不凍液(LLC)濃度・凍結温度・入替量 計算ツール

冷却水の濃度から凍結温度と沸点を出し、目標から必要濃度と入替量を逆算する

冷却水(LLC)の濃度から凍結温度・沸点を出し、目標の凍結温度から必要濃度を逆算する。系統総量を入れると、いまの液を何 L 抜いて何 L 足すかまで出る。比重計の読みは液温で補正。

液種と入力方法

自動車用の LLC はほぼ全て EG。食品機械・RV・太陽熱パネルなど毒性を嫌う系統は PG

濃度計の読みが %(またはメーカーの充填記録)なら「濃度から」、フロート式の比重計なら「比重から」

いまの冷却液

冷却液に占める不凍液(原液)の体積割合。メーカーの希釈表・LLC 濃度計の目盛はすべてこの体積%

目標と系統

想定最低気温より 5〜10 ℃低い値を入れる

整備解説書の「冷却水量」。乗用車で 5〜8 L、建設機械で 30〜60 L

原液をそのまま足すなら 100、希釈済みクーラント(50%品)なら 50

キャップに刻印されている開弁圧。加圧されるぶん沸点が上がる。ブライン配管など加圧しない系統は「キャップ無し」

目標に足りない-15.7 ℃目標 -30.0 ℃
JIS 範囲内

やること

いまの液を 1.23 L 抜いて、原液(100 vol%)を 1.23 L 足す。

いまの濃度

30.0 vol%

JIS 使用範囲 30〜60 vol%

20 ℃での比重

1.0432

比重計はこの値を指すはず

目標を満たす必要濃度

44.3 vol%

目標だけから決まる値

沸点(大気圧)

103.5 ℃

キャップが開いた状態

沸点(キャップ加圧時)

125.9 ℃

108 kPa(1.1 kgf/cm²)

入替後の凍結温度

-30.0 ℃

入替後に到達する値

濃度と凍結温度(EG

0-10-20-30-40-50-55010203040506070不凍液の濃度 [vol%]凍結温度 [℃]ここから先は頭打ちいま 30.0%
凍結点カーブJIS 使用範囲 30〜60 vol%目標(必要濃度・目標温度)現在濃度の線は判定に応じて色が変わる

キャップのゴムが劣化して規定圧まで保持できないと、沸点はここまで上がらない。オーバーヒートの原因としてキャップの点検は冷却水の濃度と同じくらい多い。

凍結温度は完全に凍る温度ではなく、シャーベット状になり始める温度

公表の物性表に基づく計算値。実際の凍結・沸騰は液の劣化や添加剤で変わるので、目標には余裕を持たせる。目標は想定最低気温より 5〜10 ℃低く取るのが実務の相場で、メーカーの希釈表はこの計算より 1〜2 ℃高め(安全側)に丸めていることが多い。表と食い違ったら表のほうを信じて余裕を取る。EG 系と PG 系、色(規格)の違う LLC を混ぜると添加剤が反応してゲル化することがあるので、液種を変えるときは全量抜いて水洗いする。抜いた不凍液は下水・地面に流さない——EG は甘い味がして毒性が高く、ペットの誤飲事故が実際に起きている。整備工場・自治体の回収に出すこと。

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📘 冷却水・クーラントの点検に

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濃度計の目盛は読めた。で、この液は何℃まで持つのか

冬が来る前に、ラジエターから少しだけ液を抜いてフロート式の濃度計に落とす。目盛は 1.043 あたり。……で、これは何℃まで持つのか。

ここで多くの人が止まる。ネットで拾える表は「30% なら −15 ℃、50% なら −36 ℃」と書いてあるだけで、いま手元にある液が何℃まで耐えるかは分かっても、そこから先に進めない。今夜の予報が −18 ℃なら足りないのは分かる。分からないのは「じゃあ何をすればいいのか」のほうだ。6 L の系統から何 L 抜いて、原液を何 L 足せば −30 ℃仕様になるのか。その1行がどこにも書いていない。

しかも読んだ 1.043 という数字自体、エンジンを止めた直後の温かい液から採ったのなら、そのまま 20 ℃の目盛で解釈してはいけない。同じ 1.0432 でも、20 ℃で読めば 30 vol%、60 ℃で読めば 48 vol% に相当する。18 ポイントの差だ。

このツールは、その詰まりどころを全部ひとつの画面に入れた。いまの濃度(または比重+液温)と目標の凍結温度と系統総量を入れると、抜く量と足す量が L で出る。ついでに、ラジエターキャップの加圧を含めた沸点も出る。

「何%なら何℃」の表では、いま入っている液から前に進めない

不凍液メーカーの希釈表はよくできている。古河薬品工業も日本ケミカル工業も、濃度と凍結温度の対応をきちんと公表している。ただしどれも濃度が既知の新品を作る側からしか書かれていない。空の系統に原液と水を何:何で入れるか、という表だ。

現場でいちばん多い状況はそれではない。すでに何かが入っている。前の整備で足した水で薄まっているかもしれないし、中古で買った車なら前オーナーが何を入れたのかそもそも分からない。濃度計で測れば「いま 25 vol%」までは分かる。そこから 25 vol% を 40 vol% に持っていくには、45 L の系統で何 L 入れ替えるのか——この問いに答える表が、どこを探しても無い。

汎用の希釈計算ツールなら濃度の物質収支は解ける。ただし凍結温度を持っていないので、「−25 ℃にしたい」という言い方では入れない。逆に自動車系の解説記事は「寒冷地は 50%」という相場は教えてくれるが、L の数字は出さない。海外の glycol freeze point calculator は質量%基準・°F 表示が多く、日本の LLC 濃度計(体積%)とそのまま突き合わせられない。

もうひとつ、どのツールも触れていないものがある。比重計の読みの温度補正だ。冷却水は熱いうちに採ることが多いのに、濃度計の目盛は 20 ℃基準で切られている。この補正を入れないまま「30% あるから大丈夫」と判断すると、実際には 48 vol% 入っていた、という逆方向の誤読も起きる。濃すぎは濃すぎで問題がある。

だから、凍結温度・沸点・比重の温度補正・入替量を、同じ物性の上でまとめて解く道具を作った。

不凍液の濃度と凍結温度は何で決まるのか

凝固点降下 とは — 水の整列を邪魔する

水が凍るというのは、水分子がきれいな結晶格子に並ぶことだ。ばらばらに動いていた分子が、温度が下がって運動エネルギーを失い、決まった位置に収まる。

ここに別の分子が混ざっていると、整列の邪魔になる。満員電車で全員が同じ向きに整列しようとしているところに、荷物を抱えた人が点々と紛れているようなもので、並びきるにはもっと温度を下げる(=もっと動きを止める)必要がある。これが凝固点降下で、不凍液が効く理屈そのものだ。

薄い溶液では、下がる幅は溶質の量にほぼ比例する。ただし不凍液の使用域である 30〜60 vol% は「薄い溶液」からはるかに外れていて、比例では全く合わない。だからこの領域は理論式ではなく実測の凍結点表で扱う(詳しくは後半の仕組みの節で書く)。

体積%と質量%は別物

不凍液の濃度には2つの言い方がある。日本の LLC 濃度計の目盛、メーカーの希釈表、そして JIS K 2234 の規定は、すべて**冷却液に占める不凍液(原液)の体積%**だ。一方、凍結点の一次データは質量%で公表されていることが多い。

グリコールは水より重いので、この2つは一致しない。純エチレングリコール(EG)の 20 ℃密度は 1.1132 g/cm³、水は 0.99821 g/cm³。体積分率 v から質量分率 w への換算は次の形になる。

w = v·ρg / (v·ρg + (1 − v)·ρw)

50 vol% を入れると 52.72 wt%、30 vol% なら 32.34 wt%。たかが数ポイントに見えるが、この差を無視して「50」を質量%のまま凍結点表に当てると −33.8 ℃、正しく 52.72 wt% で引くと −37.4 ℃で、3.6 ℃ずれる。海外の calculator と数字が合わないときは、たいていここが原因だ。

LLC の原液は何でできているか

「原液 100%」と書くとき、中身は純グリコールではない。ショーワの JIS グリーン LLC の安全データシートを見ると、エチレングリコール 91〜95 mass%、水 2〜4 mass%、残りが防錆剤・消泡剤・染料。密度は 20 ℃で 1122〜1132 kg/m³、pH 7.5〜8.5。

残りの数%は色と防錆のためにある(色が何を意味するかは後半の豆知識で扱う)。

JIS K 2234 が決めていること

日本の不凍液は JIS K 2234:2018 が規定している。押さえておくべき点は3つ。

  • 使用濃度は 30〜60 vol%。この範囲が規格の適用範囲になっている
  • 原液の密度は 1.112 g/cm³ 以上
  • 凍結温度は、体積分率 30% 水溶液で −14.5 ℃以下、体積分率 50% 水溶液で −34.0 ℃以下

このツールの値は 30 vol% で −15.7 ℃、50 vol% で −37.4 ℃。どちらも規格値を満たしている。逆に言えば、メーカーの表が −15 ℃・−36 ℃ と少し浅めに書いてあるのは、規格を確実に満たすために安全側へ丸めているからだ。

60 vol% で頭打ちになり、その先は逆に上がる

濃くすればするほど凍らなくなる、というのは途中までしか正しくない。EG 水溶液の凍結点は 60 vol%(=62.6 wt%)付近で −52 ℃程度に達したあと、そこから先はほとんど下がらない。さらに濃くしていくと 65〜75 wt% でガラス化して凍結点そのものが測定できない領域に入り、それを抜けると今度は逆に上がる。80 wt% で −46.8 ℃、90 wt% で −29.8 ℃、そして純 EG の融点は **−12.9 ℃**しかない。

つまり「寒いから原液のまま入れておこう」は完全に裏目に出る。原液で満たした系統は、50 vol% に希釈した系統より凍結に弱い。JIS の上限 60 vol% は、この頭打ちの位置とほぼ一致している。

EG と PG はどちらが深いか

自動車用 LLC はほぼ全て EG だが、食品機械・RV の飲料水系・太陽熱パネルなど毒性を嫌う系統ではプロピレングリコール(PG)を使う。同じ体積%なら EG のほうが深く下がる。30 vol% で EG −15.7 ℃ に対し PG −13.3 ℃、50 vol% で EG −37.4 ℃ に対し PG −34.9 ℃。PG を使うなら 2〜3 ポイント濃いめが要る。

ところが最深部では逆転する。EG の到達下限が 60 vol% で −52.2 ℃なのに対し、PG は −51.1 ℃で頭打ちになるものの、質量%で見ると 60 wt% の時点で EG −48.3 ℃・PG −51.1 ℃ と PG のほうが深い。「PG は EG より必ず浅い」という説明をときどき見かけるが、それが成り立つのは 50 vol% 以下の実用域に限った話だ。

濃度を外すと何が起きるか

薄すぎ — 割れるのは凍った瞬間ではない

水は凍ると体積が約 9% 増える(氷の密度 0.9167 g/cm³ に対し水は 0.9998 g/cm³)。密閉されたウォータージャケットの中でこれが起きると、逃げ場のない圧力がシリンダーブロックとラジエターのコアにかかる。ブロックが割れれば修理費は載せ替えに近い額になる。

もっと現実的に多いのは、割れる手前で起きる事故のほうだ。凍結温度は「そこで完全に凍る温度」ではなく、氷の結晶が出てシャーベット状になり始める温度を指す。シャーベットになった時点でウォーターポンプは水を送れず、ラジエターのチューブも詰まる。エンジンは回っているのに冷却水が循環しない状態で、凍結による損傷とオーバーヒートが同時に来る。だから実務では目標を想定最低気温より 5〜10 ℃低く取る。−20 ℃まで下がる土地なら −25〜−30 ℃仕様、という置き方になる。

もうひとつ、凍らない土地でも薄くしてはいけない理由がある。JIS の下限 30 vol% は凍結だけの数字ではなく、防錆剤の濃度でもある。ラジエターのアルミ、ウォーターポンプの鋳鉄とメカニカルシール、ヒーターコアの銅——冷却系は異種金属の塊で、防錆剤が薄まると電食が進む。「暖かい地方だから 20% でいい」は腐食を買っているのと同じだ。

濃すぎ — 冷えなくなるのに凍結には強くならない

濃度を上げると比熱と熱伝導率が落ちる。同じ流量で運べる熱が減るので、渋滞や連続登坂で水温が上がりやすくなる。それでいて凍結温度は 60 vol% でほぼ頭打ち。払うコスト(冷却性能)だけが増えて、買っているもの(凍結余裕)は増えないという一方的に損な領域に入る。

沸点はキャップとセットで見る

冷却水の沸点は濃度と圧力の両方で決まる。EG 50 vol% の大気圧沸点は 107.8 ℃。ここに 108 kPa のラジエターキャップが加わると 130.7 ℃、1.3 kgf/cm² 相当の 127 kPa 品なら **133.6 ℃**まで上がる。日本特殊陶業(NTK)もラジエターキャップの製品情報で「開弁圧 88 kPa の場合、沸点がおよそ 120 ℃となり通常より 20 ℃上昇する」と説明している。

効いている量を分解すると分かりやすい。127 kPa 加圧時、中身がただの水なら沸点は 124.6 ℃、EG 50 vol% なら 133.6 ℃。つまり**加圧で 20 ℃強、濃度で 9 ℃**を稼いでいる。裏を返せば、キャップのゴムが劣化して規定圧を保持できなくなった瞬間に、その 20 ℃強が消える。オーバーヒートの原因としてキャップの点検が冷却水の濃度と同じくらい重要なのはこのためだ。

こういう場面で開く

冬前の点検で濃度計を当てたとき。 目盛は読めたが、それが今年の予報に対して足りているのか、足りないなら何 L 入れ替えるのかが即座に出る。買い足す原液の本数も先に決まる。

中古車を買って、前オーナーの充填が分からないとき。 記録簿に何も書かれていなくても、比重と液温さえ測れば現在濃度を逆算できる。同時に「20 ℃なら比重計はこの値を指すはず」という答え合わせの数字も出るので、濃度計自体の狂いにも気づける。

建設機械・農機・発電機の大容量系統。 冷却水量が 30〜60 L ある機械では、乗用車の感覚で原液を足すと本数を読み違える。45 L の系統を 25 vol% から −25 ℃仕様にするだけで 9 L 規模の入替になり、4 L 缶なら 3 本が要る。

太陽熱パネル・食品機械の PG ブライン。 加圧しない開放系ならキャップ無しを選ぶ。液種を PG に切り替えると凍結点表・密度・沸点の定数が丸ごと入れ替わるので、EG の表を流用して読み違える事故が起きない。

3ステップで使う

① 液種といまの濃度を入れる。 EG か PG かを選び、濃度が分かっているなら「濃度から」、フロート式の比重計で読んだなら「比重から」を選ぶ。比重を選んだ場合は測ったときの液温も入れる——ここが温度補正の入口になる。寒冷地別・用途別のプリセットが8件あるので、条件が近いものを選んでから微調整するのが早い。

② 目標の凍結温度と系統総量を入れる。 目標は想定最低気温より 5〜10 ℃低い値。系統総量は整備解説書の「冷却水量」で、乗用車なら 5〜8 L、建設機械なら 30〜60 L。足す液が原液なら 100、希釈済みクーラントなら 50 と入れる。ラジエターキャップの開弁圧はキャップの刻印どおりに選ぶ。

③ 抜く量と足す量を読む。 「いまの液を◯ L 抜いて、原液を◯ L 足す」という形で出る。抜く量と足す量は同じ体積で、系統の総量は変わらない。あわせて、いまの凍結温度・沸点(大気圧と加圧時)・目標を満たす必要濃度・入替後の凍結温度が並ぶ。濃度と凍結温度の関係を描いたグラフには、JIS の使用範囲 30〜60 vol% の帯と、現在濃度・目標濃度の位置が重ねて表示される。

入力が一部しか埋まっていなくても、出せるものは出る。たとえば比重モードで液温だけ空にした場合、いまの濃度は特定できないと表示される一方で、目標凍結温度だけから決まる必要濃度は出たままになる。系統総量を入れていなくても凍結温度と沸点は読める。

具体的な使用例(9ケース)

以下はすべて実装の計算結果をそのまま載せている。断りがなければ液種は EG、ラジエターキャップは 108 kPa(1.1 kgf/cm²)。

ケース1: 30 vol% の 6 L 系統を −30 ℃仕様へ

入力: 濃度 30 vol% / 目標 −30 ℃ / 総量 6 L / 足す液 100 vol% 結果: いまの凍結温度 −15.7 ℃、必要濃度 44.3 vol%、いまの液を 1.23 L 抜いて原液を 1.23 L 足す。沸点は大気圧 103.5 ℃・加圧時 125.9 ℃。20 ℃での比重は 1.0432

いちばん多い出発点。ディーラー以外で水を足された車がだいたいこのあたりに落ちる。30 vol% は JIS の使用範囲内なので警告は出ないが、−15.7 ℃では東北・北陸の内陸には足りない。抜く量が 1.23 L なので、原液は 2 L ボトル1本で足りる。

ケース2: 空の系統に水から作る(新品充填)

入力: 濃度 0 vol% / 目標 −15 ℃ / 総量 6 L / 足す液 100 vol% 結果: 必要濃度 29.1 vol%、原液 1.75 L(残りの 4.25 L が水)。凍結温度 0 ℃・大気圧沸点 100.0 ℃は当然ながら純水の値

系統を空にして作り直すときは、現在濃度に 0 を入れれば同じ式がそのまま配合表になる。ここで注意したいのは、必要濃度 29.1 vol% が JIS の下限 30 vol% をわずかに割っていること。凍結だけなら足りるが、防錆剤の観点では 30 vol% まで入れておきたい。

ケース3: 比重 1.0432 を 20 ℃で読んだ

入力: 比重 1.0432 / 液温 20 ℃ / 目標 −30 ℃ / 総量 6 L 結果: 現在濃度 30.0 vol%、凍結温度 −15.7 ℃、入替 1.23 L

基準温度ちょうどで読んだ場合。ケース1とほぼ同じ答えになり、比重計の読みと濃度表示が整合していることが確認できる。

ケース4: 同じ 1.0432 を 60 ℃の温間で読んだ

入力: 比重 1.0432 / 液温 60 ℃ / 目標 −30 ℃ / 総量 6 L 結果: 現在濃度 48.2 vol%、凍結温度 −34.9 ℃、判定は「目標を満たしている」で入替不要

同じ数字を読んだのに、ケース3とは 18 ポイント違う。液温が高いほど密度は下がるので、20 ℃の目盛をそのまま読むと濃度を低く見誤る。ケース3の判断で原液を 1.23 L 足していたら、実際には 48 vol% あった液がさらに濃くなっていたことになる。エンジンを止めてしばらく置き、常温に戻してから測るのが最も誤差が小さい。

ケース5: 原液を入れすぎた 65 vol%

入力: 濃度 65 vol% / 目標 −30 ℃ / 総量 6 L 結果: 凍結温度は数値ではなく 「−52.2 ℃以下(表の範囲外)」、判定は「濃すぎる」。目標の 44.3 vol% まで下げるには、いまの液を 1.91 L 抜いて水を 1.91 L 足す。沸点は大気圧 113.3 ℃・加圧時 136.8 ℃

65 vol% は JIS の上限 60 vol% を超えていて、凍結点の公表データが存在しない領域に入っている。ここで数値を捏造しないのがこのツールの方針だ。沸点だけは Raoult の式で解けるので出る。濃くしたぶん沸点は上がっているが、比熱と熱伝導率が落ちているので実際の冷え方は悪くなっている。

ケース6: 50% 希釈済み品では −40 ℃に届かない

入力: 濃度 45 vol% / 目標 −40 ℃ / 総量 6 L / 足す液 50 vol% 結果: いまの凍結温度 −30.8 ℃、必要濃度 51.7 vol%。入替量は出せず、**「足す液が 50 vol% では、系統を全部入れ替えても 50 vol% までしか上がらない」**と理由が表示される

物質収支の行き止まり。足す液の濃度が必要濃度以下だと、どれだけ入れ替えても目標に届かない。原液(100 vol%)を買ってくるしかない。ここで大事なのは、入替量が出せなくても凍結温度と必要濃度は出たままにしていること。「必要なのは 51.7 vol%」が分かれば、次に何を買うかが決まる。

なお足す液が薄くても、目標が低くなければ問題ない。同じ 50 vol% 品でも、20 vol% の液を −15 ℃仕様(必要濃度 29.1 vol%)にするだけなら 1.82 L で届く。

ケース7: 建設機械の 45 L 系統

入力: 濃度 25 vol% / 目標 −25 ℃ / 総量 45 L / 足す液 100 vol% / キャップ 88 kPa 結果: いまの凍結温度 −12.1 ℃、必要濃度 40.0 vol%、入替 9.01 L。沸点は加圧時 121.7 ℃

乗用車と桁が変わる。9.01 L は 4 L 缶なら 3 本、2 L ボトルなら 5 本。買い出しの前にこの数字を出しておかないと、作業を中断して買い足しに走ることになる。現在の 25 vol% は JIS の下限割れなので、凍結うんぬん以前に防錆剤が足りていない。

ケース8: 同じ濃度で EG と PG を比べる

入力: 液種 PG / 濃度 30 vol% / 目標 −30 ℃ / 総量 6 L 結果: 凍結温度 −13.3 ℃、必要濃度 46.6 vol%、入替 1.43 L

EG の 30 vol%(−15.7 ℃・必要濃度 44.3 vol%)と比べると、凍結温度は 2.4 ℃浅く、必要濃度は 2.3 ポイント濃い。50 vol% でも同じ傾向で、EG −37.4 ℃ に対し PG −34.9 ℃。

比重で見分けもつく。20 ℃の比重は EG 50 vol% が 1.0702、PG 50 vol% が 1.0415。液種を取り違えたまま比重計を当てると濃度を大きく読み誤るので、まず何が入っているかを確認するのが先だ。

ケース9: EG で −55 ℃を狙う

入力: 濃度 30 vol% / 目標 −55 ℃ / 総量 6 L 結果: 判定は「この液種では到達できない」。EG の到達下限は 60 vol% での −52.2 ℃で、それより低い温度は濃度をいくら上げても届かない

ここでも、いまの凍結温度 −15.7 ℃と沸点は出したままにしてある。到達できない目標を入れたせいで画面が真っ白になる、という挙動にはしていない。−52 ℃より低い環境が要るなら、不凍液ではなく別の手段(凍っても割れない配管・ヒーター・そもそも水を抜く)で対処する話になる。

仕組み — 表・グリッド・二分法をどう組み合わせたか

凍結点: 多項式で近似するか、公表表を折れ線で引くか

最初に検討したのは、凍結点を濃度の多項式でフィットする案だった。式ひとつで済むし連続微分もできる。これを捨てたのは、EG 水溶液の凍結点が単調ではないからだ。65〜75 wt% はガラス化して測定値そのものが存在せず、その先は逆に上がっていく(80 wt% で −46.8 ℃、純 EG の融点は −12.9 ℃)。単調な多項式で当てると、表の外に出た瞬間に符号を誤った外挿値を返す。

採ったのは公表表の折れ線補間だ。表の範囲を出たかどうかを自分で検出できるので、範囲外では数値を返さずに「表の範囲外」と表示できる。ケース5の 65 vol% で凍結温度を出さないのはこのためだ。

EG の表は GlycoChill の凍結点チャート(CoreChem)の 0〜60 wt% を骨格に、末尾の 60.6 / 61.6 / 62.6 wt% の3点を Proviflow N の希釈表(Proviron)の 58 / 59 / 60 vol% 行から継ぎ足した。両者は重なる 60 wt% で −48.3 ℃と一致する。この表の末尾 62.6 wt% がちょうど 60 vol% で、JIS の使用上限と一致するのは偶然だが都合がよい。PG も同じシリーズのチャートから取った。ただし PG は出典が 65 wt% 以上を「−51.0 ℃未満」としか書いていないので、深いほうへ外挿せず 60 wt% の −51.1 ℃で水平に打ち切ってある(保守側)。

密度: 多項式フィットか、グリッドか

比重から濃度を逆算するには、濃度と液温の両方に依存する密度が要る。こちらは CoolProp の非圧縮性混合物 INCOMP::MEG / INCOMP::MPG(Melinder の二次冷媒物性がソース)から、濃度 10 vol% 刻み × 液温 10 ℃刻みのグリッドを機械生成して定数化した。

25 項の多項式フィットでも最大残差 0.0002 g/cm³ まで詰められたが、係数が 25 個あると誰も検算できない。グリッドなら数字が公表値と直接突き合わせられる。実際、20 ℃列の 20 / 30 / 40 / 50 / 60 vol% は 1.0266 / 1.0413 / 1.0554 / 1.0683 / 1.0801 で、Proviflow N の公表値 1.027 / 1.041 / 1.055 / 1.067 / 1.079 と 0.001 以内で一致する。双線形補間の誤差は 1e-4 g/cm³ 程度、濃度に直すと 0.08 vol% で、多項式より小さい。

沸点: 表を持つか、Raoult で解くか

沸点を表で持つ案は、キャップの開弁圧という第2の軸があるために却下した。表が濃度 × 圧力の2次元になり、キャップの種類を増やすたびに作り直しになる。

代わりに Raoult の法則を二分法で解いている。水とグリコールの飽和蒸気圧をモル分率で足し、全圧(大気圧 101.325 kPa + キャップ開弁圧)と釣り合う温度を探す。Antoine 定数は 6 個だけで、任意の圧力に対応できる。グリコール側は NIST Chemistry WebBook の値(EG は Jones and Tamplin 1952、PG は Stull 1947)、水は 100 ℃を境に 2 区間を切り替える。この定数で 1 気圧の沸点を解くと純 EG が 197.6 ℃、純 PG が 188.0 ℃となり、それぞれ実測の 197.3 ℃・188.2 ℃と一致する。

計算フロー

// 1. 体積% → 質量%(凍結点表は質量%基準)
w = v*rho_g / (v*rho_g + (1 - v)*rho_w)   // rho_EG=1.1132, rho_PG=1.0361, rho_w=0.99821

// 2. 凍結点表を折れ線補間(表の外なら null を返す=「範囲外」表示)
freezeC = interp(FREEZE_TABLE, w)

// 3. 目標温度 → 必要濃度(同じ表を温度側から逆に引き、60 vol% で頭打ち)
wReq = interpInverse(FREEZE_TABLE, targetC)
cReq = min(volFromWt(wReq) * 100, 60)

// 4. 比重 → 濃度(濃度×液温グリッドを双線形補間し、濃度について二分法)
rho_meas = SG * 0.99821

// 5. 沸点(Raoult + 二分法・区間 50〜260 ℃を 60 回)
xw*Pw_sat(T) + xg*Pg_sat(T) = 101.325 + capKPa

// 6. 入替量(物質収支)
x = V*(C1 - C0) / (Cs - C0)

数字で追う(ケース1)

濃度 30 vol% を入れたとき、内部では次の順に進む。

  1. 体積%→質量%: 0.30×1.1132 = 0.33396、0.70×0.99821 = 0.698747。足して 1.032707 で割ると w = 32.338 wt%
  2. 凍結点表を引く: EG 表の 32 wt%(−15.4 ℃)と 34 wt%(−17.0 ℃)の間。(32.338 − 32) ÷ 2 = 0.169 の位置なので、−15.4 + 0.169×(−1.6) = −15.671 ℃
  3. 目標から必要濃度: 目標 −30 ℃は表の 46 wt%(−28.8 ℃)と 48 wt%(−31.1 ℃)の間で、逆に引くと 47.043 wt%。体積%に戻して 44.339 vol%
  4. 入替量: 物質収支 (V − x)·C0 + x·Cs = V·C1 を x について解いて x = V(C1 − C0)/(Cs − C0)。6×(44.339 − 30) ÷ (100 − 30) = 1.229 L

4番目の式は、現在濃度 C0 = 0(空の系統)なら x = V·C1/Cs に退化してケース2の新品充填になり、薄める側は足す液を水として Cs = 0 とすれば x = V(C0 − C1)/C0 になってケース5の 1.907 L が出る。入替・新品充填・希釈は別々の機能ではなく、同じ1本の式の場合分けなので、モードを分けずに1画面で扱っている。

判定の境界と、エラーの持ち方

細かいが実用上効く処理が2つある。

ひとつは到達下限の丸め方向。EG の到達下限は 60 vol%(62.586 wt%)で −52.277… ℃だが、これを四捨五入して「−52.3 ℃まで下げられる」と表示すると、その −52.3 をそのまま入力したユーザーが「到達不能」を食らう。表示は 0 方向へ切り捨てて **−52.2 ℃**としてある。同じ理由で、「凍結温度 ≦ 目標」の判定には微小な許容誤差を入れている——体積%→質量%→体積% の往復で 1e-13 オーダーの誤差が出るため、ちょうど目標と同じ液が「不足」に化けるのを防ぐ。

もうひとつは入力不備を3系統に分けていること。「いまの濃度が出せない理由」「目標が扱えない理由」「入替量が出せない理由」を別々に持っているので、片方の不備がもう片方の結果を消さない。ケース6で入替量が出せなくても凍結温度と必要濃度が残るのは、この分離の結果だ。関係のない欄が空いているせいで有意味な数字がまるごと消える、という挙動をいちばん避けたかった。

メーカーの希釈表・海外の calculator と何が違うのか

前半で触れたとおり、このツールの出発点は「表は何 vol% なら何℃までしか答えない」という一点だった。それは繰り返さず、ここでは既存の道具と軸がどこでずれているかだけを並べる。

単位の入口が違う。 海外の calculator が質量%基準・°F 表示だという話は前半で触れた。本ツールは入口も出口も体積%に統一し、質量%への換算は内部だけで閉じているので、濃度計で読んだ数字をそのまま打ち込める。

軸がひとつ多い。 メーカー表が載せるのは大気圧の凍結温度まで。実車側で効くのはラジエターキャップの開弁圧という第2軸のほうで、EG 50 vol% は大気圧なら 107.8 ℃で沸くが、108 kPa のキャップが効いていれば 130.7 ℃、127 kPa なら 133.6 ℃まで上がる。冬に凍らせない話と、夏に吹かせない話が同じ画面に並ぶ。

出せない値を出さない。 EG を 65 vol% で入れると、凍結温度は数値ではなく「表の範囲外」と出る。公表表が値を持たない領域だからで、多項式で近似したツールのように外挿した数字を作らない。PG も 50 vol% を超えると比重から濃度を判別できないので、その欄は判別不可のまま空けてある。

役割分担も書いておく。濃度の希釈・調合そのものは汎用希釈計算ツールのほうが守備範囲が広い。ある濃度の液を別の濃度にするだけなら、液種も凍結点も要らない。本ツールが足しているのは凍結温度・沸点という物性軸で、「−30 ℃にしたい」という温度側から入れるところが違う。比重と液温から状態を読む作りは鉛バッテリー 比重・充電率(SOC)診断ツールと同じで、冬前の点検では冷却水とバッテリーを続けて見るので道具も並ぶ。ブライン(EG/PG 水溶液)を回す配管側なら密閉配管 膨張タンク容量計算、冷却水交換を年間コストの一項目として眺めるなら車の年間維持費シミュレーションが隣にある。

豆知識 — 規格がひとつ消えた話と、苦い不凍液

JIS の「1種」はもう存在しない。 JIS K 2234 は 2018 年の改正で構成が変わった。それ以前の規格は不凍液を1種(AF)と2種(LLC)に分けていたが、1種は使用実態がなくなったとして廃止され、規格として残っているのは2種 LLC だけになった。序文にその経緯がそのまま書かれている。手元の缶に「2種」としか刷られていないのは、対になる1種が消えたからで、等級が下だという意味ではない。

世界には苦い不凍液がある。 エチレングリコールは甘い味がする。これがペットや子どもの誤飲事故を起こしていて、米国では17州(アリゾナ・カリフォルニア・ジョージア・イリノイほか)が、苦味剤デナトニウムベンゾエートの添加を法で義務づけている。さらに 2012 年 12 月、業界団体 CSPA と Humane Society Legislative Fund の合意により、消費者向けに売られる不凍液・エンジンクーラントには全50州+ワシントン D.C. で自主的に苦味剤が入るようになった(Antifreeze and Engine Coolant Being Bittered Nationwide)。連邦法として全国一律に義務づける試みは複数回あったが、いまも成立していない。苦味剤が入っていない製品では甘いままだと考えて、抜いた液は地面や側溝に流さず、ペットの届く場所に置かない。整備工場や自治体の回収に出すのが正しい。

色は規格ではない。 緑・赤・青・ピンク。不凍液の色は規格で決まっているわけではなく、メーカーが自社製品を見分けるために付けた識別でしかない。同じ緑でも添加剤の系統が違うことがあり、混ざると反応してゲル化し、ヒーターコアのような細い流路を詰まらせる事故が起きる。「色が同じだから継ぎ足しても大丈夫」という判断は成り立たない。

濃度を測るときのコツ

冷えた常温で測る。 走った直後の液は温度が高く、そのぶん密度が下がっている。20 ℃基準で目盛られた比重計をそのまま当てると、実際より薄い側の数字が出る。液温を入れて補正する手はあるが、いちばん誤差が小さいのは一晩置いた常温で測ることだ。どれくらいずれるかは使用例の比重ケースを見てほしい。

リザーブタンクではなくラジエター本体から採る。 リザーブには補充したばかりの水や原液が混ざりきらずに残っていることがあり、系統全体の濃度を代表しない。冷えているのを確かめてからキャップを開け、本体側の液をスポイトで採る。

屈折式のほうが読み違えにくい。 フロート式は浮き玉の位置を目分量で読むので、傾きや泡で数ポイント動く。屈折式は境界線が1本出るだけなので、同じ液を2回測れば同じ数字が出る。PG 系統では 50 vol% を超えると比重そのものが濃度を反映しなくなるため、屈折式が事実上の必須になる。

原液は必要量を出してから買う。 LLC 原液のボトルは 2 L と 4 L が主流で、缶単位でしか買えない。先に必要量を出しておけば、2 L 一本で足りるのか、4 L 缶が何本要るのかが店に行く前に決まる。足りずに買い足しに行くと、その間ずっと系統を空にして待つことになる。

よくある質問(不凍液の濃度計算 FAQ)

メーカーの希釈表と1〜2 ℃ずれる。どちらが正しい?

本ツールは EG 30 vol% を −15.7 ℃、50 vol% を −37.4 ℃と出す。メーカーの希釈表はこれより 1〜2 ℃高い(=凍りやすい側の)数字で書かれていることが多い。計算が外れているのではなく、表が使う側の余裕を見込んで安全側に丸めているためだ。元データの選び方は前半の仕組みの節で説明している。実務としては、表と食い違ったら表のほうを信じて余裕を取ればいい。ここで出る値は「ここまでなら大丈夫」の上限ではなく、目安の中心だと思ってほしい。

比重計の読みを温間で取ってしまった。測り直すべき?

測ったときの液温を入れれば補正される。20 ℃基準の目盛は液が 20 ℃のときしか正しくないので、温間の読みをそのまま濃度として扱うと薄い側に外れる。使用例では同じ読みを 20 ℃と 60 ℃で並べているが、40 ℃の差だけで判定が「目標に足りない」から「足りている」へ入れ替わる。液温を控えていないなら、冷えてから測り直したほうが結局は早い。

抜かずに原液を継ぎ足すだけではダメ?

冷却系統は液で満たされた状態で回っているので、総量が最初から決まっている。抜かずに足せばリザーブから溢れるだけで、入った量も分からなくなり、狙った濃度にもならない。ここで出している数字は「同じ量を抜いて、同じ量を足す」前提の物質収支で、抜く量と足す量が同じ値なのはそのためだ(式の導出は前半の仕組みの節にある)。リザーブが減っていて足す余地が実際にあるなら、それは蒸発・漏れで減った分を補う作業で、濃度を上げる作業とは分けて考える。

EG から PG に替えたい。混ぜてしまってよい?

やめたほうがいい。液種が違えば添加剤の系統も違うことが多く、豆知識で書いたゲル化のリスクがそのまま当てはまる。替えるなら全量抜いて水で洗い、洗浄水を抜ききってから新しい液を入れる。入れ替えたあとは濃度を測り直すこと。同じ体積%でも凍結温度は液種で違う(使用例で 30 vol% どうし、50 vol% どうしを並べている)ので、前の液の感覚をそのまま持ち込むと外す。

PG を選ぶと 20 ℃での比重が出ないことがある。不具合?

仕様。PG は 50 vol% を超えると、濃度を上げても比重がほとんど動かなくなる。比重から濃度を読むという方法そのものが成立しない領域なので、それらしい数字を作らずに判別不可として空けてある。EG にこの制限はない。液種を取り違えると読みも狂う——同じ 50 vol% でも 20 ℃の比重は EG と PG ではっきり別の数字になる(具体値は使用例の EG/PG 比較ケースにある)ので、PG の液を EG の目盛で読むと濃度をひどく低く見積もることになる。PG 系統の濃度管理は屈折式の濃度計で行う。

入力した内容はどこかに送られる?

送られない。計算はすべてブラウザの中で完結していて、濃度・比重・液温・系統の総量といった入力値はサーバーへ送信も保存もしない。どの車の話なのかが推測できるような情報も残らないし、ページを閉じれば入力そのものが消える。整備記録として残したいなら、結果をコピーして手元のメモや整備手帳に貼っておくといい。

まとめ

いま入っている液が何℃まで持つのか。目標まであと何 L 入れ替えればいいのか。この2つは本来ひと続きの計算で、表を2枚めくって暗算する話ではない。液種と、いまの濃度(または比重+液温)、目標の凍結温度、系統の総量。この4つを入れれば、判定から抜く量・足す量まで一度に出る。

計算が手元の表と合わない、この液種も入れてほしい、といった話があれば お問い合わせページ から知らせてほしい。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。北陸の実家に置いてある軽トラで、前の冬に濃度計が 25 vol% を指しているのを見つけて焦った。原液を何本買えばいいのかその場で分からず、結局多めに買って余らせた——このツールはそのときの「あと何 L か」を出すために作った。

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