模型スケール換算計算機

実寸⇔模型の双方向換算+異スケール間変換。定番19スケールプリセット付き

実寸⇔模型寸法の双方向換算と、1/144→1/100のような異スケール間変換を一発計算。定番19スケールのプリセット付き。

換算結果

模型での寸法12.5 cm= 125.0 mm
×1/144

入力寸法(mm換算)

18,000 mm

18 m

倍率

×1/144

1/144

1/144 だと身近なものはこの大きさ

人間の身長(1.7m)

11.8 mm

ドアの高さ(2.0m)

13.9 mm

電柱(12m)

83.3 mm

新幹線1両(25m)

17.4 cm

※スケール表記は公称値。製品はデフォルメ・縮尺差がありうるため最終判断は実測・図面で。

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📘 模型工作の精度を上げる定番ツール

関連ツール

1/24のミニカーに合う人形は何mm? — 模型作りの「あの計算」を一発で

「1/24のカーモデルに立たせるフィギュア、身長は何mmならスケールが合う?」「ジャンクから拾った1/144の5mmパーツ、実物換算だと何cm?」——模型を作っていると、こういう計算が週に何度もやってくる。そのたびにスマホの電卓を開いて、割るんだっけ掛けるんだっけと一瞬迷い、単位をmとmmで取り違えて桁を1つ間違える。あの地味なストレス、モデラーなら心当たりがあるよね。

この「模型スケール換算計算機」は、実寸→模型・模型→実寸の双方向換算と、1/144→1/100のような異スケール間の寸法変換を1画面で完結させるツールだ。ガンプラHGの1/144、Nゲージの1/150、戦車の1/35、カーモデルの1/24——定番19スケールをプリセットで収録し、1/76.2のような小数分母のカスタム入力にも対応。さらに「人間・ドア・電柱・新幹線がそのスケールで何mmになるか」の比較リファレンス表を常時表示するから、数字が出た瞬間に大きさの体感までつかめる。

電卓を叩く30秒を、入力3つの3秒に。まずはそこから。

なぜ作ったのか — 換算表ページを何往復もした夜

きっかけはジオラマ用のパーツ流用で、スケール間換算の向きを逆にした失敗だ。1/144キットの30mmパーツを1/100の機体に移植しようとして、頭の中で「144から100へ、小さくなるんだっけ?」と混乱したまま30÷1.44≒20.8mmでプラ板を切り出した。正解は30×1.44=43.2mm。1/100は1/144より大きいスケールなのだから、パーツも大きくしないと合わない。切り出した部材は当然スカスカで、夜中の作業時間がまるごと無駄になった。

「プラモデル スケール 換算」で検索すると、出てくるのは縮尺の解説記事と、1/12から1/700までを一覧にした静的な換算表ページばかり。換算表は「そのスケールで1mが何mmか」は分かるが、手元の半端な寸法——実車4.32mとか、パーツ実測13.5mmとか——には結局電卓が要る。単位変換ツールで代用しようにも、mm⇔cmの変換はできても「1/144という比率で割る・掛ける」はツールの守備範囲外。双方向換算と異スケール間変換まで1画面でできる専用Webツールが、探した範囲では見当たらなかった。

だから要件を3つに絞って自分で作った。(1) 割るか掛けるかをユーザーに考えさせない——モードを選べば向きはツールが決める。(2) 異スケール間変換を第一級のモードにする——ミキシングやジオラマ流用でいちばん間違えやすい計算だから。(3) 結果と一緒に「大きさの体感」を返す——1/144で11.8mmと言われてもピンとこないが、「人間の身長がこの長さ」と添えられれば手が止まらない。冒頭の失敗をした夜の自分に渡したいツール、がそのまま設計図になっている。

模型スケール(縮尺)とは — 1/nの意味を第一原理から

1/n という縮尺の意味 — 長さ・面積・体積で効き方が違う

模型のスケール 1/n は、「実物のあらゆる長さを n 分の 1 に縮めた」という比率の宣言だ。1/100 なら、実物で100cmのものが模型では1cm。全高18mの実物大ガンダムは、1/144なら18000÷144=125mmになる。HGキットの箱に書いてある「全高約125mm」はこの計算そのものだ。

たとえ話をひとつ。1/100の世界に引っ越したと考えてみてほしい。身長1.7mのあなたは17mmのフィギュアになり、2mのドアは20mm、12mの電柱は120mm、25mの新幹線1両は250mm。世界のすべてが同じ比率で縮むから、風景として成立する。逆に言えば、1つでも比率の違うものが混ざると「世界」が崩れる——これが後述するスケール混在の怖さの正体だ。

注意したいのは、縮むのは長さが1/nであって、面積は1/n²、体積は1/n³になること。1/100の模型は、長さは100分の1でも、体積(=材料の量・重量感)は100万分の1しかない。1/144のガンプラが手のひらサイズなのに、1/100のMGが「2倍どころじゃなく大きい」と感じるのは、体積比で約3倍(1.44³≒2.99倍)に効いてくるからだ。

スケール換算・縮尺計算の方法 — 基本は割り算と掛け算だけ

縮尺計算に難しい数学はいらない。必要なのは次の3本の式だけだ。

模型寸法 = 実物寸法 ÷ 分母n        // 実寸 → 模型
実物寸法 = 模型寸法 × 分母n        // 模型 → 実寸
新寸法   = 旧寸法 × (旧分母 ÷ 新分母)  // スケール間変換

3本目のスケール間変換だけ補足すると、「いったん実寸に戻してから、新しいスケールで縮め直す」操作を1回の掛け算にまとめたものだ。1/144の寸法に144を掛けて実寸に戻し、100で割って1/100にする——つまり ×(144÷100)=×1.44。分母の大きい方が模型としては小さいという逆転関係が混乱の元凶で、ここを暗算せずツールに任せるのが本ツールの主目的でもある。

式は単純でも、実戦では単位の取り違えが事故を生む。実物はm、模型はmm、図面はcmと、模型趣味は3つの単位が飛び交う世界だ。だから本ツールは入力単位(mm/cm/m)を選ぶだけで内部処理をすべてmm基準に統一し、桁の間違いが起きない構造にしてある。

なぜ 144 や 35 のような半端な数なのか — スケール規格の由来

分母が10や50のようなキリのいい数ばかりでないのは、規格の生まれた国の単位系と製造都合の歴史があるからだ。1/144はインチ・フィート系の出自で、12インチ=1フィートの12倍、つまり12×12=144。模型上の1インチが実物の12フィートに対応する、ヤードポンド法では実にキリのいい数だ。1/48・1/72という飛行機模型の定番も同じインチ系列に属する。1/87のHOゲージは「Oゲージのハーフ(Half O)」が語源で、Oゲージの約半分の縮尺として決まった。1/35は日本の戦車模型の定番だが、これはモーターライズ模型時代に電池やギアボックスを収める箱サイズから逆算的に定着したとされる、製造都合由来のスケールだ。

同じジャンルでも国によって分母が違うことがある。Nゲージは日本型が1/150、欧米型が1/160。英国のOOゲージは1/76.2という小数スケール(模型の4mmが実物の1フィート=304.8mmに対応、304.8÷4=76.2)で、本ツールがカスタム分母で小数を許容しているのはこのためだ。縮尺という概念そのものの整理は Wikipediaの「スケールモデル」 が詳しい。

4%のズレは目でバレる — 模型製作でスケール換算が効いてくる理由

スケール換算を怠ったときの実害は、大きく2つある。

1つ目はジオラマ・レイアウトの遠近感の破綻。Nゲージ(日本型1/150)のレイアウトに、飛行機模型で流通量の多い1/144の機体を置くと、150÷144で約4%大きい。たった4%と思うかもしれないが、隣に正しいスケールの建物や人形が並んだ瞬間、人間の目は相対比較で違和感を検出する。特にフィギュアは効く。1/150の人間は11.3mm、1/144なら11.8mm——0.5mmの身長差は、群衆シーンで「あの人だけ大きい」と一目でバレる。風景モノは相対寸法の世界だから、単品では許される誤差が並べた途端に事故になる。

2つ目は買ってから・作ってからの手戻り。完成全長を確認せずに1/350の空母を買って、飾る予定だった棚の奥行きに収まらない。3Dプリンタで自作パーツを出力したら、スケール換算を1桁間違えて使い物にならない造形が一晩分。エッチングパーツを異スケール品で代用したら手すりの高さが人間の腰まで届かない——どれも「作業前に30秒の換算」で防げた失敗だ。

鉄道模型の世界では、この寸法規律がNMRAやNEMといった規格として明文化されているほどで、縮尺の一貫性はスケールモデルという趣味の根幹に置かれている。逆に言えば、換算さえ正確なら異スケール流用は強力な武器になる。1/72の航空機パーツが1/70相当の小物として通るか、±5%以内かをすぐ判定できれば、ジャンク箱が宝の山に変わる。数字で判断できることが、勘で流用することとの決定的な差だ。

ミキシングからジオラマ、3Dプリントまで — 活躍する場面

ガンプラのミキシング・スクラッチ。HG(1/144)のバックパックをMG(1/100)に移植するなら×1.44。プラ板からのスクラッチも、設定全高から各部寸法を割り出せば「なんとなく」で切らずに済む。

鉄道模型のジオラマ小物自作。Nゲージレイアウトの柵・看板・脚立など、市販されていない小物は自作が基本。実物寸法さえ調べれば1/150の図面寸法が即座に出る。

ドールハウス・ミニチュア家具。1/12の世界では実物180cmの棚が150mm。市販の木材やドール服とのサイズ整合を数字で確認してから工作に入れる。

艦船模型のパーツ流用。1/700と1/350の2大スケールを行き来する換算は×2.00。エッチング手すりの高さが実物換算で何cmになるかを見れば、流用の可否を判断できる。

3Dプリンタでのパーツ設計。実測やカタログ寸法をCADに落とすとき、スケール換算はモデリングの最初の1歩。ここで間違えるとレジン代と出力時間がまるごと溶ける。

基本の使い方 — 3ステップ

  1. 変換モードを選ぶ。「実寸→模型」「模型→実寸」「スケール間変換」の3つから目的に合うものをタップ。パーツ流用なら「スケール間変換」だ。
  2. スケールを指定する。定番19スケールのプリセット(1/6フィギュアから1/700艦船まで、ジャンル名付き)から選ぶか、分母を直接入力。1/76.2のような小数もそのまま通る。スケール間変換のときは変換元・変換先の2つを指定。
  3. 寸法値と単位を入れる。数値とmm/cm/mを選べば即座に換算結果が表示される。結果の下には人間・ドア・電柱・新幹線の比較リファレンス表が常時出ているから、「このスケールだとどれくらいか」の感覚合わせも同時に済む。

結果はワンタップでクリップボードにコピーできる。CADやメモに貼るまでが1つの流れだ。

使用例8ケース — 入力値と結果で検証

実装済みのツールに実際の値を入れて確認した8ケース。「入力→結果→解釈」の3点セットで示す。

ケース1: 実車4.5mのカーモデル(1/24) 入力: 実寸→模型、1/24、4.5m → 結果: 187.5mm(18.75cm)、倍率×1/24。 ミドルサイズのセダンやミニバンをカーモデル定番の1/24にすると全長約19cm。飾る棚の奥行きが20cmあれば収まるか、購入前に判断できる。

ケース2: 実物大ガンダム18m(1/144) 入力: 実寸→模型、1/144、18m → 結果: 125mm、倍率×1/144。 HGキットの公称全高とぴったり一致する検証ケース。リファレンス表を見ると1/144では人間1.7mが11.8mm——キットに添える人形サイズの当たりも同時に取れる。

ケース3: 1/144の5mmパーツは実物何cm?(模型→実寸) 入力: 模型→実寸、1/144、5mm → 結果: 720mm(72cm)、倍率×144。 バーニアやダクトのモールドが実物なら72cm。「この機体、こんな所に人の胴体サイズのダクトがあるのか」とディテールの実物感覚を確かめられる。ディテールアップの過剰・過少判定に効く。

ケース4: Nゲージ150mm車両の実車長(1/150) 入力: 模型→実寸、1/150、150mm → 結果: 22.5m(22500mm)、倍率×150。 在来線の20m級より長く新幹線の25m級より短い、と実車規格との照合ができる。フル編成の必要有効長をレイアウト設計前に見積もる基本計算だ。

ケース5: 1/144の30mmパーツを1/100に流用(スケール間変換) 入力: スケール間変換、1/144→1/100、30mm → 結果: 43.2mm、倍率**×1.44**。 冒頭の失敗談そのもののケース。分母が小さくなる=模型は大きくなるので、パーツは1.44倍に拡大複製が必要。3Dスキャンやプラ板スクラッチの拡大率がこの1発で決まる。

ケース6: 身長180cmを1/12ドールに(cm単位入力) 入力: 実寸→模型、1/12、180cm → 結果: 150mm、倍率×1/12。 1/12ドールやアクションフィギュアの「設定身長」逆算に。cm入力をそのまま受け付けるので、人間の身長は普段の単位感覚のまま入れられる。

ケース7: 英国OOゲージ 1/76.2 の小数分母 入力: 実寸→模型、1/76.2、20m → 結果: 262.47mm(約26.2cm)、倍率×1/76.2。 プリセットにない小数スケールもカスタム分母でそのまま計算できる検証ケース。OOゲージ(4mmスケール)の車両やストラクチャー自作で、丸めのない正確な値が取れる。

ケース8: 分母上限1/5000で新幹線1両(境界値) 入力: 実寸→模型、1/5000、25m → 結果: 5.0mm。 地図模型・超小艦船スケール域の境界チェック。このときリファレンス表の人間は0.34mm——1mm未満の極小値にはツールが「モールド省略やデカール表現が現実的」と情報表示を添える。計算はできても工作限界がある、という実務感覚まで返すのが狙いだ。

8ケースとも電卓なし・入力3項目・数秒。特にケース5の「向きを間違えやすい掛け算」を機械に任せられるのが大きい。

仕組み — mm基準に正規化してから乗除する3モード設計

手法の比較 — なぜ「3モード直接計算」なのか

この種の計算を支える方法は3つ考えられる。

  1. 静的な換算表ページ: 定番スケール×キリのいい寸法の対応表。一覧性はあるが、表にないスケール(1/76.2)や半端な寸法(実測13.5mm)には結局電卓が要り、異スケール間変換は表を2回引く必要がある。
  2. 汎用単位変換ツールの流用: mm⇔m の単位換算はできるが、「1/144で割る」という比率の概念がなく、スケール分母は自分で電卓に打つことになる。
  3. 3モード直接計算(採用): 実寸→模型・模型→実寸・スケール間変換をモードとして持ち、割るか掛けるかの判断ごとツールが引き受ける。任意の分母・任意の寸法・単位混在に対応できる。

模型のスケール換算で事故るポイントは計算の難しさではなく「向き」と「単位」の2つ。だから手法3を選び、この2つを人間の頭から追い出す設計にした。

実装詳細 — すべてmm基準に正規化

内部処理は3段階。まず入力寸法を単位係数でmmに正規化し、次にモード別の倍率 factor を決め、最後に掛ける。

// 1. 単位の正規化(内部はすべてmm基準)
inputMm = 寸法値 × { mm: 1, cm: 10, m: 1000 }[単位]

// 2. モード別の倍率
実寸 → 模型:      factor = 1 ÷ 分母d
模型 → 実寸:      factor = 分母d
スケール間変換:   factor = 旧分母d ÷ 新分母t

// 3. 換算
resultMm = inputMm × factor

反復計算も近似もない、純粋な乗除だけの計算エンジンだ。その代わり入力ガードを厳密にしてある。分母は1〜5000(1未満の拡大模型は対象外、5000超は地図模型域を超えるためエラー)、寸法値は0.1〜100000。スケール間変換で変換元と変換先が同一の場合は、エラーではなく倍率×1.00の正常計算として扱う——「同じスケールだと確認できた」ことにも情報価値があるからだ。

表示段では resultMm を桁に応じて自動整形する。100mm未満はmm表示、100mm以上1000mm未満はcm表示、1000mm以上はm表示に切り替え、丸めで情報が落ちないよう正確なmm値を常に併記する。「22.50 m」と「22500.0 mm」が同時に見えるので、CADに貼るときは正確値、会話で使うときは整形値と使い分けられる。

計算例 — 1/144の30mmパーツを1/100へ

ケース5をステップバイステップで追うとこうなる。

// 入力: スケール間変換、1/144 → 1/100、30mm
inputMm  = 30 × 1 = 30 mm            // mm入力なので係数1
factor   = 144 ÷ 100 = 1.44          // 旧分母 ÷ 新分母
resultMm = 30 × 1.44 = 43.2 mm       // 1/100 での寸法

直感に反するのは factor の分子が「元のスケールの分母」になる点だ。1/144→1/100は分母が小さくなる方向、つまり縮小率が緩くなる方向なので、模型パーツとしては大きくしなければならない。式の意味としては「×144でいったん実寸4320mmに戻し、÷100で1/100に縮め直す」を1回の乗算に畳んだもの。比較リファレンス表がスケール間変換時に変換先基準(この例なら1/100: 人間17.0mm・ドア20.0mm)へ切り替わるのも、「これから作る世界」の寸法感で判断すべきだからだ。

スケール換算表サイトや汎用ツールとどう違うのか

「プラモ スケール 換算」で検索して上位に出てくるのは、定番スケールごとの寸法を並べた静的な換算表がほとんどだ。一覧表は眺めるには便利だが、載っているのは「1/144で人間は約12mm」のような代表値だけ。手元の30mmパーツを1/100に流用したら何mmになるか、1/76.2のような小数スケールではどうか、といった自分の数値には答えてくれない。本ツールは実寸→模型・模型→実寸・スケール間変換の3モードを双方向で計算し、分母は1〜5000の範囲で小数まで自由に入力できる。

単位変換ツールとの違いも整理しておきたい。mm↔インチのような変換は「単位系同士」の変換で、/unit-converter(単位変換ツール)の守備範囲だ。一方スケール換算は、単位はそのままに「比率」を掛ける変換で、性質がまったく違う。汎用電卓でも計算はできるが、÷144と×144のどちらを叩くべきか毎回一瞬迷うのがこの計算の嫌なところで、モード名を日本語で選ぶだけの専用UIにはそこに価値がある。

もうひとつの差別化が比較リファレンス表だ。人間1.7m・ドア2.0m・電柱12m・新幹線1両25mが選択スケールで何mmになるかを常時表示するので、換算結果が「数字として合っている」だけでなく「スケール感として合っている」かをその場で確かめられる。

豆知識——半端に見えるスケールには由来がある

OゲージのOはアルファベットではなく「0番」

鉄道模型の規格史をたどると、20世紀初頭のドイツ・メルクリン社が1番・2番・3番と番号でゲージを呼んでいた時代に行き着く。そこへ「1番よりさらに小さい規格」として追加されたのが0番で、英語圏で数字のゼロがアルファベットのOと読み替えられてOゲージになった。HOはHalf O、つまりOゲージの半分で約1/87。日本で主流の16番(1/80)は、HOと同じ16.5mmの線路を使いながら車体は1/80で作るという日本独自の折衷規格だ。詳しくはHOゲージ(Wikipedia)が詳しい。

1/35は電池ボックスから、1/700はメーカー間協定から

戦車模型の定番1/35は、国際規格として定められたものではない。タミヤのモーターライズ戦車で単2電池とモーターを車体に収めた結果、逆算するとほぼ1/35だったという説が広く知られている。規格が先にあったのではなく、製品の都合が後からスタンダードになった例だ。一方、艦船模型の1/700は1971年に静岡の模型メーカー各社が喫水線モデルの縮尺を統一した協定の産物で、ウォーターラインシリーズ(Wikipedia)として今も続いている。異なるメーカーの艦を同じ海に並べられるのは、この取り決めのおかげだ。

144は12の二乗

1/144が半端な数に見えるのはメートル法の目で見るからで、正体はヤードポンド法にある。1フィート=12インチなので、模型上の1インチを実物の12フィート(=144インチ)に対応させると縮尺はちょうど1/144になる。1/48・1/72といった飛行機模型の定番も同じインチ系の系譜で、12の倍数・約数が並んでいるのは偶然ではない。

Tips——異スケール流用とスケール感合わせのコツ

  • 流用の目安は±5%以内。1/150のNゲージレイアウトに1/144の航空機を置くと約4.2%大きい。単体で離して置くなら馴染むが、1/150のストラクチャーと密着させると差が見えてくる。倍率を本ツールで出して、5%を超えるなら加工か配置替えを検討したい
  • スケール感の確認は人間の身長が最速。リファレンス表の「人間1.7m」がそのスケールでのフィギュア身長になる。頭ひとつ分の身長差は遠目でも意外なほど目立つ
  • ジオラマは手前に大きいスケールを置くと、遠近法が強調されて奥行きが出る。1/150の街並みの奥に1/220のストラクチャーを置くような強制遠近法も、スケール間変換で寸法差を数値で把握しておくと破綻しにくい
  • 3Dプリンタでの模型パーツ設計は縮尺後の肉厚に注意。実物で8cmの壁は1/100にすると0.8mmで、これがFDM方式ではおおよその成形下限。換算結果が1mm前後まで薄くなる部位は、あえて肉厚を盛るのが実務的だ

FAQ——模型スケール換算のよくある疑問

Nゲージは1/150と1/160のどっち?

線路幅9mmという規格は共通だが、車体の縮尺は日本型が1/150、欧米型が1/160。さらに日本型でも新幹線だけは車体が大きいため1/160で作られている。本ツールのプリセットには両方収録してあるので、在来線なら1/150、新幹線・外国型なら1/160を選べばよい。

トミカは何スケールとして計算すればいい?

トミカは箱のサイズに合わせて車種ごとに縮尺が異なるブランドで、乗用車なら1/60前後、バスやトラックでは1/100を超えることもある。統一スケールが存在しないため、プリセットではなくカスタム分母で対応する。分母は「実車の全長÷模型の全長」で割り出せる。実車4.4mでトミカが70mmなら4400÷70≒62.9なので、分母に62.9と入力すれば以降の寸法を換算できる。

スケール間変換の倍率はどっち向きに掛かる?

倍率は「変換元の分母÷変換先の分母」。1/144→1/100なら144÷100=1.44倍で、分母が小さいスケールほど模型は大きくなる。逆向きの1/100→1/144は100÷144≒0.694倍で縮む。向きを暗算で間違えやすい計算なので、本ツールでは倍率を「×1.44(1/144 → 1/100)」の形で明示している。

2倍サイズのような拡大スケールは計算できる?

分母の入力範囲は1〜5000で、1/1(原寸)までが対象。分母1未満、つまり実物より大きく作る拡大模型には対応していない。逆に縮小側は1/700の艦船を大きく超えて1/5000(地図模型・超小スケール域)まで計算できる。

入力したデータはどこかに保存される?

保存されない。換算はすべてブラウザ内のJavaScriptで完結しており、入力した寸法やスケールがサーバーへ送信されることはない。ページを再読み込みすれば入力値は初期状態に戻る。設計中の自作パーツ寸法のような公開したくない数値でも、気にせず入力してかまわない。

まとめ——縮尺の暗算はツールに任せて手を動かす

模型のスケール換算は掛け算と割り算だけの計算だが、÷か×か、どちらの分母を先に掛けるかで毎回足が止まる。実寸→模型・模型→実寸・スケール間変換の3モードと19スケールのプリセット、そして人間・ドア・電柱・新幹線のリファレンス表があれば、迷う時間をそのまま製作時間に回せる。インチ図面からmmへの変換など単位そのものの換算が必要なときは/unit-converter(単位変換ツール)と組み合わせると、海外キットの寸法拾いまで一気通貫でこなせる。不具合の報告や「このスケールもプリセットに欲しい」といった要望はお問い合わせページから気軽に送ってほしい。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。1/144のパーツを1/100へ流用する換算の向きを逆にしてプラ板を切り出し直した経験から、割るか掛けるかの判断ごとツールに任せる設計にした。

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