ベルト伝動計算ツール

Vベルトの断面・プーリー径・ベルト長さ・必要本数を自動選定

モーター出力・回転数・減速比を入力し、Vベルトの断面・プーリー径・ベルト長さ・必要本数を自動計算。

駆動条件

kW

0.1〜500 kW

rpm
rpm

使用条件

mm

空欄時は (D1+D2)×1.5 で自動算出

計算結果

推奨ベルト断面

B

2〜15kW

必要本数

2 本

速度比3.00
過負荷係数1.2
設計動力4.44kW
駆動プーリー径125mm
従動プーリー径375mm
軸間距離750mm
ベルト長さ(計算値)2,306mm
ベルト長さ(JIS標準長)2,360mm
巻付き角160.9°
巻付き角補正係数0.953

Vベルト断面一覧

断面最小プーリー径1本あたり伝達力適用範囲
M50 mm0.5 kW〜0.75kW
A75 mm1.5 kW0.5〜3kW
B選定125 mm4 kW2〜15kW
C200 mm10 kW7.5〜75kW
D355 mm25 kW30〜185kW
E500 mm50 kW75kW〜

本ツールは概算用の簡易計算ツールです。実際のベルト選定にはメーカーの技術資料・カタログデータに基づく詳細計算が必要です。プーリー径は標準品から選定してください。長さ補正係数(KL)は本ツールでは1.0として計算しています。計算結果の利用はすべて自己責任で行ってください。

不具合・ご要望はお気軽に@MahiroMemoまで

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カタログと電卓の往復から解放される

コンベアのモーターを選んだあと、「さて、ベルトは何にしよう」とカタログをめくり始める——機械設計者なら誰でも経験があるはず。過負荷係数を引いて、プーリー径を仮決めして、ベルト長を計算して、巻付き角を検証して、本数を出す。1つの減速比に対して計算の往復が3〜4周。しかも条件を変えるたびにまたイチからやり直し。

ベルト伝動計算ツールは、モーター出力・回転数・従動軸回転数を入力するだけで、Vベルトの断面・プーリー径・ベルト長さ・必要本数をリアルタイムに自動選定する。稼働時間や負荷変動から過負荷係数を自動適用し、巻付き角の補正まで考慮する。カタログと電卓を何往復もする作業を、ブラウザ上のワンページで完結させるために作った。

なぜベルト伝動計算ツールを作ったのか

カタログ選定の非効率さ

ベルト選定は、メーカーカタログの選定表をなぞっていけば「正解」にたどり着ける。問題は、そのプロセスが面倒で遅いことだ。

まずモーター出力と回転数から設計動力を求める。次にベルト断面選定表からA/B/C型を決める。最小プーリー径を確認して、速度比から従動プーリー径を算出。軸間距離を仮決めしてベルト長を求め、標準長に丸め、巻付き角をチェックして120°以上か確認、補正係数を掛けて必要本数を計算——ここまでで計算用紙半ページ。

しかも「軸間距離をもう少し短くできないか」「B型よりC型のほうが本数減るんじゃないか」と条件を変えたくなるたびに、同じ手順をまた繰り返す。カタログのページを行ったり来たりしながら電卓を叩くこの作業、デジタル化されてしかるべきだろう。

既存のメーカー提供選定ソフトも試した。しかしほとんどがWindows専用のインストール型で、自社製品の型番に特化している。「とりあえず概算でベルト断面と本数を把握したい」という初期検討段階には重すぎた。ブラウザで即座に概算が出せるツールが欲しかった。

設計判断へのこだわり

  • 過負荷係数の自動適用: 稼働時間×負荷変動の2軸で過負荷係数を自動選択。JIS規格に準拠した9パターンのマトリックスを内蔵
  • 巻付き角の自動検証: プーリー径差と軸間距離から巻付き角を計算し、120°未満なら警告。テンショナーの必要性を設計初期段階で把握できる
  • JIS標準ベルト長への丸め: 計算値を最寄りのJIS標準長に自動変換。実際に入手可能なベルトの長さで設計できる

ベルト伝動とは — 摩擦と溝で動力を伝える仕組み

Vベルト伝動 の基礎

ベルト伝動は、2つのプーリー(滑車)にベルトを巻き掛けて回転動力を伝達する方式だ。歯車伝動と並んで最も歴史が長い動力伝達手段のひとつで、構造がシンプルで保守が容易、過負荷時にスリップして衝撃を吸収する特性を持つ。

Vベルトはその断面がV字型(台形)になっていて、プーリーのV溝に食い込むことで強い摩擦力を生む。平ベルトと比べて接触面積あたりの伝達力が大きく、少ないベルト本数で大きな動力を伝えられる。

身近な例で言えば、自動車のエンジンルームを開けたときに見える黒いベルトがまさにVベルト(最近はリブドベルトが主流)だ。エンジンの回転をオルタネーター、エアコンコンプレッサー、パワステポンプに伝達している。

断面サイズの意味

Vベルトの断面はM/A/B/C/D/Eの6種類があり、MからEにかけて断面積が大きくなる。断面が大きいほど1本あたりの伝達動力が大きいが、最小プーリー径も大きくなるため装置が大型化する。

伝達動力の目安:
M型: 〜0.75kW (小型モーター、精密機器)
A型: 0.5〜3kW  (送風機、小型ポンプ)
B型: 2〜15kW   (コンベア、中型機械)
C型: 7.5〜75kW (大型ポンプ、圧縮機)
D型: 30〜185kW (重工業、大型設備)
E型: 75kW〜    (超大型設備)

タイミングベルトとの違い

Vベルトが摩擦で動力を伝えるのに対し、タイミングベルトは歯のかみ合いで伝える。スリップがないため正確な位置決めが可能で、プリンターやCNC、3Dプリンターのような精密位置決めに使われる。ただし過負荷時に歯がスキップする(歯飛び)リスクがあり、衝撃吸収性はVベルトに劣る。

なぜベルト選定計算が重要か — 過負荷と早期破損を防ぐ

設計動力と過負荷係数

モーターの定格出力をそのままベルト選定に使うのは危険だ。実際の運転では起動時の過渡トルク、負荷の変動、1日の連続運転時間によってベルトにかかる負荷が定格を超える場面がある。

JIS B 1856ではこの実態を反映するため、**過負荷係数(サービスファクター)**を定めている。たとえば1日16時間以上連続運転し、重衝撃の負荷がかかる条件では過負荷係数は1.5——つまり定格の1.5倍の設計動力でベルトを選定する必要がある。

これを怠ると何が起きるか。ベルトがスリップして発熱し、ゴムが劣化して早期に切断する。最悪の場合、破断したベルトが高速で飛散して人身事故につながる。

巻付き角と伝達効率

小プーリーにベルトが巻き付く角度(巻付き角)が小さくなると、ベルトとプーリーの接触面積が減って伝達力が低下する。速度比が大きい(大幅な減速)ほど2つのプーリー径差が開くため、巻付き角が小さくなりやすい。

巻付き角が120°を下回ると伝達効率が大幅に低下し、スリップのリスクが急増する。この場合はアイドラー(テンショナー)を追加して巻付き角を確保するか、軸間距離を大きくする必要がある。

ベルト本数と寿命のトレードオフ

ベルト本数を必要最小限にすると初期コストは下がるが、1本あたりの負担が増えて寿命が短くなる。逆に余裕を持たせすぎると初期コストとプーリーの幅が増える。設計動力に対して適切な本数を選ぶことが、コストと信頼性のバランスを取る鍵だ。

コンベアからファンまで — ベルト伝動が活躍する場面

産業用コンベア

工場の搬送ラインで最も一般的な動力伝達方式。モーターからコンベアローラーへの減速にVベルトが使われる。頻繁な起動停止があるため過負荷係数を高めに設定するのがポイント。

送風機・ファン

空調用の大型ファンはモーターとファンの回転数が異なるため、ベルト伝動で減速する。定常運転が長いが起動トルクが大きいため、稼働時間と負荷変動の両方を考慮した選定が必要。

ポンプ駆動

遠心ポンプや渦巻ポンプの駆動に広く使われる。液体の粘度や圧力変動による負荷変動に注意が必要。

工作機械

旋盤やフライス盤のスピンドル駆動。多段プーリーで変速する古典的な方式から、インバーター制御へ移行しつつあるが、既存設備の保全ではまだまだ現役。

基本の使い方 — 3ステップでベルト選定

Step 1: 駆動条件を入力

モーター出力(kW)、駆動軸回転数(rpm)、従動軸回転数(rpm)の3つを入力する。従動軸回転数はモーター回転数より小さい値(減速)が一般的だが、増速の場合もそのまま入力すればOK。

Step 2: 使用条件を選択

1日の稼働時間(8h未満/8-16h/16h超)と負荷変動(均一/軽衝撃/重衝撃)をセグメントボタンで選択する。ここで過負荷係数が自動決定される。軸間距離に制約がある場合は任意で入力できる。

Step 3: 結果を確認

推奨ベルト断面、プーリー径、ベルト長さ(JIS標準長)、巻付き角、必要本数がリアルタイムで表示される。「結果をコピー」ボタンで計算結果をテキストとしてクリップボードに保存できる。

具体的な使用例 — 6つのケースで検証

ケース1: 送風機駆動(3.7kW / 1800→600rpm)

送風機をモーター直結できず、ベルト伝動で3:1減速する場合。

入力: 3.7kW / 1800rpm → 600rpm
条件: 8-16h稼働 / 軽衝撃
結果:
  速度比: 3.00
  過負荷係数: 1.2
  設計動力: 4.44 kW
  推奨断面: B型
  駆動プーリー径: 125mm
  従動プーリー径: 375mm
  ベルト長さ: 1,500mm(標準長)
  巻付き角: 161.4°
  必要本数: 2本

B型2本で十分な伝達力が確保できる。巻付き角も161°で問題ない。

ケース2: コンベア駆動(2.2kW / 1800→300rpm)

6:1の減速比で搬送コンベアを駆動。起動停止が頻繁なので重衝撃を選択。

入力: 2.2kW / 1800rpm → 300rpm
条件: 16h超 / 重衝撃
結果:
  速度比: 6.00
  過負荷係数: 1.5
  設計動力: 3.30 kW
  推奨断面: A型
  駆動プーリー径: 75mm
  従動プーリー径: 450mm
  巻付き角: 140.1°
  必要本数: 3本

速度比6.0は大きめだが、まだ許容範囲。ただし巻付き角が140°とやや小さいので、軸間距離を広げられないか検討したい。

ケース3: ポンプ駆動(7.5kW / 1800→900rpm)

2:1減速でポンプを駆動。定常運転が主体で負荷変動は軽い。

入力: 7.5kW / 1800rpm → 900rpm
条件: 8-16h / 均一
結果:
  速度比: 2.00
  過負荷係数: 1.1
  設計動力: 8.25 kW
  推奨断面: B型
  駆動プーリー径: 125mm
  従動プーリー径: 250mm
  巻付き角: 166.5°
  必要本数: 3本

B型3本。巻付き角も166°で余裕がある。

ケース4: ミキサー駆動(15kW / 1800→360rpm)

5:1の減速比で大型ミキサーを駆動。重衝撃負荷。

入力: 15kW / 1800rpm → 360rpm
条件: 8-16h / 重衝撃
結果:
  速度比: 5.00
  過負荷係数: 1.4
  設計動力: 21.00 kW
  推奨断面: C型
  駆動プーリー径: 200mm
  従動プーリー径: 1,000mm
  巻付き角: 148.9°
  必要本数: 3本

C型3本。プーリー径差が大きいため巻付き角が148°まで下がっている。テンショナーの追加を検討する余地あり。

ケース5: 粉砕機駆動(22kW / 1800→450rpm)

粉砕機(クラッシャー)のように起動トルクが極めて大きく、運転中も負荷が不規則に変動する重衝撃用途。24時間連続運転のため過負荷係数が最大値になる。

入力: 22kW / 1800rpm → 450rpm
条件: 16h超 / 重衝撃
結果:
  速度比: 4.00
  過負荷係数: 1.5
  設計動力: 33.00 kW
  推奨断面: C型
  駆動プーリー径: 200mm
  従動プーリー径: 800mm
  巻付き角: 143.2°
  必要本数: 4本

過負荷係数1.5が効いて設計動力が33kWまで跳ね上がり、C型4本が必要になる。巻付き角143°はギリギリ許容範囲だが、粉砕機のように衝撃が激しい機械では安全側に倒してテンショナーを追加し、巻付き角を160°以上に引き上げるのが実務的な判断だ。軸間距離を広げる余地がないか、据付図面と照合して確認したい。

ケース6: 小型精密ファン(0.75kW / 1800→1200rpm)

クリーンルームの空調ファンなど、低出力・低減速比の軽負荷用途。均一負荷で8時間未満の間欠運転。

入力: 0.75kW / 1800rpm → 1200rpm
条件: 8h未満 / 均一
結果:
  速度比: 1.50
  過負荷係数: 1.0
  設計動力: 0.75 kW
  推奨断面: A型
  駆動プーリー径: 75mm
  従動プーリー径: 112mm
  巻付き角: 173.8°
  必要本数: 1本

過負荷係数1.0(補正なし)で設計動力が定格そのまま。速度比1.5と小さくプーリー径差もわずかなので、巻付き角は173°とほぼ理想値。A型1本で十分に伝達できる。このように低減速比・軽負荷のケースでは最小構成で済むため、コスト・省スペースの両面で有利だ。ただし1本掛けはベルト切断時に即停止するため、停止が許容できない設備では予防保全の周期を短く設定する必要がある。

仕組み・計算アルゴリズム — 選定フローの裏側

候補手法の比較

ベルト選定の計算方法には大きく2つのアプローチがある。

  1. メーカー選定表ベース: カタログの選定チャートに沿って断面・プーリー径を決め、補正係数を段階的に適用する。精度は高いが自動化しにくい
  2. 簡易定格ベース: 各断面の概算定格容量に過負荷係数・巻付き角補正を適用して必要本数を求める。精度はやや劣るが自動化に向いている

本ツールは方式2を採用している。メーカーカタログほどの精度は出ないが、設計初期段階の概算として十分な精度を持ち、条件変更時の再計算が瞬時にできるメリットがある。

計算フロー

1. 設計動力の算出
   Pd = P × Ks
   Pd: 設計動力 [kW]
   P:  モーター出力 [kW]
   Ks: 過負荷係数(稼働時間×負荷変動マトリックスから決定)

2. ベルト断面の選定
   V_BELT_SECTIONS配列から、designPower ≤ powerPerBelt × 10
   を満たす最小の断面を選定

3. プーリー径の決定
   D1 = 選定断面のminPulleyDia
   D2 = D1 × (N1/N2)  ← 速度比を反映

4. 軸間距離(制約なし時)
   C = (D1 + D2) × 1.5

5. ベルト長さ
   L = 2C + π(D1+D2)/2 + (D2-D1)²/(4C)
   → 最寄りのJIS標準長に丸める

6. 巻付き角
   θ = 180° - 57.3° × |D2-D1| / C
   → 120°未満なら警告

7. 巻付き角補正係数
   Kθ = 線形補間テーブルから取得

8. 必要本数
   n = ceil(Pd / (Pr × Kθ))
   Pr: 1本あたりの定格伝達動力

計算例(ケース1の検証)

入力: P=3.7kW, N1=1800rpm, N2=600rpm
条件: 8-16h / 軽衝撃

Step1: Pd = 3.7 × 1.2 = 4.44 kW
Step2: B型を選定(4.0kW/本 × 10 = 40kW > 4.44kW)
Step3: D1=125mm, D2=125×3.0=375mm
Step4: C=(125+375)×1.5=750mm
Step5: L=2×750 + π(125+375)/2 + (375-125)²/(4×750)
       =1500 + 785.4 + 20.8 = 2306mm → 標準長2360mm
Step6: θ=180 - 57.3×250/750 = 160.9°(OK)
Step7: Kθ=0.95(160°付近)
Step8: n=ceil(4.44 / (4.0×0.95)) = ceil(1.17) = 2本

既存のベルト選定ツールとの違い

メーカー選定ソフトとの比較

三ツ星ベルトやバンドー化学などのメーカーは自社製品向けの選定ソフトを提供している。これらは型番レベルまで特定できる精度がある反面、Windows専用でインストールが必要、自社製品にしか対応しない、動作が重いという制約がある。

本ツールはメーカーに依存せず、ブラウザだけで概算が出せる。「まず断面と本数の目安を把握して、その後にメーカー選定ソフトで詳細を詰める」という使い方に最適。

Excel計算シートとの比較

社内で共有されるExcelベースの計算シートは汎用的だが、入力セルがどこか分かりにくい、式が壊れていても気付きにくい、スマホで使えないといった問題がある。本ツールは入力項目がセグメントボタンとテキストボックスに整理されていて、入力ミスが起きにくい設計になっている。

Vベルトの歴史と進化

1917年、V溝の発明

Vベルトの歴史は1917年にジョン・ゲーツが自動車用のファンベルトとして開発したところから始まる。それまでの平ベルトは滑りやすく、工場の天井からぶら下がった長いシャフトに巻き付けて使う大がかりな仕組みだった。V溝に食い込む形状にしたことで接触圧が増し、コンパクトで高効率な動力伝達が可能になった。

参考: Gates Corporation の歴史

リブドベルト(Vリブドベルト)の登場

1980年代以降、自動車のエンジンルームではVベルトからリブドベルト(マイクロVベルト)への置き換えが進んだ。リブドベルトは1本で複数のプーリーを同時に駆動できる「サーペンタインドライブ」方式を可能にし、エンジンルームの省スペース化に大きく貢献した。産業用では依然としてVベルトが主流だが、自動車分野ではほぼ100%がリブドベルトに移行している。

Vベルトの規格

日本ではJIS K 6323(一般用Vベルト)とJIS B 1856(伝動用Vベルトの設計基準)が関連規格として存在する。国際規格ではISO 4184が対応する。

ベルト伝動のTips

Tip 1: テンション管理がベルト寿命を決める

ベルトのテンション(張力)は緩すぎるとスリップして発熱・摩耗し、強すぎるとベアリングに過大な荷重がかかって軸受寿命が短くなる。新品ベルトは装着後24-48時間で初期伸びが出るため、運転初期にテンションを再調整するのが鉄則。

Tip 2: 複数本掛けは同一ロットのベルトを使う

Vベルトを複数本掛けする場合、ベルトの長さがバラバラだと1本だけに荷重が集中して早期に破断する。必ず同一メーカー・同一ロットのマッチドセットを使うこと。

Tip 3: 軸間距離の調整しろを確保する

ベルトは経年で伸びるため、プーリー間の軸間距離を後から調整できる構造にしておく。モーターベースにスライドレールを設けるか、テンショナーアイドラーを追加するのが一般的。

Tip 4: プーリーの芯出しは必須

駆動プーリーと従動プーリーの軸が平行でない(アライメント不良)と、ベルトが片側に寄って偏摩耗する。プーリー面に定規を当てて平行度を確認する習慣をつけたい。

よくある質問

Q: タイミングベルトの計算には対応している?

現在のバージョンではVベルトのみ対応している。タイミングベルト(歯付きベルト)の選定機能は今後のアップデートで対応予定。タイミングベルトは歯のピッチ・歯数・ベルト幅の3要素で選定するため、Vベルトとは異なる計算体系になる。

Q: 計算結果のプーリー径はそのまま使える?

本ツールが出力するプーリー径は計算上の最小値。実際にはメーカーの標準プーリーから選定する必要がある。計算値をもとに、最寄りの標準品を選ぶ形で使ってほしい。

Q: 過負荷係数はどの規格に基づいている?

JIS B 1856(伝動用Vベルトの設計基準)に記載されている過負荷係数表に基づいている。稼働時間(8h未満/8-16h/16h超)×負荷変動(均一/軽衝撃/重衝撃)の9パターンのマトリックスで、1.0〜1.5の範囲の係数を自動選択する。

Q: 入力したデータはサーバーに送信される?

すべての計算はブラウザ上で完結しており、入力データがサーバーに送信されることは一切ない。設計データの漏洩リスクなく利用できる。

Q: 増速(従動軸のほうが速い)にも使える?

使える。従動軸回転数に駆動軸より大きな値を入力すれば増速計算になる。ただし増速の場合は速度比が1未満になり、従動プーリーが駆動プーリーより小さくなる点に注意。巻付き角の計算にも影響するため、結果の巻付き角を必ず確認してほしい。

まとめ

ベルト伝動計算ツールは、Vベルトの断面・プーリー径・ベルト長さ・必要本数を過負荷係数・巻付き角補正込みで自動算出する概算ツールだ。

メーカー選定ソフトで詳細を詰める前の初期検討として、条件を変えながら何パターンも素早く比較できるのが強み。ギヤ伝動の計算が必要ならギアモジュール計算を、チェーン伝動の検討にはチェーンチェッカーを併用してみてほしい。


不具合や要望があれば、X (@MahiroMemo)から気軽に教えてほしい。

M

Mahiro

Mahiro Appの開発者。工場設備の保全経験から、カタログと電卓を往復するベルト選定作業をブラウザで完結させたくてこのツールを開発した。

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