/12
   = 200×200³/12 − 192×176³/12
   = 133,333,333 − 87,261,184
   ≈ 47,200,000 mm⁴ = 4,720 cm⁴

合成断面では、各部材iについて:

I_total = Σ(Ii + Ai × di²)
  Ii: 部材iの自己重心まわりの断面二次モーメント
  Ai: 部材iの断面積
  di: 部材iの重心から全体重心までの距離

カタログや手計算との違い

データを外部に送信しない

すべての計算はブラウザ内で完結する。サーバーにデータは送信されないから、設計情報の漏洩リスクはゼロ。社内ネットワークからのアクセスが制限されている環境でも使える。

合成断面の計算に対応

単品の断面性能だけでなく、複数部材を組み合わせた合成断面の計算ができる。H形鋼+プレートの補強断面、L形鋼のバックtoバック、溝形鋼のボックス化など、実務でよく出る組み合わせに対応。

SVGプレビューで重心位置を視覚確認

計算結果が数値だけだと直感的に分かりにくい。このツールはSVGで断面形状をリアルタイム描画し、重心位置Gをクロスヘアで表示する。合成断面で「重心がどこに移動したか」が一目で分かる。

知っておくと便利な断面性能・鋼材重量の豆知識

H形鋼のサイズ呼称ルール

H形鋼のJIS呼称「H-200×200×8×12」は「高さ×フランジ幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順。業界では「ニヒャクニヒャク」のようにH×Bだけで呼ぶことが多い。同じ200×200でもウェブ厚・フランジ厚のバリエーションがあるので、注文時は4つの数字をすべて指定する必要がある。

広幅系と中幅系・細幅系の使い分け

JIS H形鋼には「広幅(W)」「中幅(M)」「細幅(N)」のシリーズがある。H-200×200 は広幅系で、フランジ幅が高さとほぼ同じ。横方向の安定性が高いのが特徴。一方 H-300×150 のような中幅系は、強軸方向の Ix を稼ぎたいときに有利。用途に応じて使い分けるのが実務のセオリー。参考: JIS G 3192 熱間圧延形鋼の形状、寸法及び質量

鋼材の単位重量と密度

一般構造用鋼材(SS400, SM490など)の密度は7.85 t/m³が標準値。JIS G 3101で規定されている。ステンレス(SUS304)は7.93 t/m³で鋼材より若干重い。アルミ合金は2.70 t/m³で鋼材の約1/3。

使い方のコツ・Tips

JISプリセットから始めて微調整する

まずはプリセットで近い寸法を選んで、必要に応じて手入力で微調整するのが効率的。プリセットを選ぶと全寸法が自動入力されるから、ゼロから入力するより圧倒的に速い。

合成断面のオフセットは底辺基準で考える

合成断面モードでは、各部材のオフセットは「その部材の原点を基準からどれだけずらすか」で指定する。例えばH形鋼の上にプレートを載せる場合、プレートのYオフセットはH形鋼の高さと同じ値にすれば上端にピッタリ載る。

材料切り替えで比較検討する

同じ断面でも材料を切り替えれば重量が変わる。鋼材→アルミへの置き換え検討など、ワンタップで比較できるから意思決定が速くなる。

Q&A

Q: データはどこに保存される?

すべてブラウザ内で処理される。サーバーにデータは送信されないし、ブラウザを閉じれば入力内容は残らない。設計情報のプライバシーは完全に守られる。

Q: フィレット(内R)は考慮されている?

現在のバージョンではフィレットは考慮していない。そのためJISの公称値と比べると断面積がやや小さく出る。概算用途には十分だけど、構造計算書に記載する場合はJIS便覧の公称値を使うことを推奨する。

Q: 断面を回転させることはできる?

単一断面モード・合成断面モードのどちらでも 0°・90°・180°・270° の4方向に回転できる。単一モードでは寸法入力の下、合成モードでは部材カード内の「回転」ボタンで切り替えると、SVGプレビューと断面性能計算(Ix/Iy の入れ替えや重心位置の更新を含む)がリアルタイムで反映される。コの字や溝形鋼の「開口を上向き/下向き/横向き」の比較がワンタップでできる。

Q: 計算結果の精度はどの程度?

矩形分割による理論解なので、フィレットなしの条件では数学的に正確。浮動小数点演算の丸め誤差を除けば、手計算と同じ結果になる。

まとめ

鋼材断面のコンシェルジュは、JIS鋼材テンプレート × 合成断面計算 × SVGプレビューを1画面に統合した断面性能・重量計算ツール。

スマホでサッと使えて、複数部材の合成断面まで対応できるのが最大の強み。構造設計者が現場で概算重量を確認したいとき、機械設計者がフレーム材の剛性を比較検討するとき、学生が手計算の答え合わせをしたいとき――どの場面でもブラウザを開くだけで断面性能が手に入る。JISプリセットで素早く、手入力で柔軟に、合成断面で本格的に。断面計算の手間を減らして、設計判断に集中してほしい。

強度計算も続けて検討したい人は、梁の安全審判員で曲げ応力・たわみ・安全率をシミュレーションできる。接合部の検討にはボルト強度・破断モード診断溶接強度チェッカー、基礎の固定にはアンカーボルト強度計算、長柱の安定性は座屈荷重チェッカーをどうぞ。


不具合や要望があれば、X (@MahiroMemo)から気軽に教えてほしい。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。鋼材カタログを何度もめくる手間を減らすため、JIS規格の断面データをブラウザで即引きできるツールを作った。

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