穴と軸の「合う・合わない」をμm単位で即座に判定
「この穴と軸、ちゃんとハマる?」——機械設計をやっていると、この確認を1日に何度もやることになる。JIS B 0401 の公差表を開いて、サイズ範囲を探して、偏差を読み取って、電卓で上限・下限を計算して……。正直、地味に面倒だ。
このツールは、基準寸法と穴/軸クラス(たとえば H7/g6)を入力するだけで、上限寸法・下限寸法・公差幅・最小/最大すきまを 0.001mm 単位で即座に算出する。すきまばめ・中間ばめ・しまりばめの分類も自動判定し、公差帯図で視覚的に確認できる。すべてブラウザ内で完結するので、規格書を開く手間がなくなる。
なぜ JIS はめあい検索ツールを作ったのか
開発のきっかけ
設計の現場で「H7/g6 の 25mm、すきまいくつ?」と聞かれたとき、即答できる人は少ない。自分もそうだった。毎回 JIS のハンドブックを引っ張り出して、表の該当行を指で追って、電卓を叩く。急いでいるときほどミスが起きる。
既存ツールへの不満
既存のオンラインツールも探してみたが、どれもイマイチだった。入力が面倒なもの、対応サイズ範囲が狭いもの、計算過程が見えないもの。特に「この数値、本当に合ってる?」と検算したいときに計算過程が表示されないのは致命的だ。あるツールでは 500mm を超えるサイズを入力したら「範囲外」とだけ表示されて終わり。大型ポンプのケーシングの設計中だったのに、結局ハンドブックに戻る羽目になった。
試行錯誤の末にたどり着いた設計
最初は JIS 表の全数値をハードコードする方式で作ったが、テーブルのタイポに気づくのに丸一日かかった経験がある。IT7 の 18-30mm 区間を「21」と打つべきところを「12」と入力していて、検算結果が合わずに延々と原因を追っていた。この失敗から、IT公差テーブルと基本偏差テーブルを分離して管理する方式に切り替えた。JIS規格の構造そのものを反映した設計にすることで、規格書との照合が行単位でできるようになり、タイポの発見も容易になった。
こだわった設計判断
すきまばめ/中間ばめ/しまりばめの分類を JIS の定義通りに実装した。 最小すきま > 0 ならすきまばめ、最大すきま ≤ 0 ならしまりばめ、その中間が中間ばめ。任意の閾値ではなく、規格の定義に忠実に従っている。
500mm 超のサイズにも対応した。 0〜500mm は正式な表値を使い、500〜3150mm は JIS の公差公式(i = 0.45∛D + 0.001D)で計算する。実務では 500mm 超の精密はめあいは珍しいが、大型機械や設備設計で必要になることがある。
はめあい公差の基礎知識 — JIS B 0401 の仕組みを理解する
機械部品の穴と軸を組み合わせるとき、「どれくらいのすきま(またはしめしろ)を持たせるか」を規格化したものがはめあい公差。ここでは、初めてはめあいに触れる人でも設計に活かせるよう、第一原理から解説する。
はめあい とは — 穴と軸の寸法関係
はめあいとは、穴と軸を組み合わせたときの寸法差のこと。日常のたとえで言えば、ペットボトルのキャップとボトル口の関係がまさにはめあいだ。キャップが緩すぎれば液体がこぼれるし、きつすぎれば開けられない。この「ちょうどよい具合」を数値で規定するのがはめあい公差の役割になる。
JIS B 0401 では、はめあいを3つに分類している:
- すきまばめ: 穴が軸より常に大きく、すきまがある状態。軸が自由に回転・摺動できる。ベアリングハウジングや摺動ガイドに使われる
- しまりばめ: 軸が穴より常に大きく、圧入が必要な状態。プレスばめで固定する歯車軸やピンに使われる
- 中間ばめ: 実際の仕上がり寸法によって、すきまにもしめしろにもなる状態。位置決めピンやキー溝付き軸に使われる
IT基本公差 とは — 精度等級の「幅」を決める指標
IT(International Tolerance)は、公差の幅を表す等級。IT1が最も精密で、IT18が最も粗い。一般的な機械部品で使う範囲はIT6〜IT11あたりだ。
IT等級と公差幅の関係(基準寸法 18-30mm 区間)
IT6 = 13 μm
IT7 = 21 μm
IT8 = 33 μm
IT9 = 52 μm
IT等級が1つ上がると公差幅は約1.6倍になる。つまりIT7からIT6に1等級上げるだけで、要求される加工精度は約1.6倍厳しくなる。これが加工コストに直結する理由だ。
基本偏差 とは — 公差帯の「位置」を決める記号
IT等級が公差の「幅」を決めるのに対し、基本偏差は公差帯の「位置」を決める。アルファベットの文字記号で表され、大文字(A〜ZC)が穴、小文字(a〜zc)が軸を表す。
穴基準方式では穴を H(基本偏差 = 0)に固定し、軸の文字記号を変えてすきまを調整するのが一般的。なぜなら、穴の加工精度を変えるよりも軸の加工精度を変える方が技術的に容易だから。このツールもデフォルトで穴基準方式を採用している。
はめあい公差が設計品質を左右する理由
「だいたい合っていればいい」で済む場面もあるが、はめあいの選定ミスは製品の信頼性に直結する。具体的にどんな問題が起きるか見ていこう。
すきまが大きすぎると — 振動・摩耗・騒音の原因に
回転軸のすきまが必要以上に大きいと、軸が穴の中で暴れる。結果として振動が増大し、ベアリングや軸受けの寿命が短くなる。ポンプや送風機のような回転機械では、すきま過大が異音の直接原因になることも珍しくない。
JIS B 0401-2:2016では、用途に応じた推奨はめあいが示されている。たとえば一般的な回転軸にはH7/g6(すきまばめ)が推奨されるが、高速回転軸ではH8/f7のようにあえて大きめのすきまを確保して潤滑油の膜を保つ設計が求められる。
しめしろが大きすぎると — 部材の変形・割れのリスク
逆に、しめしろが過大だと圧入時に穴側が膨張し、薄肉部品なら割れることもある。特に鋳鉄やアルミのような脆性材料では、しめしろの計算ミスが致命傷になりやすい。
実務では、しまりばめの設計時に「最大しめしろで部材の許容応力を超えないか」を必ず検算する。H7/p6のような圧入ばめを選定する場合、面圧と応力の計算が不可欠だ。
公差等級の選定ミス — コストに跳ね返る
IT6とIT8では加工コストが大きく変わる。研削仕上げ(IT6相当)とリーマ仕上げ(IT7相当)では加工時間が倍以上違うこともある。逆に、精度が不要な箇所にIT6を指定すると無駄なコストが発生する。
JIS B 0401-1:2016の附属書には「用途別推奨はめあい」が掲載されている。ベアリングの内輪にはk5〜m6、一般的な摺動面にはf7〜g6のように、用途と公差等級の対応が整理されているので、設計の根拠として活用するといい。
精密加工と組立の場面で
設計図面の公差記入前の確認
新しい部品を設計するとき、穴と軸のはめあいクラスを決めたら、実際の上限/下限寸法を確認したい。このツールなら、プリセットから H7/g6 を選んで基準寸法を入れるだけで、図面に記入すべき数値が即座にわかる。
加工現場での公差確認
加工担当者が図面を見て「この穴、上限いくつまでOK?」と確認するとき、手元のスマホでサッと確認できる。規格書を持ち歩く必要がない。
設計レビューでの検証
「この軸、本当にすきまばめになってる?」——レビューの場で即座に検算できる。詳細モードで計算過程を表示すれば、レビュアーも納得しやすい。
教育・学習での活用
機械設計を学んでいる学生が、はめあいの概念を理解するのに使える。基準寸法やクラスを変えてみて、すきまがどう変化するかを視覚的に確認できる。公差帯図は教科書と同じ形式なので、理論と実際の対応がつかみやすい。
基本の使い方
たった3ステップで結果が出る。
Step 1: 基準寸法を入力する
基準寸法を mm 単位で入力する。1mm〜3150mm まで対応。小数点以下3桁(0.001mm 単位)まで入力できる。
Step 2: はめあいクラスを選択する
プリセットから選ぶのが手軽。H7/g6(常用すきまばめ)をはじめ、現場でよく使う8組合せを用意してある。プリセット以外の組合せを使いたいときは「カスタム」を選んで、穴クラスと軸クラスを個別に指定する。
Step 3: 結果を確認する
穴と軸それぞれの上限/下限寸法、公差幅、そして最小/最大すきまが表示される。すきまばめ・中間ばめ・しまりばめの分類も自動判定。「結果をコピー」ボタンでテキスト形式でクリップボードにコピーできるので、チャットやメールへの貼り付けも簡単。
具体的な使用例(検証データ)
ケース1: H7/g6 すきまばめ(常用)
一般的な回転軸・摺動部に使われる組合せ。
入力値:
- 基準寸法: 25 mm
- はめあい: H7 / g6
計算結果:
- 穴: 25.000〜25.021 mm(公差 0.021 mm)
- 軸: 24.993〜24.980 mm(公差 0.013 mm)
- 最小すきま: +0.007 mm
- 最大すきま: +0.041 mm
→ 解釈: 最小すきまが正の値なので「すきまばめ」。軸は穴に対して常にすきまを持ち、自由に回転・摺動できる。ベアリングの外輪ハウジングなどに適している。
ケース2: H7/k6 中間ばめ
位置決め用のピンや軽い圧入に使われる組合せ。
入力値:
- 基準寸法: 25 mm
- はめあい: H7 / k6
計算結果:
- 穴: 25.000〜25.021 mm(公差 0.021 mm)
- 軸: 25.002〜25.015 mm(公差 0.013 mm)
- 最小すきま: -0.015 mm
- 最大すきま: +0.019 mm
→ 解釈: 最小すきまが負、最大すきまが正なので「中間ばめ」。実際の仕上がり寸法によって、すきまになったり干渉になったりする。プーリやギアのキー溝付き軸に使われることが多い。
ケース3: H8/f7 ルーズなすきまばめ
高速回転やポンプ軸など、十分なすきまが必要な場合の組合せ。
入力値:
- 基準寸法: 50 mm
- はめあい: H8 / f7
計算結果:
- 穴: 50.000〜50.039 mm(公差 0.039 mm)
- 軸: 49.975〜49.950 mm(公差 0.025 mm)
- 最小すきま: +0.025 mm
- 最大すきま: +0.089 mm
→ 解釈: すきまが大きめの「すきまばめ」。潤滑油の膜を確保しやすく、高速回転でも焼き付きにくい。ただし、すきまが大きい分、位置精度はやや劣る。
ケース4: H7/m6 軽いしまりばめ
歯車やカップリングの軸固定に使われる組合せ。
入力値:
- 基準寸法: 25 mm
- はめあい: H7 / m6
計算結果:
- 穴: 25.000〜25.021 mm(公差 0.021 mm)
- 軸: 25.008〜25.021 mm(公差 0.013 mm)
- 最小すきま: -0.021 mm
- 最大すきま: +0.013 mm
→ 解釈: 中間ばめ寄りだが、組合せによっては干渉になる。組み立て時に軽い圧入が必要なケースが多い。回転トルクを伝達する軸継手に使われることが多い。
ケース5: H7/h6 精密すきまばめ
軸が穴に対してほぼゼロすきまで嵌合する組合せ。位置決め精度が必要で、かつ手で抜き差しできる程度のすきまが求められる場面に使う。
入力値:
- 基準寸法: 40 mm
- はめあい: H7 / h6
計算結果:
- 穴: 40.000〜40.025 mm(公差 0.025 mm)
- 軸: 40.000〜39.984 mm(公差 0.016 mm)
- 最小すきま: +0.000 mm
- 最大すきま: +0.041 mm
→ 解釈: 最小すきまが 0 で最大すきまが正の「すきまばめ」。軸の上限寸法が穴の下限寸法と一致するため、最も精密な仕上がりでは極めてタイトな嵌合になる。計測器のガイドロッドや治具の位置決めピンなど、ガタなく滑らかに動かしたい用途に適している。
ケース6: H7/p6 圧入しまりばめ
プレスばめによる固定が必要な組合せ。軸が常に穴より大きいため、圧入機や焼きばめで組み立てる。
入力値:
- 基準寸法: 30 mm
- はめあい: H7 / p6
計算結果:
- 穴: 30.000〜30.021 mm(公差 0.021 mm)
- 軸: 30.022〜30.035 mm(公差 0.013 mm)
- 最小すきま: -0.035 mm
- 最大すきま: -0.001 mm
→ 解釈: 最大すきまも負の値なので「しまりばめ」。どの仕上がり寸法の組合せでも必ず干渉が生じ、圧入なしでは組み立てられない。歯車の軸固定やベアリング内輪の圧入に使われる。最大しめしろ 0.035mm の面圧が部材の許容応力を超えないか、別途検算が必要だ。
仕組み・アルゴリズム — JIS公差テーブル参照方式の採用理由
候補手法の比較 — なぜテーブル参照方式を選んだか
はめあい公差を計算する方法はいくつかある。開発時に検討した3つの手法を比較する。
| 手法 | 精度 | 計算速度 | 保守性 | 500mm超対応 |
|---|---|---|---|---|
| テーブル参照(採用) | 規格準拠 | 瞬時 | 高い | 公式で補完 |
| 公差公式のみ | 近似値 | 瞬時 | 最高 | 対応 |
| 完全ハードコード | 完全一致 | 瞬時 | 低い | 要追加 |
公差公式のみの方式は、ISO 286-1 に記載されている基本公差の計算式 i = 0.45∛D + 0.001D を使って全サイズ範囲の公差を算出する。実装は最もシンプルだが、基本偏差の一部(特にk, m の特殊ルール)は公式だけでは完全に再現できず、JIS表値との乖離が数μm生じるケースがある。
完全ハードコードはJIS表の全数値をそのまま配列に持つ方式。精度は完璧だが、新しいクラスを追加するたびに数百行のデータをメンテナンスする必要があり、タイポのリスクも高い。
テーブル参照方式を採用した理由は、精度と保守性のバランスが最も良いから。IT公差テーブルと基本偏差テーブルを分離して管理することで、JIS規格の構造そのものを反映した設計になる。規格書との照合が容易で、新しい文字クラスの追加も基本偏差テーブルに1行追加するだけで済む。500mm超のサイズはJIS公差公式で補完することで、0〜3150mmの全範囲をカバーしている。
計算フローの詳細
入力: 基準寸法 D [mm], 穴クラス(例: H7), 軸クラス(例: g6)
1. サイズ範囲の決定
D = 25 → 区間 [18, 30)
2. IT公差の取得
IT7 = 21 μm(18-30mm区間)
IT6 = 13 μm(18-30mm区間)
3. 基本偏差の取得
穴 H: EI = 0 μm(Hは常に0)
軸 g: es = -7 μm(18-30mm区間)
4. 上限/下限偏差の算出
穴 H7: EI = 0, ES = EI + IT7 = 21 μm
軸 g6: es = -7, ei = es - IT6 = -20 μm
5. 寸法の算出
穴上限 = 25 + 21/1000 = 25.021 mm
穴下限 = 25 + 0/1000 = 25.000 mm
軸上限 = 25 + (-7)/1000 = 24.993 mm
軸下限 = 25 + (-20)/1000 = 24.980 mm
6. すきまの算出
最小すきま = 穴下限 - 軸上限 = 25.000 - 24.993 = +0.007 mm
最大すきま = 穴上限 - 軸下限 = 25.021 - 24.980 = +0.041 mm
7. 分類判定
最小すきま > 0 → すきまばめ
500mm超の公差計算
0〜500mmはJIS B 0401の正式表値を使い、500〜3150mmは公差公式で算出する。基本公差の値 i(μm)は:
i = 0.45 × ∛D + 0.001 × D
D: サイズ範囲の幾何平均 [mm]
例: D = 630mm(区間 500-630)
i = 0.45 × ∛630 + 0.001 × 630
= 0.45 × 8.574 + 0.630
= 3.858 + 0.630
= 4.488 μm
IT7 = 16i = 16 × 4.488 ≈ 72 μm
実務で500mm超の精密はめあいを扱う場合は、公式規格書との照合を推奨する。
JISハンドブックとの違い
JIS B 0401 の正式データを実装
IT公差テーブル(IT6〜IT8)と基本偏差テーブル(H, h, g, f, js, k, m)を JIS 規格に基づいて実装。0〜500mm は正式な表値、500〜3150mm は JIS 公差公式で対応する。「参考値」ではなく「規格準拠値」を目指した。
すきまばめ/中間ばめ/しまりばめの自動分類
最小すきまと最大すきまの符号から、JIS の定義通りにはめあいの種類を自動判定する。公差帯図も連動して色が変わるので、直感的に理解できる。
ブラウザ完結で計算過程が見える
すべての計算はブラウザ内で完結し、サーバーにデータは送信されない。詳細モードに切り替えればサイズ範囲・偏差値・IT公差がすべて表示されるから、検算も容易。ハンドブックと違って「この値はどう出したの?」に即座に答えが出る。
知っておくと便利なはめあいの豆知識
IT等級の意味
IT は International Tolerance の略で、公差の「幅」を表す。IT6 なら IT7 より公差幅が小さい(精密)。一般的な機械部品は IT6〜IT8 が多く、IT5 以下は精密機器向け。参考: JIS B 0401 概要(日本産業標準調査会)
はめあいの歴史
はめあいの規格化は 1920年代のISO(当時のISA)にさかのぼる。日本では1956年に JIS B 0401 として制定され、その後何度かの改正を経て現在の 2016年版に至る。穴基準方式と軸基準方式の二本立ては、当時の加工技術の制約から生まれた設計思想だ。参考: ISO 286-1 — 寸法公差の国際規格
穴基準と軸基準の使い分け
はめあいには「穴基準方式」と「軸基準方式」がある。穴の加工精度を変えるよりも軸の加工精度を変える方が容易なため、穴基準方式(穴を H に固定)が圧倒的に多い。ただし、1本の軸に異なるはめあいを持つ複数の穴を嵌める場合は、軸基準方式の方が合理的になるケースもある。
使い方のコツ・Tips
Tip 1: プリセットから始めよう
初めて使うなら、まずプリセットの8組合せを試してみて。H7/g6(すきまばめ)→ H7/k6(中間ばめ)→ H7/m6(しまりばめ寄り)と順に見ていくと、文字記号とすきまの関係が体感的にわかる。
Tip 2: 詳細モードで計算過程を確認
「この値、どうやって出てるの?」と思ったら詳細モードに切り替えてみて。サイズ範囲、偏差値、IT公差がすべて表示される。レビュー時の説明資料としても使える。
Tip 3: 結果コピーで報告書作成を時短
計算結果を「結果をコピー」ボタンでクリップボードに転送できる。テキスト形式なので、メールやチャット、報告書にそのまま貼り付けられる。
Tip 4: 履歴機能で比較検討
詳細モードでは計算結果を履歴に保存できる。異なるクラスの組合せを比較検討するときに便利。履歴はブラウザのローカルストレージに保存されるので、ブラウザを閉じても残る。
気になるポイントQ&A
Q: 500mm 超の計算値は正確?
0〜500mm は JIS B 0401 の正式表値を使用している。500〜3150mm は JIS の公差公式(i = 0.45∛D + 0.001D)で算出した近似値。実務で 500mm 超の精密はめあいを扱う場合は、必ず公式規格書を参照してほしい。
Q: H6/g5 のような組合せは使える?
現在のバージョンでは、穴クラスは H6/H7/H8、軸クラスは f7/g6/h6/js6/js7/k6/m6 に対応している。これらは実務で最もよく使われる組合せ。今後のアップデートで対応クラスを拡充する予定。
Q: 公差帯図の色分けはどういう基準?
すきまばめは青系、中間ばめは黄系、しまりばめは赤系で表示している。最小すきまと最大すきまの符号からJIS定義に基づいて自動判定し、色を切り替えている。
Q: 詳細モードの履歴はどこに保存される?
詳細モードで「履歴に保存」ボタンを押した場合のみ、ブラウザのローカルストレージに保存される。通常の計算結果はブラウザを閉じると消える。サーバーにデータが送信されることはなく、ローカルストレージのデータはブラウザの設定から削除できる。「履歴を消去」ボタンからも一括削除が可能だ。
まとめ
JIS はめあい検索ツールは、基準寸法とクラスを入力するだけで穴/軸の上限・下限寸法とすきまを即座に算出するブラウザ完結型のツールだ。
規格書を毎回引かなくても、プリセットの8組合せから選ぶだけで主要なはめあいの数値が手に入る。詳細モードでは計算過程も確認できるので、設計レビューや教育にも活用できる。
機械設計の他の計算が気になった人は、鋼材断面のコンシェルジュも試してみて。JIS 鋼材の断面性能・重量をサクッと計算できるツールだ。ボルトの強度計算ならボルト強度・破断モード診断もどうぞ。
不具合や要望があれば、X (@MahiroMemo)から気軽に教えて。