「ζ=0.7 がいい」の0.7は、どこから来た数字なのか
制御工学の講義でも、サーボメーカーの技術資料でも、判で押したように「減衰比は0.7くらいが良い」と書いてある。だが、なぜ0.7なのか、0.5では何が困って1.0では何が損なのか、そこまで踏み込んだ説明にはなかなか出会わない。結果として ζ=0.7 は理由のわからないおまじないとして頭に残る。
2次遅れ系のつまみは2つしかない。減衰比 ζ と固有角周波数 ωn だ。そして面白いことに、この2つは役割がきれいに分かれている。ζ を動かすと波形の形だけが変わり、ωn を動かすと時間軸の目盛だけが伸び縮みする。行き過ぎ量は ζ だけで決まり、ωn は一切効かない。逆に速さは ωn に反比例して素直に変わる。
この分業がわかると、ζ=0.7 が「行き過ぎ約4.6%」という具体的な数字の別名だったことが見えてくる。このツールは、その対応関係を数字で叩き出すために作った。
実務が持っているのは ζ ではなく「行き過ぎ20%以内・1秒で整定」という仕様だった
2次系の応答指標を計算する式は、教科書にもWebの解説にも山ほど載っている。ただしどれも向きが同じだ。ζ と ωn を与えると、オーバーシュートや整定時間が出てくる。順方向である。
しかし現場で最初に手元にあるのは ζ ではない。装置仕様書に書いてあるのは「位置決めの行き過ぎは指令値の20%以内」「指令から1秒以内に整定すること」といった結果側の要求だ。設計者はそこから逆に ζ と ωn を決めなければならない。ところが順方向のツールしかないと、ζ を0.4、0.45、0.46…と手で振って目標に当たるまで試すことになる。実際、筆者は昔このあて推量を電卓で30分やった挙げ句、そもそも ζ は Mp だけで一意に決まるので試行錯誤する必要がまったくなかった、と後から気づいた。
この非対称が、逆算モードを最初から搭載しようと決めた理由だ。目標オーバーシュートと目標整定時間を入れれば、必要な ζ と ωn、そしてその設計点での全指標と伝達関数の係数がそのまま出る。実務が持っている情報の側から入れるというのが、このツールの設計思想の中心にある。
もうひとつ、既存の解説はほぼMATLAB前提だった。step(sys) を叩けば済む世界の話で、ブラウザで数値を返してくれるものが見当たらない。演習中の学生や、客先で仕様を詰めている最中の設計者が、その場でスマホから叩ける形にしておきたかった。
2次遅れ系とは何か — 質量ばねダンパもRLC回路も、同じ1本の式に落ちる
2次遅れ系は、伝達関数が次の形で書ける系のことだ。
G(s) = K·ωn² / (s² + 2ζωn·s + ωn²)
K : 定常ゲイン(最終的に落ち着く値の倍率)
ζ : 減衰比(無次元)
ωn : 固有角周波数 [rad/s]
驚くのは、この形が工学のあちこちで同じ顔をして現れることだ。
- 質量ばねダンパ:
m·x'' + c·x' + k·x = Fを整理するとωn=√(k/m)、ζ=c/(2√(mk)) - RLC直列回路: コンデンサ電圧を出力に取ると
ωn=1/√(LC)、ζ=(R/2)·√(C/L) - サーボの位置ループ: 位置比例ゲインと速度ループの帯域から等価的に同じ2次形になる
分野も単位もバラバラなのに、無次元化すると同じ1本の式に落ちる。だから制御工学は「2次系」という抽象で一括して扱う。より詳しい背景は調和振動子(Wikipedia)やStep response(英語版Wikipedia)が参考になる。
減衰比 とは — 振動の「形」を決める無次元数
分母を0にする方程式(特性方程式)s² + 2ζωn·s + ωn² = 0 の根は s = −ζωn ± ωn√(ζ²−1) になる。ルートの中身の符号が ζ を境に入れ替わるので、根の性格が3段階に変わる。
| ζ の範囲 | 特性根 | 応答の形 | 呼び名 |
|---|---|---|---|
| ζ=0 | 純虚数の共役 | 減らない振動が続く | 無減衰 |
| 0<ζ<1 | 複素共役 | 行き過ぎてから振動しつつ収束 | 不足減衰 |
| ζ=1 | 重根 | 行き過ぎなしで最速収束 | 臨界減衰 |
| ζ>1 | 相異なる2実根 | 行き過ぎなし、ただし遅い | 過減衰 |
体感で言えば、車のサスペンションがわかりやすい。段差を越えたあと車体がフワフワ何度も揺れるならダンパが弱い= ζ が小さい。逆に新品のダンパが硬すぎて、沈んだ車体がじわじわとしか戻らないなら ζ が大きい過減衰。気持ちよく1回だけ沈んですっと戻るのが ζ=0.7 あたりの感触だ。ブランコを押すときに、押した力を抜いてから何回揺れて止まるかも同じ話になる。
固有角周波数 求め方 — 時間軸の目盛だけを決める量
ωn は「減衰がまったく無かったとしたら、この系は毎秒何ラジアン進む速さで振動するか」を表す。ばね系なら √(k/m)、LC回路なら 1/√(LC) で求まる。単位は rad/s なので、身近な Hz に直すなら fn = ωn/(2π)。ωn=10 rad/s なら fn=1.59155 Hz だ。
実際に振動している周波数は ωn そのものではなく、減衰でわずかに遅くなった減衰固有角周波数 ωd = ωn√(1−ζ²) になる。ζ=0.7・ωn=10 なら ωd=7.14143 rad/s で、3割近く遅い。実測波形からピーク間隔を読んで周波数を出したとき、それは ωd であって ωn ではない、という点は現場でよく取り違える。
オーバーシュートが ζ だけで決まる理由
不足減衰のステップ応答は閉形式で書ける。そこから第1ピークまで追うと、ωn が途中で約分されて消える。
y(t) = 1 − e^(−ζωn·t)/√(1−ζ²) · sin(ωd·t + φ) φ = acos ζ
dy/dt = 0 となる最初の点 → ωd·t = π → tp = π/ωd
y(tp) = 1 + exp(−ζωn·π/ωd)
= 1 + exp(−πζ/√(1−ζ²)) ← ωn/ωd = 1/√(1−ζ²) で ωn が消える
Mp = exp(−πζ/√(1−ζ²)) × 100 [%]
最終行に ωn がどこにも残っていないのがポイントだ。系をどれだけ速くしても遅くしても、行き過ぎの割合は変わらない。だから設計手順は「まず ζ で行き過ぎ量を決める → 次に ωn で速さを詰める」という2段構えになる。この順番には数学的な根拠がある。
周波数領域も見ておく。ζ < 1/√2 ≈ 0.7071 のときだけゲイン特性に山ができ、共振ピーク Mr = 1/(2ζ√(1−ζ²)) が ωr = ωn√(1−2ζ²) に立つ。ζ がこれ以上だとゲインは単調減少になり、共振ピークは存在しない。
行き過ぎ量の読み違いが壊すもの — 位置決め・過電圧・タクトタイム
オーバーシュートは「グラフがちょっと出っ張る」という見た目の話ではなく、そのまま物理的な行き過ぎ量だ。
位置決め機構では、指令ストローク100 mmに対して ζ=0.2 の設計をしてしまうと、行き過ぎは52.662%。つまり瞬間的に152.7 mmまで突っ込む。ワークとツールのクリアランスを10 mmしか見ていなければ確実に干渉する。同じ機構を ζ=0.7 にすれば行き過ぎは4.5988%、104.6 mmで収まる。この差は設計段階で数字を出していれば防げるが、出していなければ試作機を壊してから気づく。
電源回路でも同じことが起きる。24 V出力のスイッチング電源のフィードバックが ζ=0.2 相当なら、負荷急変時に瞬間36.6 Vが出る。下流のICの絶対最大定格が30 Vなら、データシート上は一発でアウトだ。実際、電解コンデンサの耐圧選定や後段のTVSダイオード要否は、この行き過ぎ量の見積りから逆算する。
油圧・空圧系では圧力オーバーシュートがリリーフ弁の設定圧を超え、意図しない吹き出しやシールの早期劣化を招く。
一方で整定時間はタクトタイムに直結する。1サイクルあたり整定に0.6秒かかる装置と2.0秒かかる装置では、1日8時間・1サイクル5秒の生産で処理数が2割以上変わる。ζ=0.7・ωn=10 の整定時間(±2%)は0.59788秒だが、同じ ωn で ζ=0.2 にすると1.96019秒。振動的な設計は「行き過ぎが大きい」だけでなく「遅い」という二重の損をする。減衰を強くしすぎた過減衰も同様に遅くなるので、ζ=0.6〜0.8 は行き過ぎと速さの折り合いがもっとも良い帯域として選ばれている。
なお、オーバーシュート・整定時間・立ち上がり時間といった用語の定義はJIS B 0155(工業プロセス計測制御用語及び定義)に規定されており、整定の判定幅として±2%や±5%を使う慣習もここから来ている。装置の仕様書に「整定時間」と書くときは、どの判定幅かを必ず併記しないと検収でもめる。
このツールが刺さる4つの場面
制御工学の演習・レポートの答え合わせ。 手計算で Mp や ts を出したあと、値が合っているかを確かめる用途。ωd・tp・tr・td まで一度に出るので、途中式のどこで間違えたかも切り分けられる。
サーボ・モーション制御の設計目標決め。 「行き過ぎ何%以内・何秒で整定」という仕様から逆算モードで ζ・ωn を出し、その値を目標帯域としてゲイン調整に落とす。伝達関数の係数(2ζωn と ωn²)もそのまま表示されるので、シミュレータへの転記が速い。
実測波形から減衰比を推定したあとの指標算出。 加振試験やステップ応答試験で行き過ぎ量を実測したなら、そこから ζ が求まる。得られた ζ とピーク間隔から読んだ ωd を入れ直せば、整定時間や共振ピークの予測値が出る。防振設計や機械の共振対策の一次検討に使える。
技術士一次(機械・電気電子)・電験三種の受験対策。 2次系のステップ応答は頻出テーマで、Mp と ts の関係を体で覚えておくと選択肢を絞れる。プリセットを切り替えて波形の変化を見るだけでも、ζ の値と応答の対応がかなり早く頭に入る。
基本の使い方(3ステップ)
ステップ1: モードを選ぶ。 ζ・ωn がすでに決まっているなら順引き。「行き過ぎ何%以内・何秒で整定」という仕様から設計値を割り出したいなら逆算。上部のセグメントボタンで切り替える。
ステップ2: 数値を入れる。 順引きなら減衰比 ζ と固有角周波数 ωn[rad/s]、逆算なら目標オーバーシュート[%]と目標整定時間[s]。どちらのモードでも整定幅を±2%/±5%から選ぶ。定常ゲイン K は任意入力で、空欄なら1として扱われる。K は定常値・ピーク値・波形の縦軸にしか効かないので、指標だけ見たいなら触らなくていい。
ステップ3: StatusCardと波形を読む。 上段にオーバーシュート Mp と整定時間 ts(厳密解)が並ぶ。その下のグリッドに ωd・tp・ピーク値・立ち上がり時間2種・遅れ時間・共振ピークが出る。いちばん下のステップ応答波形には整定幅の帯・ピーク点・整定時刻・教科書近似の位置が重なって描かれる。
設計プリセットは4件(良好 ζ=0.7 /振動的 ζ=0.2 /臨界減衰 ζ=1.0 /過減衰 ζ=2.0、いずれも ωn=10)。上から順に選んでいけば、減衰の4つの型が波形付きで一巡できる。まずはこれを一周してみて。
具体的な使用例と検証データ(12ケース)
以下はすべて実装済みの計算エンジンに同じ入力を与えて得た値。断りのない限り K=1、単位は ωn・ωd・ωr が rad/s、時間は秒。
ケース1: 良好な制御応答(ζ=0.7・ωn=10・±2%)
入力 → 順引き、ζ=0.7、ωn=10、判定幅±2%。
結果 → Mp=4.5988%、tp=0.43991、ts(厳密)=0.59788、ts(近似)=0.57143、tr(0→100%)=0.32853、tr(10→90%)=0.21262、td=0.14281、ωd=7.14143、fn=1.59155 Hz、Mr=1.00020倍、ωr=1.41421。
解釈 → 冒頭で触れた「0.7=行き過ぎ約4.6%」の実体がこれ。共振ピークは 1.0002倍 とほぼ平坦で、周波数特性上はもう山が消えかけている。ステップ応答では行き過ぎがきちんと残るのに、周波数領域ではほぼフラット、という境目に ζ=0.7 は位置している。
ケース2: 振動的(ζ=0.2・ωn=10・±2%)
入力 → ζ=0.2、ωn=10、±2%。
結果 → Mp=52.662%、ピーク値 1.52662、tp=0.32064、ts(厳密)=1.96019、tr(0→100%)=0.18087、td=0.11333、ωd=9.79796、Mr=2.55155倍(8.13609 dB)、ωr=9.59166。
解釈 → 立ち上がり自体はケース1より速い(0.18087秒 対 0.32853秒)のに、整定は3.3倍遅い。「速く見えるが終わらない」典型。ωd が ωn にほぼ等しく、共振ピークも8 dB以上立つ。
ケース3: 臨界減衰(ζ=1.0・ωn=10・±2%)
入力 → ζ=1.0、ωn=10、±2%。
結果 → Mp・tp・ピーク値・tr(0→100%)・ωd・Mr・ωr はすべて「定義されない」。ts(厳密)=0.58339、ts(近似)=0.4、tr(10→90%)=0.33579、td=0.16783。
解釈 → 行き過ぎがゼロなので Mp が0ではなく定義されないのがポイント。そして教科書近似の0.4秒に対し厳密解は0.58339秒で1.46倍。この領域で近似式を信じると整定時間を4割以上短く見積もる。
ケース4: 過減衰(ζ=2.0・ωn=10・±2%)
入力 → ζ=2.0、ωn=10、±2%。
結果 → ts(厳密)=1.48779、ts(近似)=0.2(差86.56%)、tr(10→90%)=0.82292、td=0.28649。
解釈 → 近似式が実際の7.44分の1を返す。原因は極の分裂で、s1=−2.67949(時定数0.37320秒)と s2=−37.32051 に分かれ、遅い方の極が応答を完全に支配する。ζ を上げれば安全になるという直感が、整定時間の観点では裏切られる代表例。
ケース5: 判定幅を±5%に変えるとどうなるか(ζ=0.2・ωn=10)
入力 → ケース2と同じ ζ=0.2・ωn=10 で、判定幅だけ±5%に変更。
結果 → ts(厳密)=1.37444、ts(近似)=1.5。Mp・tp・tr・td・Mr・ωr はケース2と完全に同一。
解釈 → 判定幅は整定時間だけに効く。±2%の1.96019秒が±5%では1.37444秒、3割短くなる。仕様書に「整定時間1.5秒以内」とだけ書いてあって判定幅の記載がないと、合否がひっくり返る。
ケース6: 無減衰(ζ=0・ωn=5・±2%)
入力 → ζ=0、ωn=5、±2%。
結果 → Mp=100%、ピーク値 2、tp=0.62832、tr(0→100%)=0.31416、tr(10→90%)=0.20392、td=0.20944、ωd=5。整定時間は厳密解・近似とも定義されず、該当セルは表示されない。共振ピーク Mr は発散、しかし ωr=5 は存在する。
解釈 → 応答は y=1−cos(ωn·t) で、目標値を必ずちょうど2倍まで行き過ぎて永久に振動し続ける。ωr が値を持つのに Mr だけが無限大、という非対称が現れるのもこの点だけ。実在の系は必ず何らかの減衰を持つので、実測から ζ を推定して0が出たら測定か仮定を疑うべきサイン。
ケース7: 定常ゲイン K=2.5(ζ=0.5・ωn=20・±2%)
入力 → ζ=0.5、ωn=20、±2%、K=2.5。
結果 → Mp=16.3034%、定常値 2.5、ピーク値 2.90758、tp=0.18138、ts(厳密)=0.40382、ts(近似)=0.4、tr(0→100%)=0.12092、td=0.064702、ωd=17.32051、Mr=1.15470倍、ωr=14.14214、伝達関数の分子 K·ωn²=1000。
解釈 → K を2.5にしても Mp[%] と時間指標は K=1 のときと1桁まで同じ。動くのは定常値・ピーク値・分子だけ。ピーク値 2.90758 は 2.5×1.163034 で、率と絶対値の関係がそのまま見える。
ケース8: 逆算 — 行き過ぎ20%以内・1秒で整定(±2%)
入力 → 逆算モード、目標 Mp=20%、目標 ts=1.0秒、±2%。
結果 → ζ=0.455950、ωn=8.77290(fn=1.39625 Hz)、再計算した Mp=20.000%、ts(厳密)=0.94921(目標比 −5.08%)、ts(近似)=1.0、tp=0.40236、tr(0→100%)=0.26182、td=0.14450、ωd=7.80793、Mr=1.23214倍、ωr=6.70550、伝達関数 G(s)=76.9637/(s²+8s+76.9637)。
解釈 → 仕様の2数字だけから設計点が一発で出る。逆算した ζ を順方向の式に戻すと Mp はぴったり20.000%に返り、往復の整合が取れている。厳密解の整定は0.94921秒で目標より短く、この場合は近似が安全側に外れている。
ケース9: 同じ目標で判定幅を±5%にする
入力 → ケース8と同じ目標(Mp=20%・ts=1.0秒)で判定幅だけ±5%。
結果 → ζ=0.455950(ケース8と完全に同一)、ωn=6.57967、ts(厳密)=0.79846、tp=0.53648、ωd=5.85594、ωr=5.02912。
解釈 → ζ は Mp だけで決まるので判定幅に一切依存せず、ωn だけが 8.7729×(3/4)=6.5797 に下がる。「判定幅を±5%で合意できれば、同じ秒数の仕様を2〜3割遅い系で満たせる」という、仕様交渉に直結する含意がここにある。
ケース10: 共振ピークが消える境界(ζ=0.75・ωn=10・±2%)
入力 → ζ=0.75、ωn=10、±2%。
結果 → Mp=2.83754%、tp=0.47496、ts(厳密)=0.57426、tr(0→100%)=0.36570、td=0.14655、ωd=6.61438。Mr・ωr はどちらも定義されない。
解釈 → ケース1(ζ=0.7)では Mr=1.00020・ωr=1.41421 が存在したのに、0.05だけ上げた ζ=0.75 で消える。境界は 1/√2=0.7071068。ステップ応答の行き過ぎは2.84%として残っているので、周波数領域にピークが無くても時間領域では行き過ぎるという状態が 0.7071 ≤ ζ < 1 の帯に存在する。
ケース11: 高Qの系(ζ=0.05・ωn=100・K空欄)
入力 → ζ=0.05、ωn=100、±2%、K は空欄。
結果 → 定常値 1(空欄は1にフォールバック)、Mp=85.4468%、tp=31.46 ms、ts(厳密)=0.76009、tr(0→100%)=16.23 ms、td=10.67 ms、ωd=99.87492、Mr=10.01252倍(20.0109 dB)、ωr=99.74969。
解釈 → 電気系でおなじみのQ値との対応が見える。Q ≈ 1/(2ζ) = 10 に対し Mr=10.0125 でほぼ一致する。低減衰域では共振ピークがQそのものになる、という関係の実例。時間指標がミリ秒オーダーに入るので表示単位も自動で ms に切り替わる。
ケース12: 逆算 — 行き過ぎ5%以内・0.5秒で整定(±2%)
入力 → 逆算モード、目標 Mp=5%、目標 ts=0.5秒、±2%。
結果 → ζ=0.690107、ωn=11.59241、再計算した Mp=5.000%、ts(厳密)=0.51717(目標比 +3.43%)、ts(近似)=0.5、tp=0.37447、tr(0→100%)=0.27802、td=0.12257、ωd=8.38952、Mr=1.00113倍、ωr=2.52665。
解釈 → ケース8とは逆に、厳密解が目標を3.43%超過している。近似式のズレは常に安全側とは限らない、という証拠。この場合は ωn を数%上げるか判定幅の合意を見直す必要がある。逆算値をそのまま鵜呑みにできない理由が、この2ケースの符号の違いに出ている。
12ケースを通して見ると、ζ が形を、ωn が時間軸を、K が縦軸を、判定幅が整定時間だけを担当している構造がはっきりする。
仕組み・アルゴリズム — 閉形式の応答式と二分法、そして逆算式の導出
なぜ数値積分を使わず3領域の閉形式を持たせたか
ステップ応答を出す方法は大きく2つある。ひとつは微分方程式をルンゲ・クッタ法などで数値積分する方法。もうひとつは、3つの減衰領域それぞれの解析解を直接書き下す方法だ。
数値積分は汎用性が高い代わりに、刻み幅の選び方で結果が変わる。特に ωn=12000 rad/s のような速い系では刻みを十分細かくしないと波形が崩れ、逆に遅い系では計算点が無駄に増える。ブラウザ上で入力を変えるたびに再計算する用途では、刻み幅の自動調整まで抱え込むのは割に合わない。
そこで採ったのが後者だ。
// 不足減衰 ζ < 1
y(t) = 1 − e^(−ζωn·t)/√(1−ζ²) · sin(ωd·t + acos ζ)
// 臨界減衰 ζ = 1(|ζ−1| ≤ 1e-12 で判定)
y(t) = 1 − (1 + ωn·t)·e^(−ωn·t)
// 過減衰 ζ > 1
r = √(ζ²−1)
s1 = −ωn(ζ − r) // 遅い極
s2 = −ωn(ζ + r) // 速い極
y(t) = 1 − (s2·e^(s1·t) − s1·e^(s2·t)) / (s2 − s1)
刻み幅の概念が存在しないので、どんな ωn でも精度が一定になる。そしてSVG波形・立ち上がり時間・遅れ時間・厳密整定時間のすべてをこの1つの関数から導いている。真実の源をひとつにしておかないと、波形では帯に入っているのに数値は未整定、といった食い違いが出る。
なお ζ が1に極端に近いと √(1−ζ²) が分母で桁落ちするため、|ζ−1| ≤ 1e-12 を臨界減衰として扱い、専用の式に切り替えている。ζ=0.9999999999999 を入れてもNaNは出ない。
整定時間 求め方 — 教科書近似と厳密解の2本立て
制御工学のテキストは整定時間を ts ≈ 4/(ζωn)(±2%)、3/(ζωn)(±5%)と教える。この式の正体は包絡線 e^(−ζωn·t) が判定幅に入る時刻で、e^(−x)=0.02 から x=ln50=3.912、これを丸めて4にしている(±5%なら ln20=2.996 を丸めて3)。
問題は2つある。ひとつは、包絡線が帯に入る時刻と、実際の振動波形が帯に入り切る時刻は一致しないこと。もうひとつは決定的で、この包絡線は不足減衰の式から出ているので、ζ ≥ 1 ではそもそも前提が成り立たない。
どれくらい外れるかはケース3・ケース4が示している。
| ζ | 教科書近似 | 厳密解 | 比 |
|---|---|---|---|
| 1.0(臨界減衰) | 0.4 秒 | 0.58339 秒 | 1.46倍 |
| 2.0(過減衰) | 0.2 秒 | 1.48779 秒 | 7.44倍 |
7.44倍は誤差ではなく破綻だ。そこで本ツールは応答式 y(t) そのものを解いた厳密解を主表示にし、教科書近似を参考値として並置している。求め方は減衰領域で分ける。
ζ ≥ 1:y(t)が単調増加なので、y = 1 − bandに最初に到達する時刻を二分法で解けばそれが答え0 < ζ < 1: 包絡線が帯に入る時刻t_env = ln(1/(band·√(1−ζ²)))/(ζωn)を上限に取り、[0, t_env]を4000等分して「帯の外にいる最後のサンプル」を特定してから、その区間を二分法で詰める
振動波形は帯を何度も出入りするので、単純に「最初に帯へ入った時刻」を取ると誤答になる。粗探索で最後の脱出点を押さえてから二分するのはそのためだ。二分法自体は素朴なアルゴリズムだが、解が1つに絞れる区間さえ用意できれば倍精度で確実に収束する。反復は余裕を見て200回固定にしてある。
立ち上がり時間を2本用意した理由
立ち上がり時間の定義は流儀が2つある。0→100%と10→90%だ。前者は tr = (π − acos ζ)/ωd という閉形式で書けて美しいが、過減衰では定常値に漸近するだけで100%に到達しないので定義できない。後者は全領域で定義できる代わりに閉形式がなく、y=0.1 と y=0.9 の到達時刻をそれぞれ二分法で解いて差を取ることになる。
片方だけ採ると、ケース3・ケース4のような ζ ≥ 1 の設計点で立ち上がりの速さがまったく比較できなくなる。そこで両方を出し、ζ ≥ 1 では0→100%側を「到達しない(漸近)」と明示して10→90%へ誘導する形にした。ケース4の tr(10→90%)=0.82292秒 は、過減衰がどれだけ鈍いかを数字で示す唯一の指標になる。
遅れ時間 td(定常値の50%到達)も同じく数値解にしてある。教科書には td ≈ (1+0.7ζ)/ωn という近似があるが、これも不足減衰前提の当てはめ式なので採用していない。
逆算式の導出と計算例
逆算モードの出発点は、§3で見た Mp の式を ζ について解くことだ。行き過ぎを比 r = Mp/100 で表して整理する。
r = exp(−πζ/√(1−ζ²))
ln r = −πζ/√(1−ζ²)
ln²r·(1−ζ²) = π²ζ²
ln²r = ζ²·(π² + ln²r)
ζ = √( ln²r / (π² + ln²r) )
ωn = c / (ζ·ts) c は判定幅で決まる係数(±2%→4、±5%→3)
ケース8の数値で追う。目標 Mp=20%・ts=1.0秒・±2%。
r = 0.2
ln r = −1.6094379
ln²r = 2.5902900
π² = 9.8696044
ζ = √(2.5902900 / (9.8696044 + 2.5902900))
= √(2.5902900 / 12.4598944)
= 0.4559498
ωn = 4 / (0.4559498 × 1.0) = 8.7728954 [rad/s]
伝達関数: G(s) = 76.9637 / (s² + 8s + 76.9637)
分母の1次係数が 2ζωn = 2×0.4559498×8.7728954 = 8.0000 ときれいな数になるのは偶然ではない。逆算では ωn = c/(ζ·ts) なので 2ζωn = 2c/ts に簡約され、ζ が消える。±2%・1秒なら常に8、±2%・0.5秒(ケース12)なら常に16になる。
最後に、この逆算は ωn の決定に教科書近似を使っている。だから逆算で出た ζ・ωn を順方向の厳密解に通すと、整定時間は目標とわずかにずれる。ケース8では0.94921秒(目標より5.08%短い)、ケース12では0.51717秒(目標より3.43%長い)。ズレの符号が ζ によって入れ替わるため、ツール側では厳密解を必ず併記して、目標を超過しているかどうかが一目で判断できるようにしてある。
他ツールとの違い(2次系 ステップ応答 計算ツールの立ち位置)
「2次系 ステップ応答 計算」で検索して何が出てくるかは前半で触れたとおり。だからここでは優劣の比較ではなく、本ツールが余分に持っているものを3点だけ挙げる。
1. 逆算モードを持つ
目標オーバーシュートと目標整定時間を入れると、それを満たす ζ と ωn が返る。「ζ と ωn を与えると指標が出る」順方向しか扱わない解説との一番大きな差はここにある。
2. 整定時間を厳密解と教科書近似の2本で出す
教科書の 4/(ζωn) は不足減衰の包絡線 e^(−ζωn·t) が判定幅に入る時刻であって、応答そのものが帯に入り切る時刻ではない。不足減衰なら実害の出ない程度のずれで収まるが、臨界減衰から過減衰にかけては桁が変わるほど外れる(開き方の実測値は前半のアルゴリズム解説に表で並べてある)。近似値だけでタクトタイムを決めると、過減衰側では見積りが根本から狂う。
3. 3つの減衰領域すべてで波形を描く
不足減衰の振動波形だけでなく、臨界減衰・過減衰の単調な立ち上がりも同じ画面に描く。ζ を 0.2 → 0.7 → 1.0 → 2.0 と動かし、形が崩れていく過程を一続きで見られる。
PID制御チューニングシミュレーターとの役割分担
オーバーシュート・立ち上がり時間・整定時間という3つの指標名は、同サイトのPID制御チューニングシミュレーターにも出てくる。ただし守備範囲は別だ。あちらは1次遅れ+むだ時間で近似したプラントに対し、Ziegler-Nichols・CHR・Cohen-Coon でPIDゲイン(Kp・Ti・Td)を決めるツールで、3指標は「そのゲインを入れた結果こうなった」という帰結として出る。こちらは2次系そのものが対象で、3指標は ζ と ωn という設計変数から直接決まる量として出る。プラントにコントローラを載せる話がPID側、閉ループが2次系に落ちたあとの形を詰める話がこちら、と分ければ迷わない。
豆知識 — ±2%という判定幅と、0.707という数字の正体
なぜ判定幅は ±2% と ±5% の2つしかないのか
整定時間の定義には必ず「どこまで近づけば整定とみなすか」という幅が付く。ところが世に出回っているのは ±2% と ±5% のほぼ2択で、±3% や ±1% はまず見ない。これは規格が一律に決めた値ではなく、アナログ計測器の時代の読み取り精度が慣習として残ったものだ。オシロスコープの画面で定常値の5%は「目盛半分」くらい、2%は「読める限界」。精度を要求するサーボや計装は ±2%、時定数が長く多少の残差を許すプロセス制御は ±5% を使うことが多い。裏を返すと、判定幅を書かずに「整定時間3秒」とだけ記された仕様書は情報が半分欠けている。
4 という係数は、正確には 3.912 である
±2%の 4/(ζωn) の 4 は丸めた数字だ。
±2%: e^(−ζωn·t) = 0.02 → ζωn·t = ln(50) = 3.912 (教科書の慣用値は 4)
±5%: e^(−ζωn·t) = 0.05 → ζωn·t = ln(20) = 2.996 (教科書の慣用値は 3)
±5%側は 3 との差が0.1%しかないので誰も気にしない。問題は ±2% 側で、3.912 をわざわざ 4 に繰り上げている。理由はふたつ。覚えやすいことと、繰り上げが安全側であること。整定時間は長めに見積もっておけば設計が保守的になる。本ツールが近似欄に 4 と 3 を採ったのも、教科書と数値を突き合わせられるようにするためだ。
0.707 は制御の外でも同じ顔で出てくる
1/√2 = 0.7071068。この数はフィルタ設計では「バターワース特性」の名で登場する。2次のバターワースフィルタは Q = 1/(2ζ) = 0.7071 で、通過域のゲインが最も平坦になる — つまり周波数特性に山ができない最小の減衰。制御工学が「ζ が 1/√2 以上なら共振ピークが立たない」と言っているのと、まったく同じ事実を別の言葉で述べている。オーディオのクロスオーバー、アンチエイリアシングフィルタ、加速度センサの内蔵フィルタ。分野をまたいで 0.707 が顔を出すのは、どれも同じ2次系の同じ境界を見ているからだ。
「臨界減衰」は現物では何を意味するか
ζ=1 は行き過ぎなしで最速に収束する境界で、そのまま設計目標になっている現物がいくつかある。ドアクローザーは跳ね返らずに速く閉まってほしいので臨界減衰狙い。アナログ電流計の指針も、行き過ぎると読み間違うので臨界減衰の近くに作られている。一方で自動車のサスペンションは臨界減衰にしない。実際は 0.2〜0.4 程度と言われ、跳ねるのを承知でタイヤを路面に追従させている。「行き過ぎゼロが常に正解」ではないところが、この係数の面白さだ。
参考: バターワースフィルタ - Wikipedia / Damping - Wikipedia / Settling time - Wikipedia
Tips(減衰比の決め方と設計値の詰め方・4つのコツ)
ζを先に決め、ωnは後から詰める: オーバーシュートの式にはωnが一切入っていない。「行き過ぎ何%まで許すか」でζを先に固定してしまえば、そのあとωnをいくら動かしても行き過ぎ量[%]は1ミリも動かない。形を決めてから速さを詰める、という順番が成立するのはこのおかげ- 実測波形の行き過ぎ量から
ζを読む: オシロや変位計で撮った応答の行き過ぎ量[%]を逆算モードの目標オーバーシュートに入れると、その系のζが出る。このとき目標整定時間は仮の値で構わない —ζは目標整定時間にも判定幅にも依存しない。使用例の逆算ケースでも、判定幅を ±2% から ±5% に変えるとωnだけが動きζは 0.455950 のまま動かない ωnを2倍にすれば時間指標は全部半分:tp・ts・tr・tdはすべて1/ωnに比例する。ζ=0.7・ωn=10の結果を控えておけば、ωn=20の系はその半分、ωn=100なら1/10 と暗算できる。行き過ぎ量[%]は据え置き- 判定幅を ±5% に緩めると同じ秒数がぬるくなる: 同じ「行き過ぎ20%以内・1秒で整定」でも、±2% で逆算したときと ±5% で逆算したときでは必要な
ωnが2割以上変わる(具体値は使用例の逆算ケースで比較している)。仕様書に判定幅が書かれていないときは、まずそこを確認する
FAQ(2次遅れ系のステップ応答計算・よくある質問)
整定時間が教科書の 4/(ζωn) と違う値になるのはなぜ?
本ツールが主表示にしているのは、応答式そのものを数値で解いた厳密解だからだ。教科書の 4/(ζωn) は不足減衰の包絡線が判定幅に入る時刻であって、応答が帯に入り切る時刻とは別物である。不足減衰の範囲なら両者は数%しか違わないので、手計算の答え合わせにはそのまま使える。ずれが問題になるのは ζ ≧ 1 の側で、包絡線の形そのものが違うため近似式は前提から成り立たない(開き方の実測値は前半のアルゴリズム解説の比較表にある)。ツールは近似欄に厳密解との差[%]を添えているので、いま見ている設計点で近似が使えるかどうかはその数字で判断してほしい。設計判断には厳密解を使うこと。
過減衰にすると立ち上がり時間(0→100%)が「到達しない」と出るのはなぜ?
過減衰・臨界減衰の応答は定常値へ漸近するだけで、有限時刻に100%へ到達しないためだ。0→100%の立ち上がり時間は不足減衰の応答が初めて定常値を横切る時刻として定義された量なので、行き過ぎが起きない領域では定義そのものが成立しない。0 秒や無限大でごまかさず「到達しない(漸近)」と明示している。代わりに全領域で定義される10→90%の立ち上がり時間を併記しているので、減衰の型をまたいで速さを比べたいときはこちらを見てほしい。同じ ωn でも臨界減衰と過減衰では2倍以上の開きが出る(使用例の臨界減衰・過減衰のケースで実際の秒数を並べている)。
ζ=0.7 では共振ピークが出るのに 0.75 にすると消えるのはなぜ?
境界が 1/√2 = 0.7071068 にあり、0.7 と 0.75 がその両側に落ちているためだ。境界の導出は前半の解説で扱っている。実際の値を見ると納得しやすい。ζ=0.7・ωn=10 の共振ピークは 1.00020 倍・共振角周波数 1.41421 rad/s で、山と呼べる高さではない。ζ=0.75 に上げると共振ピーク・共振角周波数とも定義されなくなり、該当セルは非表示になる。境界に近づくにつれてピークは 1.000 倍(0 dB)へ、共振角周波数は 0 へ連続的に近づくので、値が突然飛ぶわけではなくセルの表示が切り替わるだけだ。なお ζ=0.75 でもステップ応答には行き過ぎが 2.83754% 残る。周波数特性に山が無いことと、ステップ応答が行き過ぎることは両立する。
逆算した ζ・ωn を順引きに入れ直すと、整定時間が目標とずれるのはなぜ?
逆算が ωn = c/(ζ·ts) という教科書近似に基づいているためで、ずれは仕様どおりの挙動だ。オーバーシュートの方は厳密に一致する。「行き過ぎ20%以内・1秒で整定・±2%」で逆算すると ζ=0.455950・ωn=8.77290 が返り、再計算した行き過ぎは 20.000% ぴったりだが、厳密解の整定時間は 0.94921 秒で目標より5.08%短い。逆に「行き過ぎ5%以内・0.5秒・±2%」では ζ=0.690107・ωn=11.59241 となり、厳密解は 0.51717 秒と目標を3.43%超過する。短い側に出たなら余裕があるのでそのまま採用してよく、超過側に出たときは ωn を数%上げて順引きで確認し直すのが早い。
入力した ζ・ωn や目標値は、どこかに送信される?
送信されない。計算はすべてブラウザ内のJavaScriptで完結していて、サーバーへ入力値を送る処理も、入力内容を保存する処理も持っていない。応答式・二分法による厳密解の探索・SVG波形の生成まで、すべて手元の端末で走っている。開発中の制御系のゲインや目標仕様は社外に出したくない情報であることが多いので、通信を発生させない構成にしてある。ページを閉じれば入力値は残らないため、結果を残したいときは「結果をコピー」ボタンでテキストとして控えておいてほしい。
まとめ
ζ が波形の形を、ωn が時間軸の目盛を決める。この分業さえ掴めば、2次系の設計は「許せる行き過ぎで ζ を決め、欲しい速さで ωn を決める」の2手で片が付く。順引きで指標を確かめ、仕様の側から詰めたいときは逆算モードに切り替えてほしい。
閉ループを2次系に落とし込む前段のゲイン整定は PID制御チューニングシミュレーター、機械側の ωn を構造から求めるなら 固有振動数・共振計算ツール、ζ を防振材で稼ぐ設計は 防振ゴム・除振設計ツール、指令側の加減速でそもそも振動を励起しない方法は S字加減速プロファイル が扱っている。
計算結果への疑問や「この指標も欲しい」という要望は お問い合わせページ から知らせてほしい。
Mahiro
Mahiro Appの開発者。サーボの位置決めで「ζ=0.7にしておけば大丈夫」と唱えていた頃、行き過ぎ量を実測して4.6%ときっちり合ったときに、あの0.7がただの語呂ではなく exp(−πζ/√(1−ζ²)) の別名だったと腹落ちした。
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